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iPhone 6とiPhone 6 Plusの選び方

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iPhone 6とiPhone 6 Plusの選び方

先日の新機種発表会で、iPhoneの新型であるiPhone 6と、大きなサイズのiPhone 6 Plusが発表されました。 スクリーンサイズが二種類、どちらも旧来の5、5Sから比べれば、大きくなっています。短距離の無線通信技術NFCも搭載されました。 スクリーンサイズの大型化は、性能向上によるバッテリ消費の増加からは避けられない部分でもあり、またユーザーももう少し大きければ良いという意見が多い、ユーザーのニーズにマッチさせる意味合いもあるでしょう。 6 Plusについては、かなり異例の製品のようにも感じます。単に画面が大きくなっただけでなく、ユーザーインターフェースについても他のiPhoneとは改良が加えられており、iPad的なユーザーインターフェースを取り入れています。ソフトウェアでも差は付けられています iPhone 6とiPhone 6 Plusはサイズ以上の差があるのかも知れません。 ふたつのiPhoneどちらを選ぶか 筆者としてはiPhone 6 PlusはiPhone 6に比べてハイエンド指向と感じます。iPhone 6は普及型ということです。 ただハイエンド機の方が必ずしもマッチするとは限りません。 ふたつのiPhoneのどちらを選ぶかは、様々なニーズに依る所でしょう。 それは普段どのようにしてiPhoneを利用しているか、ということを、一度思い返す必要がありそうです。 画面サイズについて スクリーンサイズは6 Plusで5.5インチ。片手だけでの操作は難しいでしょう。片手でホールドしてもう一方の手のゆびで操作を行うか、iPadのように両手でホールドして操作を行うかになるのではないでしょうか。 現在のiPhoneでも片手で操作する方と、両手で操作する方はすでに分かれています。 スクリーンサイズが大きくなる、という所に直感的に魅力を感じるのであれば、6 Plusを選択するべきでしょう。現行のiPhoneでは画面を小さく感じている場合は特にです。 筆者は手が小さく、現在のiPhone 5のサイズが片手操作が行いやすいので、Plusのスクリーンサイズについては直感的な魅力は感じません。こういう場合はiPhone 6を第一候補にするでしょう。 バッテリについて バッテリ容量については、現在の利用目的が大きな要素となります。 主に電話として使うのであれば、連続通話時間と、待ち受け時間の部分を比較すれば、10時間以上の大きな差があります。 インターネット利用、つまりブラウザの閲覧や、地図の利用など、インターネットからデータを取り出し続ける利用法については、2時間程度の差しかありません。 ビデオ再生は内蔵ストレージ容量内のビデオ再生のことでしょうから、Youtubeなどを視聴し続ける場合はインターネット利用の利用可能時間に合わせられそうです。 アプリを使っている場合、特に連続的に使うときが、iPhoneが最もバッテリを利用することになります。 アプリを使っているとき、iPhoneはアプリの動作、多くはインターネットへの接続、電話の待ち受け、など複数のタスクを同時にこなしています。プロセッサの負荷は最も高いです。 これはiPhoneぐらいのバッテリで行うには、やはり過酷なことです。しかし統計がある訳ではありませんが、毎日iPhoneアプリを使う時間が多い方は、比率的にいえばあまり多くないでしょう。 普段は電話に利用し、たまにFacebookのアプリをひらく、メールの確認をする、などの利用方法であれば、6と6 Plusではそれなりの5~8時間以上持続時間の差が出ることと思われます。 ゲームなどのアプリ中心で、持続的にアプリを使い続けるかたにとっては、恐らく1時間前後の差になるのではないかと考えます。 その他機能について ほとんど差のない6と6 Plusですが、カメラについては6 Plusに光学式手振れ補正がついており、カメラの画質は良くなります。 iPhoneはカメラの利用はかなり重要視されている方も多いと思います。またコンパクトデジカメについては、この機能の搭載によってまた一つシェアを脅かされる要因となることでしょう。 もちろん6 Plusは内部構造に余裕があるとはいえ、このような基本性能の差を付けてくる以上は、やはり6 Plusはハイエンド機として設定されていることが想像されます。 iPad miniはいらなくなるか ここまで画面サイズが大きければ、iPad miniはその存在意味を失うのではないか、という意見もありますが、筆者はあまりそうは感じません。 iPadはアプリを使い続けることを前提とされた機器ですので、バッテリ容量や、またアプリ実行の速度などでもiPhoneとは大きな差があり、6 Plusとはそもそも違うカテゴリに属します。 ただiPadは常時携帯しているが、ほとんどブラウザ利用、また画面サイズの大きさがiPhoneで小さすぎるから、という方には6 Plusで一つに纏めることは可能となりそうです。 長距離を移動中にiPhoneだけを操作して情報収集などをしていると、iPhoneのバッテリはすぐになくなってしまいますが、iPad miniを携帯してiPhoneをテザリング親機にすれば、iPhoneのバッテリはそこまですぐにはなくならず、連続LTE利用時間に近くはなってきます。 このような使い分けは今後も有効でしょうし、テザリング親機としてバッテリの持続時間が長い方が助かる場合は、6 PlusとiPadの同時携帯もまた有効になると思われます。  

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iPhoneはiCloudバックアップの利用がおすすめ

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iPhoneはiCloudバックアップの利用がおすすめ

iPhoneを使っている方で、iCloudバックアップを利用されていない方は、結構な割合でいらっしゃいます。 iPhoneの設定や、データなどを自動的にバックアップしてくれるもので、大変便利な機能ですが、存在自体がまだまだメジャーではないのと、自宅にWi-Fi環境がないなど、様々な要因もあります。 基本無料で使えるiCloudバックアップですが、これを使えば、いざという時の故障の際、データの多くを取り戻す事ができますので、ぜひともお勧めします。 iCloudバックアップが開始する条件 ・電源ケーブルに繋がれて充電している事 ・ロックされている事 ・Wi-Fiの接続がある事 です。iPhoneは単独で通信の機能を持っているので、Wi-Fiを設定されていない方も多くいらっしゃると思いますが、2000円台の簡単なものでもWi-Fi 機器があればWi-Fi接続ができるようになりますので、導入をお勧めします。 充電は毎日されると思いますので、その間にバックアップが自動的に作成されます。 iCloudバックアップが保存するもの ・カメラロールの写真、ビデオ ・iMessage、SMSやMMSなどのメッセージデータ ・Wi-Fi設定などの本体設定 ・音楽、アプリ、電子書籍、ビデオの購入履歴 ・アプリ内の保存データ ・アプリアイコンの配置 ・着信音 です。ブックマーク、アドレス帳やカレンダー、メール、メモなどはiCloudを設定しておけば、バックアップとは別にiCloudに保存されています。 カメラロールの内容が大きすぎると、無料で利用できる5GBを超えてしまいますが、これはパソコンにバックアップをとっておくか、不要な写真などを消しておけば問題ありません。 アプリなどはサイズが大きなものがありますが、購入履歴から自動的に再インストールされるので、内部に保存されたデータのみiCloudにバックアップされますので、容量を消費しません。 筆者として嬉しいのはメッセージデータをそのまま復元できるところでしょうか。 かつて日本製の携帯では、メールなどは旧機種から移行できないものが多かったので、今までの履歴が保存され引き継ぎができるのは便利だと思いました。 iCloudバックアップが保存してくれないもの ・音楽ライブラリ ・各パスワード 音楽ライブラリは、iTunesから購入した場合は、再度ダウンロードする事で復元できます。 CDから取り込んだものは、再度パソコンと同期する必要があります。 パスワードは安全性などをふまえて保存されないのでしょう。 Facebookのアカウントなどは、再度パスワードを入力する必要があります。 パスワード込みですべてバックアップするにはiTunesで暗号化してバックアップすれば、保存されます。 iCloudバックアップの使い方 iPhoneの設定から、iCloud、ストレージとバックアップ、iCloudバックアップをONにする事でその後自動的に動作します。 これらは予めiCloudのアカウントを作成しておく事が必要です。アカウントの作成は設定のiCloudから行う事ができます。 上記条件を満たしている場合、今すぐにバックアップを作成を押せば、バックアップが開始されます。 初回のバックアップは長く時間がかかりますので、持ち出さない夜間などに開始すると良さそうです。 一度バックアップすれば、その後は変更のあった部分や、追加された部分のみバックアップが追加されます。     

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WWDC2014の発表について感じた事

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WWDC2014の発表について感じた事

2014年Apple社のWWDC(全世界開発者カンファレンス)が6/3日本時間深夜に開始され、恒例のキーノートスピーチが行われました。 かつてスティーブ・ジョブズ氏がiPhone3Gを発表するなど、今後のAppleの経営方針や、新製品の発表などで注目を集めるイベントです。 今回はiOS8やMac OS X YosemiteなどOSやソフトウェアの更新についての発表がほとんどでした。 また即日公開されるものはなく、秋頃のリリースと公表されたのみです。 新製品は別の機会に 近年WWDCではソフトウェア部分の発表に留まる事は多くなってきており、イベント名が開発者カンファレンスですから方向性としては正しいものの、大舞台での新製品iPhoneの登場を望む人は多くいますし、肩すかしの印象を受ける事もあります。 2013年のWWDCも同様にiPhoneについてはiOS7の発表に留まり、ハードについてはハイエンドのMac Proなどが発表されたに留まりました。 iPhone6と思われる新型はiOS8と次期を同じくして、今秋の発表となるのではないでしょうか。今回は現状のiOSデバイスについて更新される機能のみを公表したものでしょう。 新型のiPhoneが独自に持つハード的な新機能については、新機種の発表会までは公表せずサプライズ的に発表されますので、iOSにはまだまだ未公表の新機能があるだろうと考えています。 iPhone5sに搭載されたTouchIDなどは、2013年のWWDCでは存在しないかのように扱われていました。 Appleはハードウェアの会社なので、新しいiPhoneをはじめとしたハードウェアを売り込む為の様々な魅力は当面隠されたままでしょう。 オーディオメーカーBeatsの大型買収や、健康管理のHealthや家電操作のHomeKitについては、今後のハードウェアの新規発表に何かしらの形でつながりそうです。 MacについてはiOSとの電話やメッセージ、ファイル共有の機能統合が進められ、MacとiOS機器とのエコシステムの強化が図られた印象です。 開発者を呼び戻すことが最大のメッセージ 今回iOSはアプリの連携、通知センターヴィジェットの追加、サードパーティ製ソフトウェアキーボード、TouchID(指紋認証)のアプリへの解放など、様々な開発者向けの発表がありました。 これだけでもAndroidでしか機能的に実現できない事を理由に開発されなかったアプリをiPhoneに呼び込む事ができます。 今回の発表のなかでも大きなものはSWIFTという新しい開発言語の発表です。 iPhoneは現在まで実質Objective-Cというメジャーではなく、幾分文法の古いプログラミング言語でしか開発が不可能でした。 このSWIFTは独自の規格ですが、現代的なプログラミング言語の要素を持ち、可能な限りシンプルで素早い開発が可能なものです。 このSWIFTの開発は、今回の発表の中でも最大の開発要員と期間をつぎ込まれたものだろうと思われます。 これらはiOSやMac向けアプリに開発者を呼び戻す為のApple社の戦略でしょう。 アプリストアの売り上げは利益としては十分出ていますが、アプリ内課金や、iPhone、Android両対応の商業的な大規模プロジェクトのものしかユーザーに利用されなくなっています。 アプリはiPhoneのユーザーが少なかった頃は、アイデアさえあれば個人でも世界中のユーザーの注目を集める事ができ、マネタイズのできる画期的な仕組みでした。 しかし個人のアイデア一つのものよりも、LINEや、無料提供の作り込まれたゲームなどプラットフォーム的なものを企業がお金をかけて作成し、アプリ内での課金を行う事で収益を上げるモデルがアプリの売り上げの大きな割合を占めるようになりました。 スマートフォンアプリがある意味マスメディアのようになってしまい、かえって多様性がなくなってきた現在、この開発者向けの機能強化がよりiPhoneやiPadの魅力を強化させるための戦略として打ち出されたのでしょう。

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iPhone水没から復旧

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iPhone水没から復旧

iPhoneを不注意により水没させてしまうという事は、頻繁にはありませんがあり得ない事ではありません。 筆者も一度小学校の夏祭りの手伝いで水没させており、その際に得られた経験などから、AppleCare+を利用したリカバリーの方法を書いておきます。 最初にするべき事 水没してしまった。そうなってしまって最初にするべき事は 1.パスコードロックを解除 2.このiPhoneを探すをOFF 3.シリアル番号を控える この3点が行えれば、後々を楽にすすめる事ができます。 水没するとタッチパネルがすぐにきかなくなってしまいますので、可能な範囲で上記を行ってください。 パスコードロックがあると、ロック解除しなければいけない操作ができなくなりますので、様々な外部からの操作が難しくなります。 設定→パスコードから解除できます。 このiPhoneを探すをOFFにすることは、ピックアップ修理などで求められる事です。直営Appleストアなどで交換する場合は、不要な場合もあります。 設定→iCloudからOFFにできます。 シリアル番号を控えると、サポート状態などを簡単に調べる事ができます。 設定→一般→情報から調べる事ができます。 バックアップ バックアップをとります。iCloudバックアップをとっている場合も、iTunesでのバックアップを行っておくと便利です。 iTunesに接続し、「このコンピュータ」に「暗号化」して「今すぐバックアップ」を選択します。 アップデートなどを催促されても、この時点では行わないでください。 暗号化するメリットは、ログイン情報などを保持してバックアップができる事です。 iCloudのバックアップは暗号化せずにバックアップしたものと同じ状態になります。 機器の状態によってはバックアップもとれない可能性もありますので、iCloudバックアップは必ず設定しておくといいでしょう。 まだの方は、設定→iCloud→ストレージとバックアップ→iCloudバックアップをONにして今すぐバックアップを作成を選択する事をお勧めします。 これが終われば、すぐさまSIMカードを本体側面のSIMスロットから取り出して、電源をOFFにします。 SIMは大切に保存します。 保証状態の確認 http://www.apple.com/jp/support/ から右下「保証状況とサービス期間の確認」をクリックし、ハードウェアのシリアル番号を入力します。 ここで先ほどの操作でシリアル番号を控える事ができていれば、スムーズにすすみます。 上記のように表示されればAppleCare+のハードウェアサポートを受ける事ができます。 各キャリアごとの保証については様々なので、個々のキャリアに問い合わせをしてみて下さい。 AppleCare+による交換 水没となるとほぼ、新品交換以外に修理方法はありません。 乾燥をさせて一時動作しても、内部の腐食を止める事は難しいです。 AppleCare+であれば、不慮の事故(落下、水没など)でも¥7,800で新品交換が二度までできる契約になります。 この場合選ぶ事ができるのは直営Appleストアと正規修理店での対応か、ピックアップ修理の二つを選ぶ事ができます。 Appleストアが近くにある場合は、もっとも素早く新品交換ができます。ジーニアスカウンターに予約をとります。 当日予約は難しいですが、頻繁に調べていくとキャンセルが出るので、当日に絶対に不可能という事はありません。 ピックアップ修理は、iPhoneをサービスセンターに送り、修理あるいは交換して送り返す方法です。 この際iPhoneを探すをオンにしておくと、引き取りを受けてもらえない場合があります。 エクスプレス交換という、最短で交換機を配送し、故障機をその場で引き渡すサービスもありますので、修理交換窓口で問い合わせてください。 その場合、あらかじめクレジットカードでデポジット(預かり金)を8万円程度、故障機引き渡し後に返金という流れになります。 AppleCare+について AppleCare+は製品購入と同時に加入する保証で、価格は一万円程度が別途必要となりますが、不慮の事故に対する最短の復帰についてはベストの手段のように感じます。 iPhone5以降はテザリングも可能となり、モバイルPCやタブレットなどと持ち運んで通信を担当する事もあり、電話である事以上にも故障すると様々な不便が生じます。 以前であれば従来型携帯電話とiPhoneの二台持ちという方の割合も高かったですが、いまではiPhoneのみという方の割合もおおいので、なるべく早く復旧させたい場合は、購入時のAppleCare+への加入は検討する意味もあるかと考えます。

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Mac誕生から30年を振り返る

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Mac誕生から30年を振り返る

1984年1月に初代Macintoshが発売されてから30年を迎えました。 この30年、Macはどのような変化があり、どのようにパーソナルコンピュータを変化させたのでしょうか。 Macintoshの登場 Macintoshはグラフィカルユーザーインターフェースを持った、初の商用のコンピュータです。 マウスとアイコンとウィンドウを備えている、現在どのパーソナルコンピュータも持っている要素です。 当時のパーソナルコンピュータは、キーボードからのコマンド入力を操作方法を主にしていました。 Windowsの前身MS-DOSでは、ファイルの一覧を表示するのに「DIR」とキーボードから入力し、ファイルの一覧が文字で表示されます。 Macintoshでは今と同じようなフォルダのアイコンをクリックして、フォルダの中を一覧します。 Macintoshはその他のパーソナルコンピュータとちがい、ユニークな存在でした。 ですので、このマウスで操作できるコンピュータで、何を行えばいいのかわからない状態でした。 グラフィックで操作できるコンピュータが発売されて、すごく夢があるけれど何に使っていいのかわからない。その夢を目的にして、最初の世代のユーザーはこれを手にしました。 MacPaintという、Windowsでいえばペイントのような、シンプルなお絵かきソフトが付属していましたが、画面は白黒です。 これをつかってマウスで絵を描いてみよう、というところから、Macintoshのユーザーの歴史はスタートしています。 Macintoshの活用 最初に目をつけられたのは、これは印刷原稿を作れるだろう、ということです。 当時の他のパソコンは、フォントは大きさが固定のものを、ドットの形で、多くても何種類か持っているだけでした。 Macintoshは現在使われているフォントと同じアウトラインフォントを搭載してたので、拡大縮小などを自由に行っても劣化することはありませんでした。 グラフィック画面をもとにWYSIWYG(画面の見たままを得られる)が実現できたので、マウスを用いて、レイアウトした通りのものをレーザープリンタなどで出力することができました。 やがて画像処理能力を向上させるうちに、商業印刷に用いられるようになり、印刷業界はMacintoshをDTP(デスクトップ出版)目的に用いるようになります。 レイアウトだけではなく、写真の加工も同時にこなせるMacintoshは、印刷の版を作る過程で手作業に頼っていた部分を、コンピュータに置き換えていきます。 これを発端にMacintoshはクリエイティブなコンピュータとして、画像、音楽、動画などの世界で用いられるようになりました。 MacintoshからMacへ 機能が拡張されていくにしたがって、初代Macintoshが持っていたシンプルさは消えてゆき、さまざまな端子でハードディスク、スキャナー、プリンター、MOなどが接続された、複雑なコンピュータとして利用されていました。 その複雑さに、従来のMac OSは対応しきれなく、主に周辺機器や、アプリケーションの組み合わせによって、不安定な状態になることも多くありました。 WindowsがNTテクノロジにより、安定性と拡張性を同時に満たしながらシェアを拡張する中で、Coplandという新OSの開発にも失敗してしまい、古いシステムを抱えたまま、買収などの噂も常に付きまとう状態になってしまいます。 そして、故スティーブ・ジョブズ氏のAppleへの復帰のエピソードをきっかけに、iMacが発売されたことが、現在のMacの流れの始まりになったといえるでしょう。 それまでの古い拡張端子を一掃し、USBへ一本化。ディスプレイと本体が一つになっているので、それらをつなぐケーブルもありません。 初代Macintoshのシンプルさに、今一度戻ろうというのがMacのあり方の基本的なコンセプトになっていると考えます。 MacからiPhone、iPadへ そこからAppleの路線変更はものすごいもので、Mac OS Xは基本的に過去のMacOSユーザーの資産を切り捨ててしまうような変更となりました。 スティーブ・ジョブズ氏が旗揚げし経営していた、NeXTというワークステーションのシステムをMacのハードウェアに乗せてしまうという変更です。 旧来のユーザーが皆Appleの方針に従わなければならなく、今使っているものはもう時間が来れば一切のサポートがなくなるという、大胆な切り捨てを行いました。 ここでMacintoshはDTP機という役割を離れ、Macという新たな入れ物として生まれ変わったのかもしれません。 Mac OS Xはこの後アップデートを重ね、洗練されてゆき、それまでのMacの持つ不安定なイメージを覆すまでに成長しました。 Macユーザーの間で、この前どんなクラッシュをした、データを失った、故障をしたという話題も、あまり目立ったものではなくなっていくのを実感しています。 この成長したMac OS Xをモバイル向けに軽量化、最適化したものがiOSになります。 iOSを採用している機器はMacの紛れもない後継で、新しい形をしているだけです。 iPhone、iPadの究極のシンプルさは、Lightningケーブル端子が一つ、イヤホンジャックが一つ。それでも一つのコンピュータとして機能するものです。 計算機の形を作ってきたMacたち コンピュータは、高速に計算をする機械として作られ、その役割は今でも変わっていません。 その計算の力を利用して、人間の補助をすることを目的にして製造されています。 金融機関のシステムも、ジェット機の操縦システムも、家のパソコンも、そのような観点から見れば、まったく同じものです。 スマートフォンのきれいな画面も、裏側では無数のデータを与えられ、結果を返し続けるコンピュータの処理装置があります。 コンピュータはこの計算機としての性能を限りなく向上させています。三十年前に数千万円の規模のコンピュータが、五万円で手に入るといっても、大げさな例えではありません。 コンピュータは現在民生品のレベルでも、すでにチェスや将棋などで人間に勝てるぐらいの計算能力を持っています。差し手を同時に膨大な数処理し、スコアの高いものを抽出します。これはコンピュータを計算機として振り切った使い方の一例となります。 一方で、ユーザーフレンドリーなツールとして、人と人のコミ ュニケーションを助けたり、ゲームで遊べたり、楽器のように作曲ができたり、ということに使われるコンピュータを誰もが手元に持とうとしている時代です。 いまのiPhoneやiPadは、コンピュータの歴史から考えれば、まだ何に使えばいいのかわからない、リリースされたばかりのMacintoshのような存在です。 これで何かができるのではないかと夢を見ている段階ですが、計算機を目の前にして夢が見たいということが、Macintoshに魅力を感じる人の共通の思いでしょう。

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iPhoneとイノベーション

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iPhoneとイノベーション

iPhoneなどApple製品を語るときに、合わせて語られることの多いのがイノベーションです。 iPhoneやiPadの新製品がいかに新しい技術で、新しい価値観をもたらししてくれるか、ということが注目される部分でもあります。 新しいiPhoneの発売に合わせて、これについて考えてみたいと思います。 Appleの特別さ Appleは筆者が見る限り、ハードウェアを販売するメーカーです。自社で工場は持ってはいませんが、自社で設計したハードを販売し、その利益で成り立っている企業です。 とはいえ、近年のAppleは過去のMacintoshなどのラインナップに比べれば、低価格路線の製品を発売しています。 現在Appleが発売している製品で、まったく他社が技術的に追従できない先進性を持っている、という製品はありません。 Retinaディスプレイ、高解像度なカメラ、指紋認証、これらはAppleが初めて世の中に出したというわけではありません。 iPhoneなどの発表会でセンセーショナルに発表される幾多の機能とそれを支える製造技術は、ほとんどの場合確立していて、他社の製品によって、実際に消費者に提供されているものばかりです。 ただ、この個々のパーツについて、Appleほど効率的に、安価に仕入れ、大量にさばくことができるメーカーは数少ない、ということがAppleの特別さです。 また個々の部品をばらばらの形で提供するのではなく、これら新しいパーツについて、シンプルでわかりやすいソフトウェアを提供しているので、従来からある技術でも、まったく新しい技術に見えます。 Appleはハードウェアに関しては、技術を切り開いていく、というよりは、適切な時期に、適切なハードをうまくプロデュースする力が優れているといえます。 Appleの競争相手 AndroidとiPhoneは比較されることが多く、どちらが使いやすいかという話題に事欠きません。 AndroidのソフトウェアはGoogleが提供し、機器については家電メーカーなどが製造販売しています。 Googleは、Googleをより使ってもらい、Googleのサービスの中にユーザーをとどめておくことが、最大の利益を生みます。 Googleは自社のサービスの中で、ユーザーの傾向に合わせた、最適な広告を出せる広告プロバイダとしてのあり方を最も重要視しています。 Androidはオープンソースで提供されています。ソフトとしてのAndroidそのものや、スマートフォンに対するライセンスなどでGoogleは収益化を目指しておらず、Googleを利用するユーザーからの収益がその目的です。 Samsungは現在スマートフォン全盛の携帯電話市場で、最も大きなシェアを占めることができているのは、Appleと同じく、効率よく安価にパーツを仕入れ、大量にさばくことで、大量生産のメリットをうけるメーカーだからです。 この点においてはAppleとSamsungは世界で二大メーカーと言えるでしょう。 Samsungは実際に工場も所有し、半導体や液晶なども自社で生産することができます。 他社と比較する際に、ソフトウェアの差で判断をつけにくいAndroidの市場で、より高機能で安価な、というユーザーのニーズを満たしつつ、利益を追求することは非常に難しいことです。 Samsungのように売れば売るほど利益が出るところまで事業を軌道に乗せることは、簡単にできることではなく、Samsungの成功は驚くべきものです。 総販売台数の少ない中で、他社と差をつけるために利益を減らしてでも高機能化を目指すことは事業を疲弊させるので、国内の家電メーカーは撤退の道を選ぶことも少なくありません。 保守的なApple Appleといえば、新機軸のためには既存のユーザーと機器を容赦なく切り捨てる、というイメージが筆者にはありました。 それはMac OS 9までのOSであり、PowerPC搭載機であり、過去の製品で、何度も大幅な路線変更に伴って、それまでと互換性を持たない新機種を発表して、ユーザーに買い替えを迫るものでした。 iOS機器においては、そのサイクルは比較的穏やか、と言えます。 それはAppleにとって、まだ大きな変革を求める時期でなく、着実にiOSのユーザーを増やして行く段階にあるからでしょう。 これについてAppleはかつてないほど保守的であるといえます。 そして比較対象であるAndroidのほうが、革新的であるとさえいってもいいでしょう。 Androidは自由です。画面のサイズや、プロセッサ、グラフィック能力、メモリ搭載量、さまざまなものを選ぶことができます。 OSのバージョンや、メーカーの出荷状態によっても、多様な状態です。 iPhoneはiPhone3Gで利用できていたアプリが、iPhone5sでも引き続き同じ操作感覚で利用できます。 Appleがハードもソフトも一元的に管理をしているからです。 これはアプリ開発者がiPhoneを選ぶ最大のアドバンテージです。検証するべきパターンが、Androidに比べて、はるかに少なくなります。 Androidの自由さがユーザーを引き付ける代わりに、開発者を突き放しています。Androidで開発をするときは、コストを回収するために大きなプロジェクトで、ユーザーを多く望めるものでなければ元を取れなくなっています。 これをGoogleはAndroidの断片化と呼んで危惧していますが、これをコントロールすることは、Samsung以外のメーカーの排除につながるといってもよい状況です。 求められるイノベーション iPhoneが発表されると、ユーザーの求めていたイノベーションはなく、マイナーチェンジに過ぎなかった、とマスコミによって報道されることが増えてきています。 とくにスティーブ・ジョブズ氏の死去以来、Appleは力を失った、とする意見を補強する意味で、このような論説を行う報道も多くみられます。 iPhoneの機器としてのバランスを崩せば、より計算能力が高く、より高解像度、よりスクリーンサイズの大きなiPhoneを開発することは容易です。 それはトレードオフで、バッテリ持ち時間を短くすれば能力を増強できますし、バッテリを補うためにはバッテリを大量に内蔵するために大画面化してタブレットに近づける、その代わりに携帯性は減少する。何かを増やせば、代わりの何かが減ることになります。 その道をあえて選ばないのは、スマートフォンを買い切りの携帯電話ではなく、アプリのプラットフォームとして育てていくことをAppleは目指しているか らでしょう。 AppleとしてはiPhoneが売れれば、それだけで十分な利益が得られるような原価の設定をしています。 シェアを拡大するためには、より安価で低機能なiPhoneをばらまくというのも一つの考えです。 これについてAppleは、コントロールされたアプリのプラットフォームという路線を維持することが、Androidとの差別化にもなり、利益率を維持しつつ普及を進めることができると考えているようです。 Androidをソリューションとして組み込むことを考えると、次年度も同一、あるいは同一に近いスペックの機械を調達できるかどうかはグレーです。機械の構成が変わるたびに、アプリの作り変えを考える必要があるとすれば、機械自体が安くとも割高になります。 iPhoneは今まで保守的なバージョンアップを続けてきているので、次年度以降も、ほぼ同一の機器を調達することができる可能性は高そうです。 iPhone5sとともにiPhone4が併売される、RetinaディスプレイのiPadとiPad2が併売される理由もこの辺にあるのではないかと考えています。 Appleが新製品の発表会で今示したいものは、新鮮なサプライズというよりも、着実な進歩です。 多くのソフトウェア開発者が、システムの力を、ビジネスやコンシューマの世界に、もっと普及させることができれば、ハードとソフトウェアが一体となった、新しいコンピュータの使い方を提示できるはずです。 BtoBの分野でもBtoCの分野でも、iPhoneが新しい利便性を提示できれば、それが多くの人にとってのイノベーションとなるでしょう。   そう考えれば、今後Appleに求められるのは、iPhoneがこれからどのように開発を続けられていくかというロードマップになるのかもしれません。 そうなると、あのプレゼンテーションによるサプライズは少なくなってしまうので、旧来のAppleファンとしてはさみしくなる部分がないわけではありません。

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iOS7に見るiPhoneの企業での利用

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iOS7に見るiPhoneの企業での利用

iOS7の新機能から、iOSの企業利用のメリットについて考えてみたいと思います。 外見上のフラットデザインなどに注目が集まりますが、ビジネスツールとしてたくさんの進化を遂げています。 BYODとスマートフォン iOSのビジネス向けの新機能として、より企業がiPhoneやiPadを効率よく管理でき、安全な利用ができるかが心がけられています。 BYOD(Bring Your Own Device)といって私有のコンピュータを業務に持ち込み、利用することを示す言葉があります。 モバイルコンピューターが登場した当時は、BYODについて規定があまりなく、自由な持ち込みが許可されていましたが、個人所有のコンピュータが原因で、危険なファイル共有ソフトなどによる情報漏えいなどが取りざたされて以来、BYODを禁止する、制限する、というポリシーを持つ企業も増えました。 現在のスマートフォンもこのBYODにあたるもので、例を挙げると、業務上のメールをスマートフォンで受けて、これを紛失、盗難などにあった場合は、業務上の情報が漏えいする可能性を持っています。 スマートフォンも携帯型のコンピュータと考えると、今後BYODの問題が、必ずついて回ることになります。 これを安全に管理し、業務上のデータ漏えいを防ぐ、あるいは会社所有のスマートフォンと個人所有のスマートフォンを分離し管理するなど、企業内でのスマートフォンのありようが、重要なポイントになります。 iOS7の新機能 iOS7の新機能のうち、ビジネス用途として、以下の機能をAppleは上げています。 書類の開き方を管理する メールの添付ファイルを開く際に、開くアプリケーションを制御することができます。 現在は添付ファイルを開く際に、どのアプリケーションで開くかというメニューが表示され、ファイル形式に対応したさまざまなアプリで開くことが可能ですが、これを制限し、同じアプリで開くことができるようにするものです。 これは、企業が業務用に、自社用アプリを利用しているときに、添付ファイルは自社用アプリのみを利用する、といった用途に利用されることを想定されているようです。 出所の不明な、安全性の検証されていないアプリで自由に開けるのではなく、管理できる範囲で安全に添付ファイルを扱うことができるようになります。 Per app VPN VPNは会社内のLANに暗号化経路を通じてiPhoneを接続する仕組みですが、これを特定のアプリ実行時に、自動的に接続をかけに行くことができるようにするものです。 これも自社の業務用に作成されたアプリに組み込み、安全でない経路を利用せずに、アプリの通信をコントロールするためにある機能です。 現在は設定の画面からしかVPN接続を行えませんが、アプリからVPN接続を自動的に利用できるようにすることで、ユーザーとしては、意識せずに安全な通信を行うことができるようになります。 App Storeライセンスの管理 パソコンの企業用アプリケーションではよく見られる、ボリュームライセンスをiPhoneアプリに導入し、必要な本数を一括購入し、社内のiPhoneにインストールすることができることができるようになります。 アプリ追加時に従業員が個人用のAppleIDを企業に提出したり、自分のAppleIDを利用する必要がなく、企業側のアカウントで、必要なアプリを購入、インストールすることができるので、統一した公開アプリを一つの業務用の仕組みの一つとして利用することができるようになります。 新しいMDM構成オプション MDMとはモバイル機器管理という意味の言葉です。 MDMソフトウェアを利用し、対象のiPhoneやiPadのさまざまな管理を一元的に行うことができます。 このMDMソフトウェアはApple社ではなく、サードパーティーが提供するものですが、そのための仕組みとして、現在よりも多くの機能をiOS7は提供することになります。 アプリケーションの設定、フォントのインストール、アクセシビリティ、AirPrintプリンタ、AirPlayの接続先をホワイトリストされているものに限定することができるようになるようです。 これは企業所有のiPhoneを業務に組み込むにあたって、管理者を補助する仕組みが強化されています。フォントのインストールなど、それまでiOSが方針的に拒否していた部分にも、iOS7以降は管理者の求めに応じて、機能を提供するものです。 MDMはスマートフォンのビジネス利用のカギとなるもので、先ほど例示した盗難や紛失などにおいても、自動的やリモートでデータ消去など行う機能があり、MDMが多くのことを管理できるようになることは重要なポイントです。 エンタープライズシングルサインオン シングルサインオンは、企業などでアカウント管理している場合、サーバーで一度認証を行えば、他のアプリケーションやサービスで、個別にログインなどを行わないですむようにする仕組みです。 管理者側でユーザーのアカウント管理、権限管理などができている場合、ユーザーは何度もIDやパスワードを入力する手間を省けるので、業務が円滑に進むようになります。 他社製アプリケーションのデータ保護 Apple社以外のサードパーティーで作成されたアプリケーションで保存されたデータも、強力な暗号によって保持され、簡単な手段で抜き出すことはできなくなります。 これまではアプリの内部に、必要に応じてアプリ作成者が暗号化の仕組みを入れる必要がありましたが、これからのアプリは自動的に暗号化によるデータ保護を利用できるので、業務における利用がより安全になります。 より進化したメール 従来のメールから操作方法の変更や、デザイン、検索の強化、機能の追加などによってよりメールを扱いやすくなっています。 iOS2.0でMicrosoft Exchangeに対応することで、iPhoneをビジネスにも役立つツールとして提示しはじめたAppleですが、今回さらにメモもExchangeと同期することができるようになっています。 メール、アドレス、スケジュールなど、チーム作業に必須の機能を強化していくことは、iOSとしても毎回大きなウェイトを占められています。 キャッシャサーバ2がiOS7に対応 キャッシュサーバーとは購入済みのアプリやアップデートをOS Xサーバー内に保管し、他のMacに対し、LAN内で高速で配布する仕組みですが、これが次期 OS Xサーバーで強化され、iOSにも対応されます。 ユーザーとしてはAppStore経由のアップデートであっても、キャッシュサーバを経由したアップデートになりますので、簡単かつ高速なアップデートが可能となります。 iOSの方向性 iOSは個人用の携帯機器という方向性だけで進化してきたわけではありません。 iPhoneはあくまで個人的な機器として発表されましたが、iOSのバージョンアップとともに着実にビジネスで利用できるツールとして進歩してきています。 一つの業務において、業務に特化されたアプリケーション、汎用的なアプリケーション、メールなど外部とのやり取りをするアプリケーションなど、複数のアプリケーションをつかうことが、パソコンの世界では通常です。 これらがポケットに入るサイズのiPhoneでも可能となり、それは革新的なことでもあります。 このiPhoneをはじめとしたスマートフォンがは、デスクトップパソコンを完全に置き換えるという方向性ではなく、デスクトップパソコンの能力を外出先に延長する機器として、より有効に使うことができるような仕組みが整ってきています。

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iPhone5Cの意味

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iPhone5Cの意味

日本時間9月11日の深夜のイベントでiPhone5CとiPhone5Sが発売されました。 ハイエンドのiPhone5SとエントリのiPhone5Cの二つの種類に、ラインナップが分割されましたが、これはどういった意味を持っているのでしょうか。 スマートフォンのシェア iPhoneを開発販売しているApple社は、筆者は常にハードウェアメーカーとして捉えています。 ハードウェア販売の利益によって成り立っている企業です。 Androidは各国複数のメーカーから提供され、あらゆる携帯電話業者によっても発売されていますので、iPhoneよりも市場シェアは大きく占めている事になります。 AppleはAndroidの市場シェアが大きくなり、数の上での少数派になる事に対しては、焦燥感は抱いていないものと思われます。 設計開発、部品調達、OSにかかる費用を回収し、十分な利益を上げる事ができれば問題ありませんし、実際にiPhoneの販売実績は年々増えてきています。 現在世界市場でシェアを伸ばしているAndroidは、日本国内で売られているような高機能モデルではなく、製造原価を押さえ、利用者負担の小さい普及型と呼ばれるモデルです。 国内では高機能モデルでも、通信量が高い事と、契約者を奪い合う市場の構造のおかげで、初期投資は安く押さえる事ができるようになっていますが、このあたりは国によってまちまちです。 この普及型の投入で成功している大きな企業はSamsungです。 多く売れれば売れるだけ量産の効果も出て、半導体部品なども自社生産できるので、より安価なモデルを、新興国をはじめとした国々で発売する事ができています。 iPhone5Cの登場 この中でAppleも本腰を入れて、普及型iPhoneに取り組む事にしたようです。 メリットとしては、新興国に市場を広げる事ができること。 デメリットとしては、現在iPhone普及率の高い国において、ハイエンドモデルのシェアが低下する事でしょう。 スペックシートを見てみると、iPhone5Cは外装以外はiPhone5とほぼ同じ性能を有しています。 iPhone5はおよそ数千万台からの出荷数がある成功したスマートフォンであり、この部品構成を引き継ぎ、外装を削りだしアルミニウムから、ポリカーボネートに変更したiPhone5Cは、携帯電話事業者に卸す価格は比較的小さいとはいえ、十分な利益を持っている事が想像されます。 薄く、軽量にこだわっていたAppleが、コスト減のために重量を増やすというのも、従来とは路線が大きく異なったものである事を象徴する事でしょう。 市場拡大の意味 ハードウェアが多く販売される事はもちろん重要ですが、Appleが独自のストアで販売する、音楽、映画、電子書籍、そしてアプリのマーケットを拡張する事です。 特にアプリは重要です。AppleのiTunesストアで販売する商品は、電子的なものなので当然在庫はありませんし、仕入れもありません。 ただ、音楽などに関しては大元の配給元との交渉もあり、Appleとしての販売利益を一様に決定する事はできません。 現在までにAppleはアプリ開発者に対して、100億ドルの支払を行ったと2013年のWWDCで発表しましたが、アプリの開発者側の取り分は7割とAppleにより決められています。 売上総額でおよそ140億ドル、決済にかかる費用などを考えて、最低でも20億ドルほどが5年間のAppleのアプリ利益となっています。 そのうち2013年が約半分を占めているのは、iPhone普及台数がそのままアプリの販売数につながって急増している、という事です。 アプリ内で課金されるものについてもこの7割ルールが適用されるので、無料のゲームばかり売れているとしても、アプリ内の課金がある程度支払われれば、それはAppleの利益となります。 この利益について、開発者向けツールを開発する元手はあるでしょうが、OSの開発と一つになったものですので、アプリの売り上げは、ほぼ元手はかかっていないものと考えても良いかもしれません。 このアプリ市場を新興国で開拓する事が、Appleにとってはより利益増につながり、それがiPhone5Cに託された役割ではないかと考えます。

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iPhoneでHamachiネットワークに参加する(Beta版)

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iPhoneでHamachiネットワークに参加する(Beta版)

Hamachiは簡単にVPNを設定するために、便利なものですが接続はPC間に限られていました。 このネットワークにiPhoneを参加させるBeta版が公開されてましたので、これを使ってみました。 HamachiをiPhoneで使うには iPhoneでVPNは備え付けのものがありますが、方式はPPTPとL2TPなど、限られた方式しか利用できません。 OpenVPNはアプリを入れることによって、VPN接続が利用可能となりましたが、Hamachiのようなプロプライエタリなソフトウェアを用いたものは、Appleもなかなか認可しない方針なのかもしれません。 http://community.logmein.com/t5/Hamachi/Hamachi-Mobile-for-iOS-and-Android-BETA/td-p/97131 ここでBeta版の公開が始まったことを知り、さっそくどういうものかを試してみます。 ここに示されるURLからHamachiの管理画面にログインすると、モバイルクライアントの追加というものがあります。 ここで行うことは、まずiPhoneに届くメールアドレスを入力し、iOSの送信を選びます。 すると、接続プロファイル添付のメールがiPhoneに届きます。 このプロファイルを受け入れるかどうかは、あくまで自己責任です。 受け入れると、Hamachiのルート証明書がインストールされます。 するとVPNの設定画面に、Hamachi xxx~という構成ができているので、これをタップし、パスワードを入力します。 これでVPNをONにすることができます。 どのネットワークに参加させるかなど、その後の部分は通常のHamachiクライアントの扱いと同じです。 仕組み HamachiはHamachiを提供しているLogMeIn社のサーバーを介して、VPNを始める仕組みです。 この仕組みがあるので、VPNの両側で、ルータにポートフォワードなどの設定を加えることなくVPNを構成することができます。 この展開の簡単さと、素早さがHamachiの使いやすいところですが、サーバーを常に介さねばならないというところに、可用性と機密性の弱点があります。 LogMeIn社も商業としてこのサービスを行っているので、信頼性がなければ商品になりませんが、このあたりをユーザー側がコントロールできないのは受け入れたうえで使うことが前提になります。 これが受け入れられない場合は、OpenVPNなどを検討する必要があります。 Hamachiは、接続確立後は一対一で接続する仕組みですが、通信の状態が悪い場合など、サーバーを介した通信に変更して、接続を続ける仕組みがあります。 このiPhone版のHamachiはその仕組みを利用し、HamachiのサーバーまではiPhone備え付けのVPNを使い、Hamachiのサーバーからネットワークに接続する、という方法をとっているようです。 そのため、プロファイルのみで、Hamachiのネットワークに参加でき、アプリなどは別途必要ありません。 VPN疎通の確認 iPhone版のIPメッセンジャーアプリで、このネットワーク内の他のクライアントにメッセージ送付できるかを確認します。 IPメッセンジャーをHamachi越しに利用する https://www.sys-cube.co.jp/3623 この記事で行ったとおり、IPメッセンジャーアプリの設定からブロードキャストの設定を選択し、25.255.255.255に設定します。 これでHamachiの同一ネットワーク上にあるIPメッセンジャーに対して送信することができました。 使い方 Hamachiがサーバー経由の接続ができることをうまく利用している感がありますが、サーバー内部でVPNとどのような接続がされているのかは、わからない部分でもあります。 Hamachiそもそもの暗号化形式とは異なるPPTPやIPsecによる暗号化は 一度復号されてから、Hamachiネットワークへ接続されているのであろうと考えられます。 その部分をどこまで心配するか、どこまで信頼するかは、自己責任の世界になります。 IPメッセンジャーを疎通確認に使いましたが、Windowsファイル共有を利用するアプリもおそらくVPN内で利用可能でしょうし、LAN内でできていたことを、かなり簡単に外に持ち出すことができます。 LAN内のサーバーとiPhoneを連携させる使い道は、いくらでも考えられます。 使いどころについては、個々のユーザーが考えるべきところでしょう。 このサービスは現在あくまでベータ版で、今後正式リリースされる場合は、有償のオプションとなるそうです。

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スマートフォンどれを選ぶか

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スマートフォンどれを選ぶか

スマートフォンをめぐる一番大きな話題を、筆者による独自の観点から考えてみます。 スマートフォン、シェアが急進するAndroidと、話題の中心にあるiPhone。 どちらを選ぶか、どの機種を選ぶか、という話題がスマートフォンを語る上で大きな要素になっています。 これには正解はないことはあらかじめ結論を出しておきながら、いくつか考えるべきことをまとめてみます。 スマートフォンの現状 スマートフォン普及の最大の原因はすべての人がスマートフォンの、スマートフォンとしての機能を求めているわけでないのですが、とにかく手に入りやすい、端的に言って、初期投資があまりにも安い、ということが切っ掛けとなるでしょう。 携帯キャリアは新いスマートフォンを出して、契約の増加と、スマートフォン販売台数とシェアの増加を、経営上最大の指針としています。 そのため、販売奨励金も潤沢に出るので、高校生でも、毎月通信料金だけ払えば、初期投資ゼロでスマートフォンを所持することができます。 初期投資ゼロで手に入ったスマートフォンは、携帯ゲーム機にもなりますし、音楽プレイヤーにもなります。 ですからほかに携帯ゲーム機や、音楽プレイヤーを購入する必要はありません。 ここで重要なのは、お金がかからない、ということです。 ゲームもソーシャルゲームで、手に入れるには無償、アプリ内科金を行わなければ無償でプレイできます。 音楽は自分の持っているCDであれば、そのままアルバムを何十枚かをコピーすることができます。 LINEなどの無料通話アプリを使えば、メッセージングや、音声通話は定額通信料金内で行うことができます。 OS選び どっちのiOSとAndroid、どちらのOSが優れているのか、という話題になるとき、多くの場合、標準インストールのアプリケーションのできの良さ、というところにたどり着いてしまいがちです。 それはOSの話ではなく、アプリケーションの話題です。 たとえばiOS6になった際に標準の地図アプリがだめだ、ということはOSの話ではなく、アプリケーションの話題です。 Webブラウザも、アプリケーションです。 AndroidとiPhoneと比較するとき、アドレス帳、カレンダー、リマインダー、メールなど、かつてのPDAとして標準のアプリケーションの使いやすさ、というところが重要視されてしまいます。 OSとは本来「基本ソフトウェア」と呼ばれるもので、アプリケーションを動かすためのプラットフォームです。 OSの使いやすさ、という部分は本来シェルと呼ばれる部分までのお話であるべきです。 OSとアプリ OSはアプリケーションのために、そのハードウェアとの橋渡しをする仕組みを提供するために存在しています。 OSはOSそれ自体を動作させるためにあるのではなく、アプリケーションをユーザーに提供するためにあります。 何もかも、通信費以外、無料でなくてはならない、という考えの方は、多くいらっしゃいます。 スマートフォンを語るとき、結局は付属のアプリケーションの出来、というところに落ち着くのはこれが原因です。 アプリの出来、不出来、操作性というのは、自ら選んだアプリケーションで、幾らでも変更できます。 iOSであればiCloud、AndroidであればGoogleサービス以外の、気に入った他のサービスとの連携を選ぶことも、アプリ次第です。 ソーシャルゲームや無料通話アプリなどは、利用者が多ければ多いほど、課金ユーザーの絶対数が増えるので、どちらにも対応しています。 ですので、いまアプリにお金をかけたくない、という前提であれば、どちらを選んでも、ユーザーの体験にほとんど差はありません。 たとえばWindowsとMacの優劣を、付属のチェスゲームの強弱で決定するような状態が、ずっと続いている、という感覚をもっています。 アプリ選び スマートフォンのアプリは、従来までのソフトウェアの概念を覆すほどに、安価です。 これは最初からユーザー規模の大きくなることが予測されていましたので、パソコンなどのソフトウェアと収益のモデルが違います。 そのアプリケーションがたとえ200円、600円でも1200円で、そのスマートフォンの価値を全く変えてしまうようなアプリもたくさんあります。 たった一枚のCD、一つの映画や本との出会いで、物の見方や、楽しみが増えるのとよく似ています。 そこにたどり着くまでに、情報収集も必要ですし、合わない有料アプリや、全く使わなくなるアプリも多くあるでしょう。 それでもスマートフォンという小型のコンピュータを手にしている最も有益な部分は、アプリの選択ができるということです。 できることが決まり切っていない、アプリ次第で可能性が広がるということが、何よりも大きいスマートフォンの価値なのです。 カレンダー、地図、カメラ、無料通話、ソーシャルゲーム、とあまりにも型にはまった使い方であれば、かつての二つ折りのフィーチャーフォンでも十分その役目は果たせていたのです。 アプリを育てる アプリは、Appleにとっても、Googleにとっても、原資のかからない、優良な商品です。 音楽や映画、書籍であれば、販売数に応じて配信元に支払う以外にも、配信元との契約も力関係もあります。 アプリは、開発者側が有償または無償で開発契約を行い、売れた分だけ成果が支払われる、という、アプリマーケット提供側にはリスクがなく、メリットだけがある商品になります。 ただこれが、無償のアプリ、あるいはアプリ内科金を行うアプリばかりが独占してしまうと、一つの新しいアイデアで、スマートフォンの価値を強化するようなアプリが登場しにくくなります。 WindowsでもMSOfficeに匹敵する使いやすさのOfficeスイートがほかにないのは、MSOfficeがWindowsパソコンにプリインストールされ続けたためです。 独占的な状況を、一つのアイデアで切り開くのは無理があります。 もはや個人向けのアプリよりも、スマートフォンやタブレットの業務利用を前提とした、企業用アプリケーションへ、開発力の主体は移っている感覚があります。 ですので、個人向けコンピュータとしてのスマートフォンを活かすには、まずアプリを購入しましょう。 そしてそのアプリがよければ、無理強いしない範囲で、友人に勧めてみましょう。 アプリとアプリの市場を育てることが、とても大事なことになります。 そのうえで、機器の表記上のスペックでもなく、付属アプリの出来の良さでもなく、このアプリが使いやすいから、このOSを選んだ、という話題が増えれ ば、さらにスマートフォンの良さが広く認知されるようになると考えています。