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ハードディスクメーカー大手Western Digital社が、フラッシュメモリ、SSD製造大手のSANDISK社を2兆3000億円の大型の買収を行いました。
これは将来的にハードディスクが全てSSDに置き換わるということを決定づけるものではありませんが、Western Digital社としても事業の方向性を大きく変化させる内容の買収のように捉えることができます。
ハードディスクが大容量化するためには、ヘッドと呼ばれる磁気記録の読み取り装置と、プラッタと呼ばれる記録用の円盤の磁性体塗装技術の改良が必要になります。
現在4TBなどの容量を持つハードディスクと、20年前の100MBのハードディスクは物理的な大きさ、形状は同じですが、40,000倍もの記録容量の向上が見られ、それは当時は実現不可能だったハードディスクの製造技術の進歩が必要でした。
ハードディスクは円盤、ヘッド、モーターなど物理的な動作をする機器が多く含まれており、それをコントロールするコンピュータがそれを動作させています。
SSDは記録部分は完全に半導体で、ナノメートル単位のNAND回路という電子回路の集まりです。これが微細化、構造の立体化などの技術を向上させ、記録容量を増加させています。
現在2.5インチハードディスクと同一のサイズで、8TB以上の容量を持つSSDが製品化され発売されています。
民生品で小売価格100万円を超える高価なものですが、販売可能な形で製品化することができたことは大きな飛躍です。
30年前には30GB程度のハードディスクが重量2t、業務用で6,000万円を超える製品でした。
それを考えると、現在のハードディスクは30年でここまで微細化し、価格も同一のものとは思えないものにまで進化しています。
SSDは半導体によるNAND回路の集積率を上げることで、それは現在20ナノメートルの微細度で製造されており、その製造工程の進歩により、さらに面積あたりの記憶容量を増加させることができます。
半導体の開発技術の向上は十年一昔というスピードではなく、2、3年もすれば過去の世代となるとても高速な進歩を遂げています。
SSDの技術開発が、ハードディスクの技術進歩にかける費用よりもコストパフォーマンスが良くなれば、一気にHDDからSSDの時代に変化していくのではないかと考えています。