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iPhone 6とiPhone 6 Plusはなぜ大きいか

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iPhone 6とiPhone 6 Plusはなぜ大きいか

iPhone 6とiPhone 6 Plusの2サイズは、現在までのiPhoneの中でも最も大きいモデルです。 サイズが大きくなると、画面の表示領域が大きくなるのはユーザーの使用感に関わる部分です。 今回iPhoneへiOS8を搭載することが、このサイズ変更の最も大きい要因であると考えます。 大きさ=バッテリー容量 サイズが大きくなると、設計の上でより大きなバッテリのための場所を確保できます。 近年のスマートフォンは機能が拡張されても、無線やプロセッサのチップが乗った基盤はむしろ小さく改良されるぐらいで、大きくなることはありません。 その分、どれだけ多くバッテリをのせることができるか。バッテリをたくさんのせることができれば、携帯としての待機時間、使用時間を伸ばせるのはもちろんとして、プロセッサをより高速に動作させることができます。 iPadとiPhoneは全く同じプロセッサをのせていたとしても、iPadはiPhoneに比べれば莫大なサイズのバッテリーを搭載していますので、プロセッサを最大限のパワーで動作させることができます。 パソコンに詳しい方であればわかるかもしれませんが、動作クロックをあげることができるのです。 この動作クロックは動的に変更させて消費エネルギーを変化させることができます。 iPhoneのような小さな機器はいかに動作クロックを上げている時間を短くできるかというところが重要になります。 スマートフォンとしての能力向上の意味 iPhoneは今ままでもAppleの開発するアプリ、開発者の開発するアプリ、これらを軸として、持ち運べるコンピュータとして認知を広げていきました。 今回のiOS8では、開発者向けに大幅な機能向上を行っています。 サードパーティーのIMEや、アプリ間の連携、ゲーム用の新しいフレームワーク、HealthKitやHomeKitなど外部機器とのより複雑な連携。 これら一つ一つは、iOSがそもそも持っていた隠し機能を開発者に向けて公開したものではなく、安全な形で使えるように新たに作り上げたものでしょう。 iOSの基幹部分の大きな改修が必要であったただろうことが、iOSのアップデートの容量と、必要空き容量に現れています。 iOS6からiOS7のような見た目の変更の際は、大きな内部改修を伴わないことが多いです。ですからiOS8になってからの不具合は今までより多く目にすることが多く感じます。 これらiOSの開発者機能の追加は、ユーザーにとっても開発者にとっても魅力的なもので、iOSアプリでの可能性を大きく広げます。 しかしながらそれだけの機能が利用できるようになると、よりパソコン寄りなアプリも作り出されることになります。 パソコン寄りなアプリは、どうしてもiPhoneの能力を最大限使うことを必要とするでしょう。そうすればプロセッサはより長い時間クロックを上げた状態で動作しなければならなく、またバックグラウンドでの動作も行うかもしれません。 そのために、バッテリ容量の増加はさけられないことです。 Appleはあくまでスマートフォンでできることをあえて制限し、携帯電話としての利用性を高めてきました。 これからはより持ち運べるコンピュータとしての側面を押し出していきたいということでしょう。 Androidへの追従か? ここまで機能追加したことは、Androidの機能の追従である、という意見はおおむね正しく、間違っていません。 Androidはかなり早期から、スマートフォンはパソコンであることを前面に押し出していました。ですからスクリーンサイズを大きくし、プロセッサをより早く、メモリをより多く、というパソコンの路線をそのまま継承しています。機能のリッチさが、他のメーカー製品との差異になります Androidはハードだけでなく、OS部分もカスタマイズが各メーカーでも可能で、より大きなバッテリを持っていても利用可能時間はまちまちですし、高速なプロセッサや大きなメモリを搭載している機種に適応したアプリを作れば、他のAndroid機種の利用者は同じ体験を得ることができません。 これもとてもパソコンらしい部分です、と同時に開発者にとっては悩ましい部分で、ターゲットの環境が分散していると、どれにでも対応するものを作るのはとても難しいです。 結局最低ラインの機器でも動作することが条件になってしまいます。例えるとセレロンではまったく動作しないソフトというのは、ゲーム以外ではなかなかリリースできないようなものです。 Appleの考え方 問題を複雑にしないことがAppleの現在の考え方の中心になっています。 AppleはハードとOSを同時に提供できる立場から、これらの断片化をコントロールすることができました。 またAppleはハードで利益を上げることを忘れることはありませんので、過剰スペックで利幅を圧縮することはないでしょう。 高性能な部品を安定的に安価で仕入れができるようになると、自社の機器に採用します。思想としては革新的であったとしても、iPhoneが個別のスペックをみれば最先端を走っていたことは今までもありません。 パソコンやスマートフォン、タブレットをすべてひっくるめ、個人利用のコンピュータがどのような形に落ち着くかについてAppleはおそらくビジョンを持っていることでしょう。コンピュータはもっとシンプルになるというのが、ジョブズCEO時代からの思想です。 ただ今はまだそのビジョンを実現させるのは様々な意味で早すぎ、土台が整うまでは徐々に物事を進めていくしかないということです。

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iPhone6はMacBook Airより高い?

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iPhone6はMacBook Airより高い?

iPhone6の価格が発表され、SIMフリー版iPhone6 128GBモデルの一括購入金額が¥89,800で、MacBook Air11インチ128GBモデルの価格が¥88,800であることが話題となりました。 スマートフォンが同一メーカーのノートパソコンよりも高い、ということはiPhone6は高額製品なのではないかという趣旨です。 筆者は元々iPhoneはApple製品の中でも高額な方に分類されると考えていましたので、これが話題になることは意外でした。 iPhoneをいくらで購入しているか iPhoneは通信キャリアの店頭で、実質0円と大々的に広告されて販売されていますし、実際その日にほとんど持ち合わせがなくても、クレジットカードと身分証明書などがあれば契約して持ち帰ることができます。 それは、電話通話料金とデータ通信料金24ヶ月分の契約と、月賦での本体価格を支払う契約をしているからです。 筆者は通話料込みで毎月平均¥7,000程度の出費になっていますので、iPhoneを一台購入することは¥168,000の出費と考えています。 それは月々の通話利用料を纏めてしまうのがそもそもおかしく、電話なしで生活も仕事もできないのだから、また月々の利用料から月々割りなどで本体価格分が割引されているのだから、という考え方も一つです。 しかし、その24ヶ月の契約を途中で打ち切れば、月賦の残額が一括で請求され、通信の契約についても違約金が発生してしまいます。 仮にiPhoneが販売価格¥70,000だとすれば、本体代金として¥70,000、通話通信料金として¥98,000を24ヶ月に分割して通信キャリアに支払っていることになります。 本体代金の割引について 本体代金の月賦を通信料から割引することで、実質的に通信料しか支払っていないような請求書は毎月届くことになります。 それは上記の理由で、24ヶ月で10万円近くのユーザーを簡単に確保できるからです。 通信キャリアは業界シェアと、顧客単価の高いユーザーの獲得を一番の目的としています。 シェアや顧客単価が低下してしまうと、株主に対して責任を果たせていないことになってしまいます。 シェアを強化するには、割安感と顧客満足度のアップです。 いわゆるガラケー、フィーチャーフォンの時代は通話料がほとんどで、データ通信は自宅のパソコンでというきり分けをして節約をすることが可能でした。 現在それは逆転して、スマートフォンだけしか自宅にインターネット環境がない、というユーザーも多くなってきています。通話料を節約するためにLINEのような無料通話アプリを使う逆転も起こっています。 スマートフォンが普及する以前はデータ通信料は、現在に比べるとわずかなものでした。誰もが携帯電話でWEBサイトを見たり、地図を使ったりはしていなかったはずです。 もちろんそのデータ通信の下支えとなるインフラ面への投資は大きく必要でしたが、LTEの普及範囲が広まり、ますますデータ通信については使いやすくなっています。 それはもう一面として、ユーザーの工夫でデータ通信費について節約しにくくなっているということです。 iPhoneとMacBook Air 筆者の捉え方では、MacBook Airは¥88,800円ですくなくとも3年程度は快適に最新のアップデートを受けて使い続けることができるものです。維持費は電気代ぐらいでしょうか。 またAppleのパソコンは中古販売の際に他社製パソコンに比べると、有利な価格付けがされていますので、用途などにマッチしない場合は中古品として売却することも気軽です。 筆者の場合、iPhoneは通信キャリアとの契約込みで¥170,000ぐらいの買い物です。 24ヶ月経って月賦の支払いも終わり、解約月になった際は有利な条件を求めてMNPなどを考えることになり、新機種の検討を始めるので、新機種購入のサイクルも早いです。そして二代型落ちのスマートフォンはあまり有利な中古売買を期待できるものではありません。 このふたつの機器は、目的が全く違うものですし、比較の対象にそもそもならないとは考えていますが、iPhoneは同じApple社製品の中ではユーザー負担の大きい製品であることは間違いないことでしょう。 コンピュータとして考えれば、ノートパソコンは枯れた、ありふれた存在です。大きな技術革新もなく、設計や部品の調達も比較的難しくはありません。 スマートフォンは未だ発展途上で、メーカーにとってもユーザーにとってもコストの大きいものではあると考えます。

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iPhone 6とiPhone 6 Plusの選び方

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iPhone 6とiPhone 6 Plusの選び方

先日の新機種発表会で、iPhoneの新型であるiPhone 6と、大きなサイズのiPhone 6 Plusが発表されました。 スクリーンサイズが二種類、どちらも旧来の5、5Sから比べれば、大きくなっています。短距離の無線通信技術NFCも搭載されました。 スクリーンサイズの大型化は、性能向上によるバッテリ消費の増加からは避けられない部分でもあり、またユーザーももう少し大きければ良いという意見が多い、ユーザーのニーズにマッチさせる意味合いもあるでしょう。 6 Plusについては、かなり異例の製品のようにも感じます。単に画面が大きくなっただけでなく、ユーザーインターフェースについても他のiPhoneとは改良が加えられており、iPad的なユーザーインターフェースを取り入れています。ソフトウェアでも差は付けられています iPhone 6とiPhone 6 Plusはサイズ以上の差があるのかも知れません。 ふたつのiPhoneどちらを選ぶか 筆者としてはiPhone 6 PlusはiPhone 6に比べてハイエンド指向と感じます。iPhone 6は普及型ということです。 ただハイエンド機の方が必ずしもマッチするとは限りません。 ふたつのiPhoneのどちらを選ぶかは、様々なニーズに依る所でしょう。 それは普段どのようにしてiPhoneを利用しているか、ということを、一度思い返す必要がありそうです。 画面サイズについて スクリーンサイズは6 Plusで5.5インチ。片手だけでの操作は難しいでしょう。片手でホールドしてもう一方の手のゆびで操作を行うか、iPadのように両手でホールドして操作を行うかになるのではないでしょうか。 現在のiPhoneでも片手で操作する方と、両手で操作する方はすでに分かれています。 スクリーンサイズが大きくなる、という所に直感的に魅力を感じるのであれば、6 Plusを選択するべきでしょう。現行のiPhoneでは画面を小さく感じている場合は特にです。 筆者は手が小さく、現在のiPhone 5のサイズが片手操作が行いやすいので、Plusのスクリーンサイズについては直感的な魅力は感じません。こういう場合はiPhone 6を第一候補にするでしょう。 バッテリについて バッテリ容量については、現在の利用目的が大きな要素となります。 主に電話として使うのであれば、連続通話時間と、待ち受け時間の部分を比較すれば、10時間以上の大きな差があります。 インターネット利用、つまりブラウザの閲覧や、地図の利用など、インターネットからデータを取り出し続ける利用法については、2時間程度の差しかありません。 ビデオ再生は内蔵ストレージ容量内のビデオ再生のことでしょうから、Youtubeなどを視聴し続ける場合はインターネット利用の利用可能時間に合わせられそうです。 アプリを使っている場合、特に連続的に使うときが、iPhoneが最もバッテリを利用することになります。 アプリを使っているとき、iPhoneはアプリの動作、多くはインターネットへの接続、電話の待ち受け、など複数のタスクを同時にこなしています。プロセッサの負荷は最も高いです。 これはiPhoneぐらいのバッテリで行うには、やはり過酷なことです。しかし統計がある訳ではありませんが、毎日iPhoneアプリを使う時間が多い方は、比率的にいえばあまり多くないでしょう。 普段は電話に利用し、たまにFacebookのアプリをひらく、メールの確認をする、などの利用方法であれば、6と6 Plusではそれなりの5~8時間以上持続時間の差が出ることと思われます。 ゲームなどのアプリ中心で、持続的にアプリを使い続けるかたにとっては、恐らく1時間前後の差になるのではないかと考えます。 その他機能について ほとんど差のない6と6 Plusですが、カメラについては6 Plusに光学式手振れ補正がついており、カメラの画質は良くなります。 iPhoneはカメラの利用はかなり重要視されている方も多いと思います。またコンパクトデジカメについては、この機能の搭載によってまた一つシェアを脅かされる要因となることでしょう。 もちろん6 Plusは内部構造に余裕があるとはいえ、このような基本性能の差を付けてくる以上は、やはり6 Plusはハイエンド機として設定されていることが想像されます。 iPad miniはいらなくなるか ここまで画面サイズが大きければ、iPad miniはその存在意味を失うのではないか、という意見もありますが、筆者はあまりそうは感じません。 iPadはアプリを使い続けることを前提とされた機器ですので、バッテリ容量や、またアプリ実行の速度などでもiPhoneとは大きな差があり、6 Plusとはそもそも違うカテゴリに属します。 ただiPadは常時携帯しているが、ほとんどブラウザ利用、また画面サイズの大きさがiPhoneで小さすぎるから、という方には6 Plusで一つに纏めることは可能となりそうです。 長距離を移動中にiPhoneだけを操作して情報収集などをしていると、iPhoneのバッテリはすぐになくなってしまいますが、iPad miniを携帯してiPhoneをテザリング親機にすれば、iPhoneのバッテリはそこまですぐにはなくならず、連続LTE利用時間に近くはなってきます。 このような使い分けは今後も有効でしょうし、テザリング親機としてバッテリの持続時間が長い方が助かる場合は、6 PlusとiPadの同時携帯もまた有効になると思われます。  

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iPadの出荷台数が減少する訳

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iPadの出荷台数が減少する訳

Appleが今年度第3四半期の決算を発表し、業績を発表するとともに、各製品の販売台数なども明らかにしました。 iPhone、Macは販売台数をのばす一方、iPadは前年度同期を、100万台あまり減らしています。 これはiPad自体に勢いがなくなった、という事ではなく、競合が多い、と考えられます。 どのようなものがiPadの競合として登場しているのでしょうか。 格安ノートパソコンが相次いで登場 Chromebook 日本ではようやく発売が決定された、GoogleのChrome OS搭載のChromebookは$300~500を価格の中心に据えた、格安のノートパソコンです。 米国ではシェアが急増しており、前年度比の伸び率も非常に高いです。 Googleが開発したLinuxベースのChromeOSが搭載されており、基本的にすべてのアプリをブラウザのChromeで利用するといったものです。 GoogleはChromeOSをGoogle AppsなどGoogleサービスの利用拡大に繋げたい意図がありますので、OSのライセンス料金は無償か僅かでしょう。 Chromebookは米国ではWindowsXP乗り換え需要にもうまく乗る事ができ、企業などへの大量導入も行われています。 Google Appsでオフィスワークがある程度完結できるようになれば、$800~$1000ドルのMS Office付きのWindowsパソコンのシェアを切り崩し、Officeも事実上の標準の立場を後退させる事になります。 事実Chromebookでパソコンで行いたい事はほとんどできてしまう方もいますので、そういった方はWindowsの必要性を今後感じなくなるでしょう。 Windows8.1 for Bing これに対抗するようにマイクロソフトもWindows 8.1 for Bingというライセンス料金0のWindows搭載パソコンの出荷をはじめています。 これはInternet Explorerの標準検索エンジンをマイクロソフトの提供するBingに設定している(変更可)という部分以外は、ごく普通のWindows8.1を搭載しています。 ですので、旧来のWindowsアプリケーションや、Windows Storeアプリケーションはそのまま使う事ができます。 Windowsパソコンが、Chromebookでシェアを落とさない為の対抗策として作られたものでしょう。 Windows8の評判が芳しくない事と、Chromebookの登場、そしてタブレットの台頭のタイミングが重なったことで、存在感を失ってしまわない為の施策と考えられます。 Windowsであれば、以前に購入したソフトや周辺機器など、過去の資産を活用できるユーザーのメリットがあります。 Chromebookやタブレットであれば、一からソフトや周辺機器をそろえる必要があり、価格は安くても、ある程度の追加出費は避けられません。 iPadはハイエンドのタブレット 本来、ノートパソコンとタブレットは、競合にならないものだと筆者は考えています。 ただ今のところ、価格帯や用途として重なる部分が多い為、安価なノートパソコンとタブレットがモバイル機として分類され、その中での選択になるのでしょう。 iPadはタブレットの中ではあくまでハイエンドのもので、価格としてもタブレットの中では高価な側に入ります。 iPad Airなら$500~$900ドルの価格帯の製品ですので、前述の格安ノートパソコンであれば、二台購入できる位のものです。 Appleは廉価版でシェアを稼ぐという戦略をとらないので、今後もこの価格帯は維持されるでしょう。ハードの利益を低下させる戦略を当面Appleはとるつもりはなさそうです。 Androidタブレットなら$300前後、Windowsタブレットであれば$400~500が中心の価格帯になります。 ハイエンドのものを誰もが選ぶという事は、ほとんど前例がありません。一過性のブームが過ぎ去れば、やはりエントリークラス移行の製品がもっとも販売ボリュームが大きいのが通常です。 パソコンが汎用品となりローエンド製品がシェアのほとんどを占め、利益率が低下した事で、かつて大きな核であったパソコン事業から撤退したIBMの例があります。 現在タブレット業界をリードするAppleはこのIBMと業務提携し、企業向けの販路を拡大していくという報道がありました。 iPadはタブレットとしては高価でありながら、品質とラインナップをApple自身でコントロールする事を最大の強みにしています。 格安の汎用品とならず高い利益率を出し続ける製品として、今後も様々な試みが行われるものと考えます。

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iPhoneはiCloudバックアップの利用がおすすめ

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iPhoneはiCloudバックアップの利用がおすすめ

iPhoneを使っている方で、iCloudバックアップを利用されていない方は、結構な割合でいらっしゃいます。 iPhoneの設定や、データなどを自動的にバックアップしてくれるもので、大変便利な機能ですが、存在自体がまだまだメジャーではないのと、自宅にWi-Fi環境がないなど、様々な要因もあります。 基本無料で使えるiCloudバックアップですが、これを使えば、いざという時の故障の際、データの多くを取り戻す事ができますので、ぜひともお勧めします。 iCloudバックアップが開始する条件 ・電源ケーブルに繋がれて充電している事 ・ロックされている事 ・Wi-Fiの接続がある事 です。iPhoneは単独で通信の機能を持っているので、Wi-Fiを設定されていない方も多くいらっしゃると思いますが、2000円台の簡単なものでもWi-Fi 機器があればWi-Fi接続ができるようになりますので、導入をお勧めします。 充電は毎日されると思いますので、その間にバックアップが自動的に作成されます。 iCloudバックアップが保存するもの ・カメラロールの写真、ビデオ ・iMessage、SMSやMMSなどのメッセージデータ ・Wi-Fi設定などの本体設定 ・音楽、アプリ、電子書籍、ビデオの購入履歴 ・アプリ内の保存データ ・アプリアイコンの配置 ・着信音 です。ブックマーク、アドレス帳やカレンダー、メール、メモなどはiCloudを設定しておけば、バックアップとは別にiCloudに保存されています。 カメラロールの内容が大きすぎると、無料で利用できる5GBを超えてしまいますが、これはパソコンにバックアップをとっておくか、不要な写真などを消しておけば問題ありません。 アプリなどはサイズが大きなものがありますが、購入履歴から自動的に再インストールされるので、内部に保存されたデータのみiCloudにバックアップされますので、容量を消費しません。 筆者として嬉しいのはメッセージデータをそのまま復元できるところでしょうか。 かつて日本製の携帯では、メールなどは旧機種から移行できないものが多かったので、今までの履歴が保存され引き継ぎができるのは便利だと思いました。 iCloudバックアップが保存してくれないもの ・音楽ライブラリ ・各パスワード 音楽ライブラリは、iTunesから購入した場合は、再度ダウンロードする事で復元できます。 CDから取り込んだものは、再度パソコンと同期する必要があります。 パスワードは安全性などをふまえて保存されないのでしょう。 Facebookのアカウントなどは、再度パスワードを入力する必要があります。 パスワード込みですべてバックアップするにはiTunesで暗号化してバックアップすれば、保存されます。 iCloudバックアップの使い方 iPhoneの設定から、iCloud、ストレージとバックアップ、iCloudバックアップをONにする事でその後自動的に動作します。 これらは予めiCloudのアカウントを作成しておく事が必要です。アカウントの作成は設定のiCloudから行う事ができます。 上記条件を満たしている場合、今すぐにバックアップを作成を押せば、バックアップが開始されます。 初回のバックアップは長く時間がかかりますので、持ち出さない夜間などに開始すると良さそうです。 一度バックアップすれば、その後は変更のあった部分や、追加された部分のみバックアップが追加されます。     

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WWDC2014の発表について感じた事

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WWDC2014の発表について感じた事

2014年Apple社のWWDC(全世界開発者カンファレンス)が6/3日本時間深夜に開始され、恒例のキーノートスピーチが行われました。 かつてスティーブ・ジョブズ氏がiPhone3Gを発表するなど、今後のAppleの経営方針や、新製品の発表などで注目を集めるイベントです。 今回はiOS8やMac OS X YosemiteなどOSやソフトウェアの更新についての発表がほとんどでした。 また即日公開されるものはなく、秋頃のリリースと公表されたのみです。 新製品は別の機会に 近年WWDCではソフトウェア部分の発表に留まる事は多くなってきており、イベント名が開発者カンファレンスですから方向性としては正しいものの、大舞台での新製品iPhoneの登場を望む人は多くいますし、肩すかしの印象を受ける事もあります。 2013年のWWDCも同様にiPhoneについてはiOS7の発表に留まり、ハードについてはハイエンドのMac Proなどが発表されたに留まりました。 iPhone6と思われる新型はiOS8と次期を同じくして、今秋の発表となるのではないでしょうか。今回は現状のiOSデバイスについて更新される機能のみを公表したものでしょう。 新型のiPhoneが独自に持つハード的な新機能については、新機種の発表会までは公表せずサプライズ的に発表されますので、iOSにはまだまだ未公表の新機能があるだろうと考えています。 iPhone5sに搭載されたTouchIDなどは、2013年のWWDCでは存在しないかのように扱われていました。 Appleはハードウェアの会社なので、新しいiPhoneをはじめとしたハードウェアを売り込む為の様々な魅力は当面隠されたままでしょう。 オーディオメーカーBeatsの大型買収や、健康管理のHealthや家電操作のHomeKitについては、今後のハードウェアの新規発表に何かしらの形でつながりそうです。 MacについてはiOSとの電話やメッセージ、ファイル共有の機能統合が進められ、MacとiOS機器とのエコシステムの強化が図られた印象です。 開発者を呼び戻すことが最大のメッセージ 今回iOSはアプリの連携、通知センターヴィジェットの追加、サードパーティ製ソフトウェアキーボード、TouchID(指紋認証)のアプリへの解放など、様々な開発者向けの発表がありました。 これだけでもAndroidでしか機能的に実現できない事を理由に開発されなかったアプリをiPhoneに呼び込む事ができます。 今回の発表のなかでも大きなものはSWIFTという新しい開発言語の発表です。 iPhoneは現在まで実質Objective-Cというメジャーではなく、幾分文法の古いプログラミング言語でしか開発が不可能でした。 このSWIFTは独自の規格ですが、現代的なプログラミング言語の要素を持ち、可能な限りシンプルで素早い開発が可能なものです。 このSWIFTの開発は、今回の発表の中でも最大の開発要員と期間をつぎ込まれたものだろうと思われます。 これらはiOSやMac向けアプリに開発者を呼び戻す為のApple社の戦略でしょう。 アプリストアの売り上げは利益としては十分出ていますが、アプリ内課金や、iPhone、Android両対応の商業的な大規模プロジェクトのものしかユーザーに利用されなくなっています。 アプリはiPhoneのユーザーが少なかった頃は、アイデアさえあれば個人でも世界中のユーザーの注目を集める事ができ、マネタイズのできる画期的な仕組みでした。 しかし個人のアイデア一つのものよりも、LINEや、無料提供の作り込まれたゲームなどプラットフォーム的なものを企業がお金をかけて作成し、アプリ内での課金を行う事で収益を上げるモデルがアプリの売り上げの大きな割合を占めるようになりました。 スマートフォンアプリがある意味マスメディアのようになってしまい、かえって多様性がなくなってきた現在、この開発者向けの機能強化がよりiPhoneやiPadの魅力を強化させるための戦略として打ち出されたのでしょう。

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iPhone水没から復旧

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iPhone水没から復旧

iPhoneを不注意により水没させてしまうという事は、頻繁にはありませんがあり得ない事ではありません。 筆者も一度小学校の夏祭りの手伝いで水没させており、その際に得られた経験などから、AppleCare+を利用したリカバリーの方法を書いておきます。 最初にするべき事 水没してしまった。そうなってしまって最初にするべき事は 1.パスコードロックを解除 2.このiPhoneを探すをOFF 3.シリアル番号を控える この3点が行えれば、後々を楽にすすめる事ができます。 水没するとタッチパネルがすぐにきかなくなってしまいますので、可能な範囲で上記を行ってください。 パスコードロックがあると、ロック解除しなければいけない操作ができなくなりますので、様々な外部からの操作が難しくなります。 設定→パスコードから解除できます。 このiPhoneを探すをOFFにすることは、ピックアップ修理などで求められる事です。直営Appleストアなどで交換する場合は、不要な場合もあります。 設定→iCloudからOFFにできます。 シリアル番号を控えると、サポート状態などを簡単に調べる事ができます。 設定→一般→情報から調べる事ができます。 バックアップ バックアップをとります。iCloudバックアップをとっている場合も、iTunesでのバックアップを行っておくと便利です。 iTunesに接続し、「このコンピュータ」に「暗号化」して「今すぐバックアップ」を選択します。 アップデートなどを催促されても、この時点では行わないでください。 暗号化するメリットは、ログイン情報などを保持してバックアップができる事です。 iCloudのバックアップは暗号化せずにバックアップしたものと同じ状態になります。 機器の状態によってはバックアップもとれない可能性もありますので、iCloudバックアップは必ず設定しておくといいでしょう。 まだの方は、設定→iCloud→ストレージとバックアップ→iCloudバックアップをONにして今すぐバックアップを作成を選択する事をお勧めします。 これが終われば、すぐさまSIMカードを本体側面のSIMスロットから取り出して、電源をOFFにします。 SIMは大切に保存します。 保証状態の確認 http://www.apple.com/jp/support/ から右下「保証状況とサービス期間の確認」をクリックし、ハードウェアのシリアル番号を入力します。 ここで先ほどの操作でシリアル番号を控える事ができていれば、スムーズにすすみます。 上記のように表示されればAppleCare+のハードウェアサポートを受ける事ができます。 各キャリアごとの保証については様々なので、個々のキャリアに問い合わせをしてみて下さい。 AppleCare+による交換 水没となるとほぼ、新品交換以外に修理方法はありません。 乾燥をさせて一時動作しても、内部の腐食を止める事は難しいです。 AppleCare+であれば、不慮の事故(落下、水没など)でも¥7,800で新品交換が二度までできる契約になります。 この場合選ぶ事ができるのは直営Appleストアと正規修理店での対応か、ピックアップ修理の二つを選ぶ事ができます。 Appleストアが近くにある場合は、もっとも素早く新品交換ができます。ジーニアスカウンターに予約をとります。 当日予約は難しいですが、頻繁に調べていくとキャンセルが出るので、当日に絶対に不可能という事はありません。 ピックアップ修理は、iPhoneをサービスセンターに送り、修理あるいは交換して送り返す方法です。 この際iPhoneを探すをオンにしておくと、引き取りを受けてもらえない場合があります。 エクスプレス交換という、最短で交換機を配送し、故障機をその場で引き渡すサービスもありますので、修理交換窓口で問い合わせてください。 その場合、あらかじめクレジットカードでデポジット(預かり金)を8万円程度、故障機引き渡し後に返金という流れになります。 AppleCare+について AppleCare+は製品購入と同時に加入する保証で、価格は一万円程度が別途必要となりますが、不慮の事故に対する最短の復帰についてはベストの手段のように感じます。 iPhone5以降はテザリングも可能となり、モバイルPCやタブレットなどと持ち運んで通信を担当する事もあり、電話である事以上にも故障すると様々な不便が生じます。 以前であれば従来型携帯電話とiPhoneの二台持ちという方の割合も高かったですが、いまではiPhoneのみという方の割合もおおいので、なるべく早く復旧させたい場合は、購入時のAppleCare+への加入は検討する意味もあるかと考えます。

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Mac誕生から30年を振り返る

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Mac誕生から30年を振り返る

1984年1月に初代Macintoshが発売されてから30年を迎えました。 この30年、Macはどのような変化があり、どのようにパーソナルコンピュータを変化させたのでしょうか。 Macintoshの登場 Macintoshはグラフィカルユーザーインターフェースを持った、初の商用のコンピュータです。 マウスとアイコンとウィンドウを備えている、現在どのパーソナルコンピュータも持っている要素です。 当時のパーソナルコンピュータは、キーボードからのコマンド入力を操作方法を主にしていました。 Windowsの前身MS-DOSでは、ファイルの一覧を表示するのに「DIR」とキーボードから入力し、ファイルの一覧が文字で表示されます。 Macintoshでは今と同じようなフォルダのアイコンをクリックして、フォルダの中を一覧します。 Macintoshはその他のパーソナルコンピュータとちがい、ユニークな存在でした。 ですので、このマウスで操作できるコンピュータで、何を行えばいいのかわからない状態でした。 グラフィックで操作できるコンピュータが発売されて、すごく夢があるけれど何に使っていいのかわからない。その夢を目的にして、最初の世代のユーザーはこれを手にしました。 MacPaintという、Windowsでいえばペイントのような、シンプルなお絵かきソフトが付属していましたが、画面は白黒です。 これをつかってマウスで絵を描いてみよう、というところから、Macintoshのユーザーの歴史はスタートしています。 Macintoshの活用 最初に目をつけられたのは、これは印刷原稿を作れるだろう、ということです。 当時の他のパソコンは、フォントは大きさが固定のものを、ドットの形で、多くても何種類か持っているだけでした。 Macintoshは現在使われているフォントと同じアウトラインフォントを搭載してたので、拡大縮小などを自由に行っても劣化することはありませんでした。 グラフィック画面をもとにWYSIWYG(画面の見たままを得られる)が実現できたので、マウスを用いて、レイアウトした通りのものをレーザープリンタなどで出力することができました。 やがて画像処理能力を向上させるうちに、商業印刷に用いられるようになり、印刷業界はMacintoshをDTP(デスクトップ出版)目的に用いるようになります。 レイアウトだけではなく、写真の加工も同時にこなせるMacintoshは、印刷の版を作る過程で手作業に頼っていた部分を、コンピュータに置き換えていきます。 これを発端にMacintoshはクリエイティブなコンピュータとして、画像、音楽、動画などの世界で用いられるようになりました。 MacintoshからMacへ 機能が拡張されていくにしたがって、初代Macintoshが持っていたシンプルさは消えてゆき、さまざまな端子でハードディスク、スキャナー、プリンター、MOなどが接続された、複雑なコンピュータとして利用されていました。 その複雑さに、従来のMac OSは対応しきれなく、主に周辺機器や、アプリケーションの組み合わせによって、不安定な状態になることも多くありました。 WindowsがNTテクノロジにより、安定性と拡張性を同時に満たしながらシェアを拡張する中で、Coplandという新OSの開発にも失敗してしまい、古いシステムを抱えたまま、買収などの噂も常に付きまとう状態になってしまいます。 そして、故スティーブ・ジョブズ氏のAppleへの復帰のエピソードをきっかけに、iMacが発売されたことが、現在のMacの流れの始まりになったといえるでしょう。 それまでの古い拡張端子を一掃し、USBへ一本化。ディスプレイと本体が一つになっているので、それらをつなぐケーブルもありません。 初代Macintoshのシンプルさに、今一度戻ろうというのがMacのあり方の基本的なコンセプトになっていると考えます。 MacからiPhone、iPadへ そこからAppleの路線変更はものすごいもので、Mac OS Xは基本的に過去のMacOSユーザーの資産を切り捨ててしまうような変更となりました。 スティーブ・ジョブズ氏が旗揚げし経営していた、NeXTというワークステーションのシステムをMacのハードウェアに乗せてしまうという変更です。 旧来のユーザーが皆Appleの方針に従わなければならなく、今使っているものはもう時間が来れば一切のサポートがなくなるという、大胆な切り捨てを行いました。 ここでMacintoshはDTP機という役割を離れ、Macという新たな入れ物として生まれ変わったのかもしれません。 Mac OS Xはこの後アップデートを重ね、洗練されてゆき、それまでのMacの持つ不安定なイメージを覆すまでに成長しました。 Macユーザーの間で、この前どんなクラッシュをした、データを失った、故障をしたという話題も、あまり目立ったものではなくなっていくのを実感しています。 この成長したMac OS Xをモバイル向けに軽量化、最適化したものがiOSになります。 iOSを採用している機器はMacの紛れもない後継で、新しい形をしているだけです。 iPhone、iPadの究極のシンプルさは、Lightningケーブル端子が一つ、イヤホンジャックが一つ。それでも一つのコンピュータとして機能するものです。 計算機の形を作ってきたMacたち コンピュータは、高速に計算をする機械として作られ、その役割は今でも変わっていません。 その計算の力を利用して、人間の補助をすることを目的にして製造されています。 金融機関のシステムも、ジェット機の操縦システムも、家のパソコンも、そのような観点から見れば、まったく同じものです。 スマートフォンのきれいな画面も、裏側では無数のデータを与えられ、結果を返し続けるコンピュータの処理装置があります。 コンピュータはこの計算機としての性能を限りなく向上させています。三十年前に数千万円の規模のコンピュータが、五万円で手に入るといっても、大げさな例えではありません。 コンピュータは現在民生品のレベルでも、すでにチェスや将棋などで人間に勝てるぐらいの計算能力を持っています。差し手を同時に膨大な数処理し、スコアの高いものを抽出します。これはコンピュータを計算機として振り切った使い方の一例となります。 一方で、ユーザーフレンドリーなツールとして、人と人のコミ ュニケーションを助けたり、ゲームで遊べたり、楽器のように作曲ができたり、ということに使われるコンピュータを誰もが手元に持とうとしている時代です。 いまのiPhoneやiPadは、コンピュータの歴史から考えれば、まだ何に使えばいいのかわからない、リリースされたばかりのMacintoshのような存在です。 これで何かができるのではないかと夢を見ている段階ですが、計算機を目の前にして夢が見たいということが、Macintoshに魅力を感じる人の共通の思いでしょう。

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iPhoneとイノベーション

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iPhoneとイノベーション

iPhoneなどApple製品を語るときに、合わせて語られることの多いのがイノベーションです。 iPhoneやiPadの新製品がいかに新しい技術で、新しい価値観をもたらししてくれるか、ということが注目される部分でもあります。 新しいiPhoneの発売に合わせて、これについて考えてみたいと思います。 Appleの特別さ Appleは筆者が見る限り、ハードウェアを販売するメーカーです。自社で工場は持ってはいませんが、自社で設計したハードを販売し、その利益で成り立っている企業です。 とはいえ、近年のAppleは過去のMacintoshなどのラインナップに比べれば、低価格路線の製品を発売しています。 現在Appleが発売している製品で、まったく他社が技術的に追従できない先進性を持っている、という製品はありません。 Retinaディスプレイ、高解像度なカメラ、指紋認証、これらはAppleが初めて世の中に出したというわけではありません。 iPhoneなどの発表会でセンセーショナルに発表される幾多の機能とそれを支える製造技術は、ほとんどの場合確立していて、他社の製品によって、実際に消費者に提供されているものばかりです。 ただ、この個々のパーツについて、Appleほど効率的に、安価に仕入れ、大量にさばくことができるメーカーは数少ない、ということがAppleの特別さです。 また個々の部品をばらばらの形で提供するのではなく、これら新しいパーツについて、シンプルでわかりやすいソフトウェアを提供しているので、従来からある技術でも、まったく新しい技術に見えます。 Appleはハードウェアに関しては、技術を切り開いていく、というよりは、適切な時期に、適切なハードをうまくプロデュースする力が優れているといえます。 Appleの競争相手 AndroidとiPhoneは比較されることが多く、どちらが使いやすいかという話題に事欠きません。 AndroidのソフトウェアはGoogleが提供し、機器については家電メーカーなどが製造販売しています。 Googleは、Googleをより使ってもらい、Googleのサービスの中にユーザーをとどめておくことが、最大の利益を生みます。 Googleは自社のサービスの中で、ユーザーの傾向に合わせた、最適な広告を出せる広告プロバイダとしてのあり方を最も重要視しています。 Androidはオープンソースで提供されています。ソフトとしてのAndroidそのものや、スマートフォンに対するライセンスなどでGoogleは収益化を目指しておらず、Googleを利用するユーザーからの収益がその目的です。 Samsungは現在スマートフォン全盛の携帯電話市場で、最も大きなシェアを占めることができているのは、Appleと同じく、効率よく安価にパーツを仕入れ、大量にさばくことで、大量生産のメリットをうけるメーカーだからです。 この点においてはAppleとSamsungは世界で二大メーカーと言えるでしょう。 Samsungは実際に工場も所有し、半導体や液晶なども自社で生産することができます。 他社と比較する際に、ソフトウェアの差で判断をつけにくいAndroidの市場で、より高機能で安価な、というユーザーのニーズを満たしつつ、利益を追求することは非常に難しいことです。 Samsungのように売れば売るほど利益が出るところまで事業を軌道に乗せることは、簡単にできることではなく、Samsungの成功は驚くべきものです。 総販売台数の少ない中で、他社と差をつけるために利益を減らしてでも高機能化を目指すことは事業を疲弊させるので、国内の家電メーカーは撤退の道を選ぶことも少なくありません。 保守的なApple Appleといえば、新機軸のためには既存のユーザーと機器を容赦なく切り捨てる、というイメージが筆者にはありました。 それはMac OS 9までのOSであり、PowerPC搭載機であり、過去の製品で、何度も大幅な路線変更に伴って、それまでと互換性を持たない新機種を発表して、ユーザーに買い替えを迫るものでした。 iOS機器においては、そのサイクルは比較的穏やか、と言えます。 それはAppleにとって、まだ大きな変革を求める時期でなく、着実にiOSのユーザーを増やして行く段階にあるからでしょう。 これについてAppleはかつてないほど保守的であるといえます。 そして比較対象であるAndroidのほうが、革新的であるとさえいってもいいでしょう。 Androidは自由です。画面のサイズや、プロセッサ、グラフィック能力、メモリ搭載量、さまざまなものを選ぶことができます。 OSのバージョンや、メーカーの出荷状態によっても、多様な状態です。 iPhoneはiPhone3Gで利用できていたアプリが、iPhone5sでも引き続き同じ操作感覚で利用できます。 Appleがハードもソフトも一元的に管理をしているからです。 これはアプリ開発者がiPhoneを選ぶ最大のアドバンテージです。検証するべきパターンが、Androidに比べて、はるかに少なくなります。 Androidの自由さがユーザーを引き付ける代わりに、開発者を突き放しています。Androidで開発をするときは、コストを回収するために大きなプロジェクトで、ユーザーを多く望めるものでなければ元を取れなくなっています。 これをGoogleはAndroidの断片化と呼んで危惧していますが、これをコントロールすることは、Samsung以外のメーカーの排除につながるといってもよい状況です。 求められるイノベーション iPhoneが発表されると、ユーザーの求めていたイノベーションはなく、マイナーチェンジに過ぎなかった、とマスコミによって報道されることが増えてきています。 とくにスティーブ・ジョブズ氏の死去以来、Appleは力を失った、とする意見を補強する意味で、このような論説を行う報道も多くみられます。 iPhoneの機器としてのバランスを崩せば、より計算能力が高く、より高解像度、よりスクリーンサイズの大きなiPhoneを開発することは容易です。 それはトレードオフで、バッテリ持ち時間を短くすれば能力を増強できますし、バッテリを補うためにはバッテリを大量に内蔵するために大画面化してタブレットに近づける、その代わりに携帯性は減少する。何かを増やせば、代わりの何かが減ることになります。 その道をあえて選ばないのは、スマートフォンを買い切りの携帯電話ではなく、アプリのプラットフォームとして育てていくことをAppleは目指しているか らでしょう。 AppleとしてはiPhoneが売れれば、それだけで十分な利益が得られるような原価の設定をしています。 シェアを拡大するためには、より安価で低機能なiPhoneをばらまくというのも一つの考えです。 これについてAppleは、コントロールされたアプリのプラットフォームという路線を維持することが、Androidとの差別化にもなり、利益率を維持しつつ普及を進めることができると考えているようです。 Androidをソリューションとして組み込むことを考えると、次年度も同一、あるいは同一に近いスペックの機械を調達できるかどうかはグレーです。機械の構成が変わるたびに、アプリの作り変えを考える必要があるとすれば、機械自体が安くとも割高になります。 iPhoneは今まで保守的なバージョンアップを続けてきているので、次年度以降も、ほぼ同一の機器を調達することができる可能性は高そうです。 iPhone5sとともにiPhone4が併売される、RetinaディスプレイのiPadとiPad2が併売される理由もこの辺にあるのではないかと考えています。 Appleが新製品の発表会で今示したいものは、新鮮なサプライズというよりも、着実な進歩です。 多くのソフトウェア開発者が、システムの力を、ビジネスやコンシューマの世界に、もっと普及させることができれば、ハードとソフトウェアが一体となった、新しいコンピュータの使い方を提示できるはずです。 BtoBの分野でもBtoCの分野でも、iPhoneが新しい利便性を提示できれば、それが多くの人にとってのイノベーションとなるでしょう。   そう考えれば、今後Appleに求められるのは、iPhoneがこれからどのように開発を続けられていくかというロードマップになるのかもしれません。 そうなると、あのプレゼンテーションによるサプライズは少なくなってしまうので、旧来のAppleファンとしてはさみしくなる部分がないわけではありません。

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iOS7に見るiPhoneの企業での利用

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iOS7に見るiPhoneの企業での利用

iOS7の新機能から、iOSの企業利用のメリットについて考えてみたいと思います。 外見上のフラットデザインなどに注目が集まりますが、ビジネスツールとしてたくさんの進化を遂げています。 BYODとスマートフォン iOSのビジネス向けの新機能として、より企業がiPhoneやiPadを効率よく管理でき、安全な利用ができるかが心がけられています。 BYOD(Bring Your Own Device)といって私有のコンピュータを業務に持ち込み、利用することを示す言葉があります。 モバイルコンピューターが登場した当時は、BYODについて規定があまりなく、自由な持ち込みが許可されていましたが、個人所有のコンピュータが原因で、危険なファイル共有ソフトなどによる情報漏えいなどが取りざたされて以来、BYODを禁止する、制限する、というポリシーを持つ企業も増えました。 現在のスマートフォンもこのBYODにあたるもので、例を挙げると、業務上のメールをスマートフォンで受けて、これを紛失、盗難などにあった場合は、業務上の情報が漏えいする可能性を持っています。 スマートフォンも携帯型のコンピュータと考えると、今後BYODの問題が、必ずついて回ることになります。 これを安全に管理し、業務上のデータ漏えいを防ぐ、あるいは会社所有のスマートフォンと個人所有のスマートフォンを分離し管理するなど、企業内でのスマートフォンのありようが、重要なポイントになります。 iOS7の新機能 iOS7の新機能のうち、ビジネス用途として、以下の機能をAppleは上げています。 書類の開き方を管理する メールの添付ファイルを開く際に、開くアプリケーションを制御することができます。 現在は添付ファイルを開く際に、どのアプリケーションで開くかというメニューが表示され、ファイル形式に対応したさまざまなアプリで開くことが可能ですが、これを制限し、同じアプリで開くことができるようにするものです。 これは、企業が業務用に、自社用アプリを利用しているときに、添付ファイルは自社用アプリのみを利用する、といった用途に利用されることを想定されているようです。 出所の不明な、安全性の検証されていないアプリで自由に開けるのではなく、管理できる範囲で安全に添付ファイルを扱うことができるようになります。 Per app VPN VPNは会社内のLANに暗号化経路を通じてiPhoneを接続する仕組みですが、これを特定のアプリ実行時に、自動的に接続をかけに行くことができるようにするものです。 これも自社の業務用に作成されたアプリに組み込み、安全でない経路を利用せずに、アプリの通信をコントロールするためにある機能です。 現在は設定の画面からしかVPN接続を行えませんが、アプリからVPN接続を自動的に利用できるようにすることで、ユーザーとしては、意識せずに安全な通信を行うことができるようになります。 App Storeライセンスの管理 パソコンの企業用アプリケーションではよく見られる、ボリュームライセンスをiPhoneアプリに導入し、必要な本数を一括購入し、社内のiPhoneにインストールすることができることができるようになります。 アプリ追加時に従業員が個人用のAppleIDを企業に提出したり、自分のAppleIDを利用する必要がなく、企業側のアカウントで、必要なアプリを購入、インストールすることができるので、統一した公開アプリを一つの業務用の仕組みの一つとして利用することができるようになります。 新しいMDM構成オプション MDMとはモバイル機器管理という意味の言葉です。 MDMソフトウェアを利用し、対象のiPhoneやiPadのさまざまな管理を一元的に行うことができます。 このMDMソフトウェアはApple社ではなく、サードパーティーが提供するものですが、そのための仕組みとして、現在よりも多くの機能をiOS7は提供することになります。 アプリケーションの設定、フォントのインストール、アクセシビリティ、AirPrintプリンタ、AirPlayの接続先をホワイトリストされているものに限定することができるようになるようです。 これは企業所有のiPhoneを業務に組み込むにあたって、管理者を補助する仕組みが強化されています。フォントのインストールなど、それまでiOSが方針的に拒否していた部分にも、iOS7以降は管理者の求めに応じて、機能を提供するものです。 MDMはスマートフォンのビジネス利用のカギとなるもので、先ほど例示した盗難や紛失などにおいても、自動的やリモートでデータ消去など行う機能があり、MDMが多くのことを管理できるようになることは重要なポイントです。 エンタープライズシングルサインオン シングルサインオンは、企業などでアカウント管理している場合、サーバーで一度認証を行えば、他のアプリケーションやサービスで、個別にログインなどを行わないですむようにする仕組みです。 管理者側でユーザーのアカウント管理、権限管理などができている場合、ユーザーは何度もIDやパスワードを入力する手間を省けるので、業務が円滑に進むようになります。 他社製アプリケーションのデータ保護 Apple社以外のサードパーティーで作成されたアプリケーションで保存されたデータも、強力な暗号によって保持され、簡単な手段で抜き出すことはできなくなります。 これまではアプリの内部に、必要に応じてアプリ作成者が暗号化の仕組みを入れる必要がありましたが、これからのアプリは自動的に暗号化によるデータ保護を利用できるので、業務における利用がより安全になります。 より進化したメール 従来のメールから操作方法の変更や、デザイン、検索の強化、機能の追加などによってよりメールを扱いやすくなっています。 iOS2.0でMicrosoft Exchangeに対応することで、iPhoneをビジネスにも役立つツールとして提示しはじめたAppleですが、今回さらにメモもExchangeと同期することができるようになっています。 メール、アドレス、スケジュールなど、チーム作業に必須の機能を強化していくことは、iOSとしても毎回大きなウェイトを占められています。 キャッシャサーバ2がiOS7に対応 キャッシュサーバーとは購入済みのアプリやアップデートをOS Xサーバー内に保管し、他のMacに対し、LAN内で高速で配布する仕組みですが、これが次期 OS Xサーバーで強化され、iOSにも対応されます。 ユーザーとしてはAppStore経由のアップデートであっても、キャッシュサーバを経由したアップデートになりますので、簡単かつ高速なアップデートが可能となります。 iOSの方向性 iOSは個人用の携帯機器という方向性だけで進化してきたわけではありません。 iPhoneはあくまで個人的な機器として発表されましたが、iOSのバージョンアップとともに着実にビジネスで利用できるツールとして進歩してきています。 一つの業務において、業務に特化されたアプリケーション、汎用的なアプリケーション、メールなど外部とのやり取りをするアプリケーションなど、複数のアプリケーションをつかうことが、パソコンの世界では通常です。 これらがポケットに入るサイズのiPhoneでも可能となり、それは革新的なことでもあります。 このiPhoneをはじめとしたスマートフォンがは、デスクトップパソコンを完全に置き換えるという方向性ではなく、デスクトップパソコンの能力を外出先に延長する機器として、より有効に使うことができるような仕組みが整ってきています。

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