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iPhoneでHamachiネットワークに参加する(Beta版)

Windows8とMountain Lionの操作の比較

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UPS510SSとFeliSafeを利用する

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UPS510SSとFeliSafeを利用する

安価で手に入れたUPSと電源管理ソフトで、停電時のシャットダウンを設定してみました。 UPSのメーカーもさまざまありますが、ユタカ電機の常時インバータ方式のUPS510SSを利用しています。 この製品は一年前にAmazonマーケットプレイスの見切り品で約一万円で手に入れました。 現在4万円弱で販売されているので、非常にお得な買い物だったと思います。 この製品には電源管理ソフトと、通信用ケーブルがないので、別途購入する必要があります。 FeliSafe for Windows(SS、SP、ST用)をユタカ電機のオンラインストアで購入し、Windowsと接続します。 FeliSafe設定 FeliSafe同梱のシリアルケーブルをパソコンと接続します。 接続後、インストールを開始します。 接続したシリアル通信ポート(COMポート)を選択します。 FeliSafeの電源管理はサービスとして動作しますが、設定については、FeliSafeモニターを利用します。 このFeliSafeモニターが設定を変更するためには管理者権限での実行が必要とのことです。 FeliSafeモニタを実行すると、このように現在の入出力電圧や、負荷、バッテリ容量などがグラフで表示されます。 シャットダウンの設定には、メニューシャットダウンからシャットダウン設定を選択します。 電源復旧待機時間は、短時間で復旧する停電にはUPSのバッテリでシャットダウンせずに対応したくなる場合は、長くすればよいのですが、それだけUPSのバッテリを消費してしまうので、あまり長くしすぎるのも問題があります。 短時間に複数回の停電が続くと、正常にシャットダウンできない可能性もあります。 今回はつないでいる機器の総電力消費量から120秒にしていますが、一度シャットダウンを完了させるまでどれぐらいのバッテリ残量になるのかをテストしてみるとよいでしょう。 またシャットダウンプロセスが開始してから、完全シャットダウンまでの時間がどれぐらいかかるかも重要となります。 このFelisafeにはスケジュールシャットダウンとウェークアップの設定も可能なので、毎日定時間に起動とシャットダウンを行うことも可能なようです。(今回必要がなかったので、テストはしていません) シャットダウンのテストをすると、完了時でバッテリ残量が62%ぐらいとなっていました。 これで瞬間停電や、長時間の停電にも耐えることができそうです。 これから台風などが来る季節でもあり、一つ安心感を得ることができました。 特に台風の季節でなくともUPSは必要なものですが、最悪数時間の作業を失ったり、ハードウェアの故障の発生を考えれば、それほど高価な出費でもないと考えます。

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iPhoneでHamachiネットワークに参加する(Beta版)

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iPhoneでHamachiネットワークに参加する(Beta版)

Hamachiは簡単にVPNを設定するために、便利なものですが接続はPC間に限られていました。 このネットワークにiPhoneを参加させるBeta版が公開されてましたので、これを使ってみました。 HamachiをiPhoneで使うには iPhoneでVPNは備え付けのものがありますが、方式はPPTPとL2TPなど、限られた方式しか利用できません。 OpenVPNはアプリを入れることによって、VPN接続が利用可能となりましたが、Hamachiのようなプロプライエタリなソフトウェアを用いたものは、Appleもなかなか認可しない方針なのかもしれません。 http://community.logmein.com/t5/Hamachi/Hamachi-Mobile-for-iOS-and-Android-BETA/td-p/97131 ここでBeta版の公開が始まったことを知り、さっそくどういうものかを試してみます。 ここに示されるURLからHamachiの管理画面にログインすると、モバイルクライアントの追加というものがあります。 ここで行うことは、まずiPhoneに届くメールアドレスを入力し、iOSの送信を選びます。 すると、接続プロファイル添付のメールがiPhoneに届きます。 このプロファイルを受け入れるかどうかは、あくまで自己責任です。 受け入れると、Hamachiのルート証明書がインストールされます。 するとVPNの設定画面に、Hamachi xxx~という構成ができているので、これをタップし、パスワードを入力します。 これでVPNをONにすることができます。 どのネットワークに参加させるかなど、その後の部分は通常のHamachiクライアントの扱いと同じです。 仕組み HamachiはHamachiを提供しているLogMeIn社のサーバーを介して、VPNを始める仕組みです。 この仕組みがあるので、VPNの両側で、ルータにポートフォワードなどの設定を加えることなくVPNを構成することができます。 この展開の簡単さと、素早さがHamachiの使いやすいところですが、サーバーを常に介さねばならないというところに、可用性と機密性の弱点があります。 LogMeIn社も商業としてこのサービスを行っているので、信頼性がなければ商品になりませんが、このあたりをユーザー側がコントロールできないのは受け入れたうえで使うことが前提になります。 これが受け入れられない場合は、OpenVPNなどを検討する必要があります。 Hamachiは、接続確立後は一対一で接続する仕組みですが、通信の状態が悪い場合など、サーバーを介した通信に変更して、接続を続ける仕組みがあります。 このiPhone版のHamachiはその仕組みを利用し、HamachiのサーバーまではiPhone備え付けのVPNを使い、Hamachiのサーバーからネットワークに接続する、という方法をとっているようです。 そのため、プロファイルのみで、Hamachiのネットワークに参加でき、アプリなどは別途必要ありません。 VPN疎通の確認 iPhone版のIPメッセンジャーアプリで、このネットワーク内の他のクライアントにメッセージ送付できるかを確認します。 IPメッセンジャーをHamachi越しに利用する https://www.sys-cube.co.jp/3623 この記事で行ったとおり、IPメッセンジャーアプリの設定からブロードキャストの設定を選択し、25.255.255.255に設定します。 これでHamachiの同一ネットワーク上にあるIPメッセンジャーに対して送信することができました。 使い方 Hamachiがサーバー経由の接続ができることをうまく利用している感がありますが、サーバー内部でVPNとどのような接続がされているのかは、わからない部分でもあります。 Hamachiそもそもの暗号化形式とは異なるPPTPやIPsecによる暗号化は 一度復号されてから、Hamachiネットワークへ接続されているのであろうと考えられます。 その部分をどこまで心配するか、どこまで信頼するかは、自己責任の世界になります。 IPメッセンジャーを疎通確認に使いましたが、Windowsファイル共有を利用するアプリもおそらくVPN内で利用可能でしょうし、LAN内でできていたことを、かなり簡単に外に持ち出すことができます。 LAN内のサーバーとiPhoneを連携させる使い道は、いくらでも考えられます。 使いどころについては、個々のユーザーが考えるべきところでしょう。 このサービスは現在あくまでベータ版で、今後正式リリースされる場合は、有償のオプションとなるそうです。

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DELLのUPSをセットアップする

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DELLのUPSをセットアップする

DELLのPowerEdgeサーバーで利用できるDELLブランドのUPSにDELL Tower UPSがあります。 これを今回、PowerEdgeサーバーのUPSとして設定してみました。 設置 まず開封した状態では、バッテリーが本体と接続されていないので、前部パネルを外して、つなげる必要があります。 これは目立つ形で本体に張り付けられていますので、これを忘れることはまずないと思います。 その後、電源をつなぐと、警告音とともに前面の液晶パネルがオレンジ色に発光しました。 なんらか警告が出ているようです、初期状態ではバッテリ残量が不足していて、警告が出ることは経験していますが、今回のこれは違うようです。 右ボタンを押し、警告の内容を見ると、 Site Wiring Fault (194) と表示されています。 これをマニュアルに当たると、入力配線に問題がある、とのことでどうやらアースにかかわる問題のようです。 アースがきっちり取られていることが必須となると、電気工事が必要ですので、このアラームを消します。 http://www.dell.com/support/troubleshooting/jp/ja/jpbsd1/KCS/KcsArticles/ArticleView?c=jp&l=ja&s=bsd&docid=597612 少し謎の日本語ですが、入力配線不具合警告を<使用不可>とすると、液晶パネルが青色となり、正常な状態になりました。 DELLのサポートに問い合わせたところ、使用環境によるのでこの対応でよいとのことでした。 バッテリーはほぼ満充電の状態でしたので、ここからPowerEdgeサーバーとの接続を行います。 PowerEdgeとの接続 今回は付属のUSBケーブルで接続します。 複数のUPSをLAN内でまとめて管理することもできるようですが、今回サーバーと一対一で使用するので、USBで十分です。 USBで接続すると、Windows上でバッテリとして認識され、ノートパソコンのタスクトレイでよく見かける、電池のマークが表示されます。 これでUPSとサーバーの接続はできている状態ですので、付属のCD-ROMから管理ソフトウェアをインストールします。 Install UPS Local Node Manager for Windows を選択します。 インストールは特に引っかかることなく、素直に進み、Local Node Managerが起動します。 これはWebブラウザで管理するもののようです。 初期のユーザー名とパスワードは両方ともadminでした。 ログイン後ユーザーリストから変更しておきます。 一台のPowerEdgeサーバーであれば、満充電状態でおよそ40分ほどは持つと表示されます。 設定のシャットダウンから、シャットダウンタイマーで、電源復帰を何秒待機して、シャットダウンするか、シャットダウン後に再起動するまで何秒待つか、シャットダウンの方法などを設定することができます。 ここでPowerEdgeのBIOSの設定を行えば、サーバーシャットダウン後、電源が回復した際に、サーバーを自動パワーオンさせることができます。 サーバーは動作しているサービスなどによって、休止またはシャットダウンまでの時間が違いますので、状況に合わせたシャットダウンタイマーの設定を行います。 まとめ DELLのサーバー専用として、さまざまな利用シーンに応じていろいろな管理ができるようになっており、そのためのソフトウェアが付属する、というのは他のUPSに比べて、価格面で優位になるのではないかと思います。 今回利用した500W一台の規模では、価格面ではそれほど変わらない印象もありますが、別途PowerChuteなどの電源管理ソフトウェアが不要なのは、調達、設定する側としては作業は減るかもしれません。 ファンの音は結構大きいとは思いました。それが気になる設置環境かどうかは気にする必要はあるかもしれません。 バッテリの寿命などは、実際に使ってみないと、他のUPSとの差は分かりにくいですが、消耗品ですのでどのみち交換は必要です。 サーバーを安全に運用するためには欠かせない機器ですので、一つのメーカーでそろえると、保守などの窓口が同じになりますので、使っていくうえで便利さを感じることもあるのではないかと考えます。

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Access2010とAccess2003の共存

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Access2010とAccess2003の共存

Access2003のサポート期限がWindowsXPと同時期に終了してしまいますので、今後Access2010などへの移行が求められています。 ただ、単純にAccess2003のmdbファイルをAccess2010で開くだけでは、すべての部分でうまく動作するというわけではありません。 そのため、二つの環境で、検証しながら正しく移行したAccess2010のデータベースを構築する必要がありますが、この二つのバージョンは一つのパソコンの中で共存できない仕組みになっています。 正確にはインストールは両方ともできるのですが、それぞれのバージョンを立ち上げるときに、共通ファイルなどの非互換によって、セットアップが毎回実行されてしまうので、非常に使いづらく、効率も悪くなってしまいます。 そこでアプリケーションの仮想化という方法を利用して、Access2010インストール環境でAccess2003が同時に動作できるかを試してみます。 アプリケーション仮想化について アプリケーション仮想化ソフトウェアは、アプリケーションがインストールされるときの情報を取り出します。 そしてそのアプリケーションが実行される際に、あたかもインストールされているのと同じ環境をその場で作り出し、インストールを行わずにアプリケーションを実行する仕組みです。 これにはアプリケーション専用の仮想マシンを利用するといった方法と、アプリケーションのインストール時の情報をすべてキャプチャして、パッケージ化する、という方法があります。 今回Cameyoというアプリケーション仮想化ソフトウェアを利用します。ライセンスとしては、個人利用はフリーですが、商用利用の際は、使用する仮想化アプリケーションの数によって、金額が決定されます。 Cameyoはインストール時の情報をキャプチャして、一つの実行ファイルにパッケージするタイプの仮想化ソフトウェアです。 インストール時の情報とは、実行に必要なファイルのコピー、共通ライブラリなどのコピー、設定ファイルの設定、レジストリへの追加変更、などを指します。 CameyoによるAccessの仮想化 Cameyoを起動すると、以下のようなスタート画面が表示されます。 ここでCapture App Localyを選択します。 そうすると、まず、インストール前のシステムの状態の写しが取得されます。 そこからの差分をとるという形になりますので、必要なプロセスです。 これには少し時間がかかります。 スナップショットの取得が終了すると、キャプチャ中であることが表示されますので、そこからセットアップを開始します。 これでInstallDoneをクリックするまで、キャプチャが行われます。 Accessのインストールを進めます。 今回ボリュームライセンス版を利用していますが、インストール時のライセンスなどについては、十分注意して進めるべきでしょう。 Accessのインストールが終われば、続いて、WindowsUpdateを行います。 Office関連のアップデートを全て行うようにしてください。 アップデートが完了すれば、さらにアップデートを適用し、アップデートが最新になるまで、これを繰り返します。 全てのアップデートが終了した時点で、InstallDoneをクリックします。 仮想アプリケーションとしてのパッケージ化が開始されます。 これで仮想化が完了すると、一つの実行型ファイルにパッケージされます。 今回はoffice共通ライブラリのアップデートなども大量にあったため、ファイルサイズがかなり大きくなっています。 仮想化したのちのアップデートは行えないので、仮想化の際には十分なセキュリティーアップデートをしておく必要があります。 仮想化したAccess2003の実行 ここで仮想化されたアプリケーションは、インストールしていないパソコンでも即時実行可能です。 単体のexeファイルをパソコン上にコピーして、実行すれば、インストールを行わずにAccessが起動します。 Access2010や他のバージョンと同時に実行することもできます。 お互いが実行環境を共有していないので、セットアップファイルが実行される、というようなこともありませんし、関連付けが変わることもありません。 ただダブルクリックから実行されるまで、多少の時間がかかります。仮想的な環境を作るのですから、当然かもしれません。 動作の遅さが問題になる場合はよい解決法ではないかもしれません。 今回、仮想化によって共存できることを実証することが目的であり、すべての機能が動作するかというところまでは検証していません。 実際に利用される場合は、自己の判断で検証を行ってください。 仮想化ファイルの中身 CameyoのメインメニューからPackage editorを実行すると、内容をカスタマイズすることができます。 ここで不要なファイルを取り除いたり、必要なファイルを追加したりすることができます。 このようにエクスプローラーのような形で、パッケージ内を調べることができます。 例を挙げれば、%system%のなかに表示されるファイルは、c:\windows\system32に追加されるファイルをキャプチャし、仮想アプリ実行時に展開されるもの、となるようです。 キャプチャの際に注意する点 Cameyoはキャプチャを開始してからのすべての変更をパッケージ化してしまいます。 ですので、途中でWindowsアップデートが実行されたり、ウィルス定義の更新や、スキャン、その他の操作をしてしまうと、その変更の内容まで仮想化ファイルに保存されてしまいます。 ですから余分な変更が加えられないように、不要なタスクなどが動作しない環境でキャプチャを実施する必要があります。 キャプチャ専用のクリーンな仮想マシンなどを用意するのが最も手堅い方法です。 今回このキャプチャを実行するためにVMWareでWindows7環境を用意し、アップデートをすべて終わらせた時点で、スナップショットをとり、そこからcameyoの実行と、キャプチャを始めました。 キャプチャが上手くいかない、あるいは手順を間違えた場合などは、再度スナップショットを復元し、そこから再度の作業としています。

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PowerEdge T110の導入・セットアップ

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PowerEdge T110の導入・セットアップ

DELLのエントリークラスサーバー機、PowerEdgeT110IIを、社内サーバーとして導入しました。 その経緯と、導入の簡単な説明をしてみたいと思います。 PowerEdgeサーバー導入の経緯 今回のサーバー導入以前は、一般的なデスクトップ型パソコンをファイルサーバー、開発用データベースサーバー、バージョン管理のサーバーとして使用していました。 内蔵のハードディスクドライブはあまり容量がないものでしたので、USBハードディスクを接続してデータ共有領域、もう一台を接続して、それに日次バックアップをとっていました。 単純にこのファイルの二重化のみで十分だと考えていたのは、運用方法として、ローカルに作成したファイルなどをサーバに共有するため、それで三重コピーとなり、ローカルPCのバックアップと合わせれば、ほぼファイルは失われることはないだろうという想定のもとです。 ただ弊社もこの春からメンバーも増え、共同作業が多くなるうちに、ファイル共有サーバーにのみ存在するファイルも多くなり、ファイル共有サーバーの可用性と耐障害性が必要となってきました。 そのため、たとえばRAID1等を利用したWindowsStorageServer2012のような製品も候補に挙がりましたが、データベースやバージョン管理など、汎用的に使うことと、ハードウェア保守をきちんと入れる意味で、PowerEdgeサーバーの購入に至りました。 PowerEdgeT110 IIについて PowerEdgeT110 IIはDELL社の中でも最も安価なサーバー製品ラインナップで、1Wayサーバーです。電源の冗長化、ハードウェアRAIDやハードディスクのホットスワップがありません。 1Wayサーバーはプロセッサ用ソケットが一つしかなく、プロセッサが一つしか搭載できません。 電源冗長化とは、電源を一つしか持たず、一つの電源が故障すれば、システム全体が停止するということです。 ハードウェアRAIDはRAID専用の拡張カードを持っていて、拡張カードの機能によって、RAIDが実現されるものですが、今回はソフトウェアRAIDです。 ハードディスクのホットスワップの有り無しは、電源をつけたまま、障害ハードドライブの交換が行えるかどうかという差となります。 こう書いてしまうと、はたして十分な可用性を持つのか、と思われる方もいらっしゃると思います。 サーバー自体が停止した際は、USB接続の外部ハードディスクにミラーをとっていますので、それを他のパソコンで読み出し専用の共有をします。 ファイルの編集は個々のパソコンで行い、保守が入ってサーバー復旧とともにファイル共有を行う想定でコストの削減を狙っています。 サーバー機自体のコストを抑えた分、RAID5+ホットスペアの構成をとっています。 三台構成のRAID5で、一台故障の際は、予備の1台がRAIDに組み込まれ、RAID5の再構築を行います。 PowerEdgeT110IIの導入 PowerEdgeT110でRAIDを導入するにあたってオプションのPERC S300というRAID用のカードを選択しましたが、これはチップセットが持っているRAID機能を利用したもので、PERC S300は実質上SATAあるいはSASハードディスク用のホストアダプタです。 これに対応するドライバは現在WindowsServer2003~2008R2までとなっており、最新のWindowsServer2012には対応していません。 このPERC S300用のドライバは、Windows導入以前にあらかじめダウンロードしておかないと、RAIDボリュームにWindowsを導入することはできません。 起動時にCtrl+RでRAIDのセットアップ画面に入ることができ、ここでどの物理ディスクをRAIDに利用して、仮想ディスク(物理ディスク上に構成されたRAIDボリューム)にするかという設定になります。物理ディスクをホットスペアとして登録することもここでできます。 ここでRAID内の実質的なパーティション分割を行います。システムボリューム、ユーザー領域という形で、およそ4GBのRAIDボリュームを切り分けます。 この後、Windowsのインストールに移ります。まずそのままでは、インストールすべきハードディスクが見つからない状態になります。 ここで、RAIDコントローラーのドライバをCD-ROMから読み込ませると、RAIDボリュームがハードディスクとして認識されます。 RAIDコントローラーのドライバーを読み込ませた後は、Windowsのインストーラーのディスクに戻しておかないと、このハードディスクにWindowsをインストールできない旨の警告が表示されます。 この後の導入については、従来までのWindowsサーバーのインストールと同様になります。 導入後のサーバー移転 サーバーのインストールが終わると、ネットワーク越しに、旧サーバーのデータをミラーします。 完全に構築が終わる前にあらかじめコピーしておけば、あとは差分のコピーのみになりますので、時間の短縮になります。 ただ、ネットワークやサーバーの負荷が大きくなるので、これは誰もいない時間帯か休業日を選んで行いました。 そして、バックアップドライブへのバックアップタスクを設定します。 バックアップにWindowsに付属しているRobocopyというコマンドラインアプリケーションを使用します。 robocopy [コピー元] [コピー先] /MIR /E /COPYALL /EFSRAW /NP /LOG+:”ログファイル” /ZB /R:10 /W:30 をミラー用。 robocopy [コピー元] [コピー先] /E /COPYALL /EFSRAW /NP /LOG+:”ログファイル” /ZB /R:10 /W:30 を誤消去防止用バックアップとして、それぞれ別のタイミングで、別のHDDにバックアップするようにしています。 robocopyのコマンドの内容については、また別の機会を設けて説明したいと思っています。 これらのタスクを作り定期実行の確認をしてから、データーベースサーバーやバージョン管理サーバーのインストールを行いました。 バージョン管理はSubversion Edgeが定期バックアップ機能を備えているので、これを利用して、バックアップディスクにバックアップしています。 そして全員の業務のない日を選んで、すべてのデータを新サーバに移転し、バージョン管理のデータを移転。 旧サーバーのファイル共有を停止して、バージョン管理も停止します。 あとは一通りの定期バックアップタスクが無事完了することを確認して、全ユーザー向けにファイルサーバーの移転を通知して、移転の作業は終了です。 これでRAID5ボリューム、外部HDD2つにフ ァイルが保存されるので、全てを同時に失うことがなければ、データの消失には至らないはずです。 これらの作業を終えて PowerEdge T110IIというエントリークラスのサーバーでも、性能と、データの保全性高めることができました。 低コストでも、何かあった際、できる限りダウンタイムを低減できるものと考えています。 この事務所の中でサーバの設置場所など、様々な下準備と下調べに時間がかかり、ブログの更新が後回しになる状態が続いていましたが、今後また安心できる環境の中で、ブログ更新などが行えるものと思っています。

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デスクトップから起動するようになったWindows8.1

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デスクトップから起動するようになったWindows8.1

Windows8の後継である、Windows8.1のプレビュー版が公開されています。 このWindows8.1で最も注目すべきと思われる、デスクトップからの起動について書いてみます。 Windows8.1プレビューのインストール http://windows.microsoft.com/ja-jp/windows-8/preview-iso 上記アドレスから、ISOファイルを入手し、仮想マシンとしてインストールを行いました。 現在使っているWindows8をプレビュー版で上書きしてしまうのは、さすがに支障が出ると困ります。 Store経由であれば、回復用のメディアを利用すれば、上書きしてしまっても戻すことができるようですが、ISO版を利用して上書きしてしまった場合は、戻すことはできなくなります。 くれぐれも注意事項をよく読んで、影響のない範囲でインストールしてみることをお勧めします。 ついにデスクトップからの起動も可となったWindows8 今回、大きく取り上げられるのは、タスクバーにスタートボタンが復活したことでしょうか。 スタートボタンをクリックすると、標準ではタイル状のスタート画面に戻るだけで、スタートメニューは依然表示されません。 これを右クリックすると、シャットダウンや、コントロールパネル、タスクマネージャといった、システム的な機能に直接操作することができます。 ここでタスクバーを右クリックすると、 このようなタスクバーとナビゲーションのプロパティという画面が呼び出されます。 Windows8のころは、タスクバーのプロパティでありましたので、ナビゲーションというタブ自体が新設されたものです。 ここで「サインイン時にスタート画面ではなくデスクトップに移動する」というチェック項目があります。 これをチェックすると、起動時など、サインインした際にデスクトップから作業を開始することができます。 上記のような操作が可能になります。 またModernUIアプリ主体のスタート画面とアプリケーションの一覧であるアプリビューが分割され、スタートボタンを押した際に、スタート画面ではなく、アプリビューを呼び出すことができるようになります。 こちらがスタート画面、主にModernUIスタイルアプリという、Windows8と独自のフルスクリーンアプリが並びます。 こちらがアプリビュー。アプリの使用頻度や、アプリの名前順などでソートし、アプリを検索することができます。 かつてWindows95以降、慣れ親しんだスタートメニューはなくなってしまう方向性はこれで確定したように思いますが、ここ数か月Windows8を主として使ってきた筆者としては、デスクトップから起動するようになるだけでも、十分な恩恵があります。 それは、デスクトップから立ち上げたい、という要望を持った方に対して、タスクバーから設定できますよ、とお伝えすることができるようになったことです。 ClassicShellという拡張ソフトを入れて、という話をするのと、もともとの設定で持っているのとでは、意味合いは大きく変わってきます。 あとは、アプリビューを使いやすく並び替えることで、普段のデスクトップワークを行い、それらの用が済めば、たとえばキーボードとマウスを取り外して、タブレットとしてModernUIアプリを使う、Windows8でマイクロソフトの本来提示したかった、タブレットパソコンとしての機能を使いやすく分けることでできるようになりそうです。 従来のWindows8はStoreアプリの充実を待たずに、タブレットとしての機能を表に出しすぎていたために、従来のデスクトップを主として使うユーザーからの反発を招きかねないものとなっていました。 Windows8.1はWindows8ユーザーに無償でアップグレードが提供されるとのことですが、バランスよくユーザーインターフェイスがまとまったWindows8の上位バージョンとして、アップデートをお勧めできるものになりそうです。

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CDイメージを作成してVMWareFusionのWindowsにマウントする

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CDイメージを作成してVMWareFusionのWindowsにマウントする

データCDやDVDイメージファイルを作って、VMwareFusion上で動作するWindows仮想マシンにマウントさせる方法を順を追って説明します。 CDの内容にたびたび変化を加えるような場合、CD-Rに毎回書き込んでいては資源と時間の無駄になります。 そういう時にイメージファイルのみを作って、VMWare上で動作するWindowsに仮想DVDイメージとして認識させれば、時間を短縮でき、CD-Rも一切使う必要がありません。 DiskUtilityを利用して、WindowsでDVDとしてマウントできる形のディスクイメージを作成します。 DiskUtilityでの作業 まずフォルダを一つ作成し、そこにDVDもしくはCDの中身になるファイルをひとまとめにまとめます。 DiskUtilityを起動し、ファイルー新規ーフォルダからのディスクイメージを選択します。 イメージを作成するフォルダを選びます、のダイアログから、先ほど用意したフォルダを選択し、イメージボタンをクリックします。 ディスクイメージ名を名前に入力し、イメージフォーマットをハイブリッドイメージ(HFS+/ISO/UDF)を選択。暗号化はなし、で保存をクリックします。 ここではInstallCD.dmgというディスクイメージが出来上がっていることが確認できます。 VMWareFusionでの作業 まず、利用するWindows仮想マシンを起動します。 起動したら、VMWareFusionの仮想マシンメニューから、CD/DVD(IDE)-ディスクまたはディスクイメージを選択、をえらび、 さきほど作成したdmgファイルを選択します。ここでCD/DVDが切断されている場合は、CD/DVD(IDE)のメニューから接続を選択します。 すぐにWindows仮想マシン上で、ディスクが認識されます。 ここでエクスプローラーを選択して開くのもいいですし、autorun等を設定しておけば、自動再生が上手く動作するかを確認することができます。 インストールCDなど、配布用のCDイメージを作成する場合、必要なファイルが全部そろっているか、セットアッププログラムがきちんとディスクから実行できるかなどを確かめるために、この方法を使っていきたいと思います。 OS X標準のDiskUtilityはいろいろ応用が利くので、非常に便利ですね。

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VBScriptでIE10を互換モードに変更する

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VBScriptでIE10を互換モードに変更する

InternetExplore10を起動の際に互換モードで動作させるVBスクリプトを作成してみました。 InternetExplore10(IE10)はWindows8では標準、Windows7ではWindowsアップデートによってマイクロソフト社すすめる標準のブラウザになろうとしています。 しかし、かつてIE向けに対応されたWEBシステムなどで、互換性の問題が出てくる例もあるようです。 この互換性の問題を解決するために、IE10には開発者ツールを開いて、ドキュメントモードの変更を行うことで無事動作するという事例もありますが、このドキュメントモードの変更は、毎回ブラウザ起動のたびに手動で変更する必要があります。 この手動での変更をVBスクリプトを利用して、自動化してみます。 VBスクリプト例 ソースは下記の通りです。 ファイル名: LaunchIE10.vbs [vb] Option Explicit 'Define Dim WSHobj Dim waitie Dim quirkstype Dim siteurl Dim AryArgs 'Constant Const SEC=1000 Const DEFAULT_WAIT=3 Const DEVMODEkey="{F12}" Const TYPE5="%u" Const TYPE7="%7" Const TYPE8="%8" Const TYPE9="%9" Const STANDARD="%s" Const QUIRKS="%q" Const DEFAULT_URL="" Const IEPATH="""C:\Program Files\Internet Explorer\iexplore.exe""" 'Argument Check waitie=DEFAULT_WAIT siteurl=DEFAULT_URL quirkstype=TYPE5 If WScript.Arguments.Count <> 0 then Set aryArgs = WScript.Arguments If aryArgs.Count > 0 then siteurl=aryArgs(0) If aryArgs.Count > 1 then If IsNumeric(aryArgs(1)) = false Then waitie = DEFAULT_WAIT Else waitie = Cint(aryArgs(1)) End If End If If aryArgs.Count > 2 then Select Case aryArgs(2) Case "5" quirkstype = TYPE5 Case "7" quirkstype = TYPE7 Case "8" quirkstype = TYPE8 Case "9" quirkstype = TYPE9 Case "S" quirkstype = STANDARD Case "Q" quirkstype = QUIRKS Case Else quirkstype = TYPE5 End select End If End If Set WSHobj = WScript.CreateObject("WScript.Shell") 'run IE WSHobj.run IEPATH & " -new " & siteurl 'wait for IE Active WScript.sleep waitie*SEC WSHobj.Sendkeys DEVModeKey 'wait for DEVControl WScript.sleep waitie*SEC WSHobj.SendKeys quirkstype & DEVMODEkey [/vb] VBスクリプト解説 IE10で開発者モードに入るにはF12キーを押します。 そこから各互換性モードに入るためには、Altキーとバージョン番号の組み合わせになります。 最も古いブラウザとの互換性のためには、Internet Explorer 5 Quirksというモードが用意されていますが、これはAlt+Uの組み合わせになります。 このキーの組み合わせを、SendKeysというメソッドで擬似的にキー入力させています。 IE9標準モードであればAlt+9など、いくつかのバージョンが用意されていますが、上記VBスクリプトでは、Internet Explorer 5 Quirksというモードをデフォルトで選択するようになっています。 このスクリプトをそのまま実行すると、あたらしいIE10を立ち上げ、標準のホームページを開き、開発者モードに入ってInternet Explorer 5 Quirksにモードを変更して、開発者モードを終了します。 このSendkeysを使う都合で、IEが立ち上がるまで、立ち上がった後キー入力を受け付けるまでの二回、待ち時間を設けています。 標準では3秒みていますが、早いパソコンであれば、1秒ほどの待ち時間でも十分実行できます。この辺りはパソコンや、ページを開くまでの時間によって、適切な時間は変わってきます。 SendKeysはアクティブなウィンドウに対して、キー入力を送るメソッドですので、途中でIE10からフォーカスが移ってしまうと正常に動作しません。 このスクリプトでは積極的にフォーカスを取りに行っていないので、待ち時間中にフォーカスが移ってしまう場合は、改良する必要があるでしょう。 VBスクリプトに引数を与える方法 このVBスクリプトは三つの引数をとるように作成しています。 第一引数は、最初に開くwebサイトのURL。 第二引数は、待ち時間。単位は秒です。 第三引数は、互換モード。5であればInternet Explorer 5 Quirks、7であればInternet Explorer 7 標準という感じになっています。詳しくはスクリプトをご覧いただけるるとご理解いただけると思います。 このスクリプトファイルのショートカットを作り、プロパティのリンク先に、vbsファイル名に引き続くようにして半角スペースで区切りながら三つの引数を入力します。 上記スクリーンショットを例に挙げると、弊社コーポレートサイトを、3秒の待ち時間(合計6秒)を設けて開き、Quirksモードに変更する、というショートカットになります。 終わりに 本スクリプトは、動かないWebシステムをIE10で動作させるという保証はできません。 スクリプトでIE10の互換性モードを変更する、ということを実現するためのものです。 動作させる環境によって正常に動作しない場合や、スクリプト実行により何らかの損害を被った場合も一切の責任を負わないものとします。 スクリプトを精査したうえでのご利用をお願いいたします。 IE10で既存のWebシステムが正常に動作しないのは、さまざまな原因があり、システム側の問題、システムが利用しているライブラリの問題、IE10がこれまでのIEとの互換性よりも機能性をとった部分など、数えればいくらでもある可能性と、その組み合わせになっています。 単純にIE10の互換性モードを変更すれば動作するのであれば、このスクリプトもいくらか役に立つ場面もあるかもしれません。 Windows7でいつまでIE9がサポートされるのかはわかりませんが、Windows8では標準のブラウザでもあるので、IEのバージョンダウンだけでは解決できない時はやがてやってくるでしょう。 そのときシステムをIE10にむけて対応するのか、あるいはIE10が変化しているのか、他のブラウザで動作する場合は、他のブラウザを推奨するのか、対応として考えられることは様々ですが、一つの変わった解決策として参考にしていただければと思います。

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Windows8とMountain Lionの操作の比較

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Windows8とMountain Lionの操作の比較

Windows8を自分なりに使いやすくする工夫をしているうちに、操作感覚がかなりMac OS X Mountain Lionに近くなってきました。 この点について、動画を交えて説明します。 Windows8のスタート画面に対する割り切り Windows8の好き嫌いが分かれる点として、そのタイル式のスタートメニューが挙げられます。 Windows7とのもっとも大きな差であり、起動時に目に飛び込んでくるものですから、Windows8の印象を決定づけるものです。 このスタート画面にはWindows8からプリインストールされているWindowsStoreアプリ、従来型のWindowsアプリのアイコン、新規にStoreからインストールしたアプリなどが混在しています。 筆者は数か月Windows8を利用する上で、いわゆるWindowsStoreアプリ、全画面起動するWindows8で追加された新規のアプリについては、一切使わないでも何ら支障をきたさないことがわかりました。 タッチパネルで利用しているわけでもなく、デスクトップパソコンとして、従来ながらのキーボードとマウスの操作ですので、WindowsStoreから新しいアプリを探す理由はあまりありません。 メールもプリインストールのメールアプリをつかわず、WindowsLiveメールをインストールして利用していますので、いっそのこと、とはいえデスクトップ版とは機能に違いがあるというInternetExplorer10だけは残しておくとして、後の使わないアプリは断捨離してしまいました。 するとこのスタート画面は一気に整理され、Mountain LionのLaunchpadとほぼ同じであるということがわかりました。 フォルダ分けができるLaunchPadと、グループで分けることができるスタート画面。 Launchpadはタッチパネル4本指ピンチ、スタート画面はWindowsキーで全画面に現れます。 この割り切りによって、スタート画面は使いやすいアプリケーションランチャーとなりました。 アプリケーション起動 動画で比較してみていただきました。 アプリケーションランチャとして、同じ感覚で使えています。 アプリが増えてくれば、一画面に収まらなくなりますが、使用頻度の高いものだけを1画面めに収めてしまえば、あまり苦にはなりません。 LaunchpadもiPad登場以降に、iPadから持ち込まれた機能として、OS X Lionに搭載され、最初はあまり使いやすくないイメージでしたが、Mountain Lionになってからはかなり使いやすくなりました。 かつてのようにDockにアプリケーションをたくさん並べて、アイコンが多すぎて小さくしか表示されない状態よりはLaunchpadの利用を進めた方が、がめんがすっきりすることもあります。 使用頻度に合わせて、タスクバーあるいはDockに置くもの、全画面ランチャーから起動するものと使い分ければ、日常の操作の導線が阻害されることはほぼありません。 むしろWindows8のスタート画面を整理してから、同一の感覚で使えるLaunchpadを積極的に使う傾向になりました。 タスクバー・ドック操作 こちらも動画で比較してご覧いただきました。 Windows7以降に、タスクバーとアプリケーションショートカットを融合させた、新しいタスクバーは、OS XのDockとほぼ同等のものになりました。 サイズの大小、設置場所、自動的に隠して画面を広く使うなど、機能としてもかなり同じです。 Windows7とWindows8でタスクバーの機能としては大きな差はありませんが、スタートメニューがなくなったことが、大きな差となりそうです。 スタートメニューのような機能ボタンが排されたことで、よりWindows8のタスクバーはDockに近づいた、とも言えそうです。 タスクトレイのような常駐ソフトとIMEコントロール、時計などはMacではメニューバーにありますので、差というとそれぐらいかもしれません。 タスク切り替え タスク切り替えについても動画でご覧いただけます。 Windows8では、タスクバーのマウスホバーか、ALT+TABキーの組み合わせの二種類となっています。 WindowsVistaや7にあったフリップによるタスク切り替えは、なくなっています。 フリップはマウスのスクロールホイールによって切り替えるものですので、タッチパネル操作では使用できないものです。廃止された理由はわかりやすいです。 Mountain Lionではコマンド+TAB、Dock以外にも、MissionControlやエクスポゼなど、起動中のすべてのアプリを一覧できる形のタスク選択機能を持っています。 この辺りはLion以降に強化された部分で、MissionControlで仮想デスクトップにアプリケーションを割り当てる機能は、ごちゃごちゃとデスクトップにウィンドウが散らばっている状態を整理するのに便利な機能です。 逆に言えば、そのデスクトップにごちゃごちゃしたウィンドウ、という状態を極力持たせないタブレットパソコンとして、Storeアプリのような全画面アプリを押しているので、そのような機能を持たせることでWindows8の方向性がぶれてしまうのは、あまりよくないといえそうです。 まとめ あくまでWindows7風に変更を加える機能拡張を入れるというカスタマイズを行わずに、どこまでWindows8を使いやすくできるか、という工夫を重ねるうちに、非常にOS Xに近い使い心地のものとなりました。 タブレットPCとしてWindows8を使っていれば、このような形に落ち着くことはないのかもしれませんが、従来のようなマウスとキーボード作業が中心のパソコンとしては、このような形も一つのあり方と考えていただければと思います。 これまでWindowsを利用する上で、必要なアプリケーションをインストールする以外の変更はあえて行わず、基本的に初期設定のままで使うことが常でした。 あまり大きな変化を加えてしまうと、Windowsの初期状態ではどのような設定になっていたかがわかりづらく、ヘルプを求められたときに即答できなくなってしまうためです。 しかしWindows8ではかなり自分好みに変更を加えています。 タブレット、タッチパネルノートPC、従来型の据え置きPCとさまざまな用途で利用されることを想定して、かなり欲張りな機能の盛り込み方をしていますので、どうしても自分の用途に合わせた絞り込み、というステップが必要になりそうです。 そのままの状態では、あまり導線が整理されているとはいいがたいものがありますので、このワンステップをできるかどうかで、散漫なWindowsか、機能強化版のWindowsか、という評価が分かれそうです。 せめて、タブレットもデスクトップも同じ設定ではなく、ある程度機器の形態に合わせた初期設定というものがあればいいのではないかと思うところですが、Windows8.1という後継OSにそのような機能が搭載されることを望みつつ、今回の記事を終えることといたします。 関連記事 Windows8カスタマイズの記事は過去にも何点か投稿していますので、併せて読んでいただけると幸いです。 Windows8のデスクトップにプログラムメニューをシンプルに追加する 実は使いやすかったWindows8 Windows8の画像表示を好きなアプリに変えるには Windows8にシャットダウンのショートカットを作る

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ウルトラブックってなんですか

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ウルトラブックってなんですか

ウルトラブック(UltraBook)はCMでよく耳にする言葉ですが、いったい普通のノートパソコンとどう違うのか、ということはCMだけではわかりにくいものがあります。今回それを簡単に解説してみます。 ウルトラブックとは ウルトラブックとは、Intelが提唱する新しいノートパソコンの形で、軽くて薄くて持ち運びが簡単、バッテリの持続時間がかなり長く、最新のCore iシリーズを搭載したノート型パソコンです。 ほとんどの場合、13インチ以下のディスプレイを採用しておりさまざまなビジネスバッグに入りやすく、電源オフををせずに、閉じた状態からの復帰も数秒で可能、閉じた状態ではほとんど電力を消費しないなど、可用性を重視しています。 さらに、プロセッサはIntelの最新の主力製品を利用していますので、オフィスをはじめとする日常的な用途には全くストレスを感じることがないでしょう。すこし購入資金を追加すれば、SSD(フラッシュメモリー型ディスク)搭載でハードディスク搭載モデルを超えた高速さを手に入れることができます。 価格的には10万円~15万円ほどで、再安価なノートパソコンに比べると、すこしお値段は張りますが、性能から考えると高価すぎるということはありません。 いまなぜこのウルトラブックをIntel社はプッシュしているのでしょうか。 ウルトラブックまでの道筋 ネットブック時代 ネットブックは省電力なプロセッサを搭載した、かなり小型かつ安価なノート型パソコンで、7インチ程度のディスプレイを備え、Windowsが動作するもの、と考えていただければわかりやすいです。 価格帯としては5万円ぐらいのものが多かった印象です。 台湾ASUSが2007年に発表したEeePC(イーピーシー)がネットブックブームの始まりでした。 EeePCはそもそもパソコン普及率の低い新興国向けに作られたパソコンでしたが、その安さ、携帯性の良さから、ビジネスなどにも取り入れられ、ほとんど荷物にならないことで、かなりの人気を集めました。 国内各社もこのネットブックをさまざまに発売し、当時ノート型パソコンの販売シェアのなかでも大きな比率を持っていました。 購入するまでは、もうウェブブラウザ、電子メール、Officeなどの日常的で持ち運ぶような用途は、すべてこのネットブックでまかなえてしまうのではないか、と考えた人も多かったのです。 しかし問題がありました。PC本体が小さく、軽い分、バッテリを多く搭載できなかったので、多くのネットブックは省電力性を重視したAtomプロセッサを搭載しました。 Intel Atomプロセッサはかなりの省電力ながら、その他Intelのプロセッサと同じWindowsやアプリケーションが動作しますので、それまで使っていたパソコンのソフトがそのまま使えるのがメリットでした。 しかし省電力のために処理速度を犠牲にしていましたので、Officeなどを使用する際にもストレスを感じるような機種が多くありました。 またディスク容量、グラフィック性能を落としたモデルが多かったので、当時販売終息しかけていたWindowsXPを搭載したものもありましたが、2001年にリリースされたWindowsXPは電源などの管理が細かくできなかったため、結局のところその省電力性を活かしきることができなかったのがストレスの一因でもあります。 そのため、多くの人がこのネットブックに不満を持つようになりました。 MacBook Airの登場 Appleが超薄型で、11インチからの小型ディスプレイを備えているMacBook Airを発表したのが2010年でした。 価格的にはほぼ9万円からとネットブックから比べれば、倍近い価格でありながら、ネットブックとは操作感覚に格段の差がありました。 全ての機種でSSDを採用し、起動は高速、プロセッサも廉価版ではなく、省電力版の主力製品を投入しています。 電源管理も最新で、スリープからの復帰は早く、ノートパソコンを閉じておけば、30日間はバッテリ容量が保持されました。 筐体もアルミ削り出しで、ネットブックなどのプラスチック筐体に比べて高級感があり、BootCampを用いればWindowsも動作しましたので、Apple製品でありながら、Windowsパソコンとして利用されることも多かった印象です。 AppleはAtomやCeleronなどの低価格ラインナップを利用しない方針ですが、主力製品のプロセッサを投入している同クラス製品としては、割高ということはあまりありません。 このネットブックとは全く逆といっていい方針で開発されたMacBook Airは世界中で大ヒットし、ネットブックの市場はほぼ消えてしまいました。 筆者はネットブックへの失望というステップがなければ、ここまでのヒットにならなかったのではないか、と考えています ウルトラブックの登場 MacBook AirはCore2Duoの省電力機能を最大限活かすためにMac OS Xを最適化していました。これはソフトハードを同時に供給できるAppleの強みの一つです。 その後発売された第2世代Core iシリーズ以降では、処理能力を向上させつつ、省電力性を重視して開発され、これを用いたウルトラブックというカテゴリを作り、PCメーカと協調して売り出すことにしました。 WindwosVista以降では、スリープなどの電源の管理が上手にできる仕組みを持っていますので、Windows7と第2世代Core iシリーズを組み合わせたウルトラブックを主力なノート型パソコン製品に押し出し始めました。 WindowsXP+Atomというネットブックからの軽量ノートPCの悪いイメージを払う意味合いもあり、Intel搭載製品のブランドイメージアップも戦略の一つと思われます。 第3世代Core iシリーズではUSB3.0が搭載され、USB接続ハードディスクなどとの接続スピードも向上しました。 来月以降に控えている第4世代Core iシリーズでは更なる消費電力の低下と、グラフィックス性能の向上が予告されています。 ウルトラブックの課題 ウルトラブックの課題としては、現在台頭しているタブレットとの競合です。 そもそもキーボードを持たないタブレット型コンピュータに比べれば、従来通りの利用法ができるウルトラブックのほうがはるかに有利な点がいくつもあります。 パフォーマンスなども桁違いであり、タブレット型コンピュータでフルスペックの Officeソフトが利用できる製品はわずかです。 しかしタブレット型は新奇性だけではなく、一般的な利用者にとって最小限度の機能に抑えている分、3~5万円ぐらいがボリュームゾーンとなっており、タブレット購入者はウルトラブックがオーバースペックと感じる人がほとんどです。 全体的なパイとしてはタブレットを求めている方の方が多いなかで、ウルトラブックが存在感を示していくためには、まだまだアピールできる部分もあるのではと考えています。 これからはWindows8搭載によるタッチスクリーン、高解像度化と、ウルトラブックにも変化が訪れると考えられますが、それがタブレットの競合相手としてのウルトラブックに本当に必要なものか、という点を考えてみなければいけないと感じます。 高性能なパーツを用いて、利益率の高いハードを作りたいメーカーの気持ちも理解できますが、コストパフォーマンスという点で魅力がなくなってしまうと、ウルトラブックの価値は下がってしまうかもしれません。 今後の製品ラインナップの移り変わりを見ていきたいと思います。

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