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ソーシャルゲームのこと

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ソーシャルゲームのこと

今日本では、Wiiやプレイステーションなど据え置き型のゲーム市場よりも、スマートフォンで遊べるパズル&ドラゴンズのようなソーシャルゲームが大きく売り上げを伸ばしています。 このことについて、積極的に遊んでいる方も、関心がない方も、どちらかといえばよくないと考えておられる方もいるはずです。 よくないと考える方の、よくないと思う理由として、課金を前提とした射幸心を煽るシステムであること、また据え置き型ゲームの衰退を憂う、などの理由があると思います。 たしかに、ヒットすれば開発費用をはるかに上回る売り上げを出せるソーシャルゲームは、日本中の若手エンジニアにとって就きたい業界になっています。 このような状況について筆者の思うところを書いてみたいと思います ソーシャルゲームまでのゲーム 日本のゲーム業界で据え置き型ゲーム機は、古くはカセット、DVD−ROMなど、一本の完結したメディアでのリリースをされていました。 これは開発環境一式をゲーム機メーカーから貸与、あるいは購入し、開発を終えた後にメーカーの審査をうけライセンスを与えられて発売されるというサイクルがありました。 ソーシャルゲームは、スマートフォンの開発ツールとアプリストアの審査基準さえ通過すれば、個人でも始めることのできるものです。 参入障壁の低さもあり、新興の中小企業でもあらたな参入の余地があります。 据え置き型のゲームは一本のメディアの中で完結しているので、ゲーム機の性能に依存し、追加的な要素は与えられないものでした。 現在コンピュータはほとんどがインターネットに接続されていて、インターネット上のサーバーと、ゲームソフトというクライアントに分かれ、オンラインで楽しむ作りが取り入れられています。 ただ、日本は世界的な流行の中で、オンラインゲームについては幾分かの遅れがありました。 世界中のユーザーをターゲットにした大規模なオンラインゲームはとても負荷が高く、障害などを起こさず運用するためには、十分な技術をもった、たくさんのデータベースエンジニアやサーバーエンジニアのチームが必要となります。 運用費で莫大な費用が必要であれば、パッケージとして完結する据え置き型のゲームの方が売り切り型で楽な部分もあります。 しかしオンラインのゲームのユーザーが増加するにつれ、日本のゲーム業界は世界の流れに乗れなくなってきていました。 ソーシャルゲームとエンジニア ソーシャルゲームはソーシャル、人とのつながりが大きな要点になっています。 ネットワークを介し、複数人数で遊ぶためには、ゲームというクライアントとサーバーの形をとらざるを得ません。 サーバーに必要とされるのは、ユーザーの情報、ユーザーの利用するキャラクターやアイテムの情報、ユーザー間のメッセージのやり取りを蓄えることで、大きな役目を持つのはやはりデータベースとなります。 ユーザーがゲームを起動するたびに、このスマートフォンとデータベースサーバーとのやり取りが始まりますので、同時にどれぐらいの人数がアクセスするかで、サーバーの能力を決定しなければいけません。 その見積もりを間違えれば、サーバーとの通信障害でユーザーが離れてしまいます。 サーバーとゲームがずっとデータのやり取りをしていると、その間の通信も発生しますし、サーバーにも大きな負荷を与えてしまいますので、一度クライアントにデータを渡して、接続を切らなければいけません。 そこからゲームを始める際に、ユーザー側のキャラクターの組み合わせや、挑戦するゲームのコースなどから、ゲーム内で現れる敵などとゲームの結果をクライアントに送り、再度クライアントの接続を切ります。 あとはユーザーがゲームに成功するかどうかで、ユーザーのデータにアイテムなどを追加するか、追加しないかを受け取って、再度サーバーとゲームの接続を切ります。 現在はクラウドのような、スケールアップできるサーバーの基盤があり、少ないスペックのサーバーからでもゲームをリリースでき、ユーザーが増加するにつれ、サーバースペックを強化していく方法をとれます。 またイベントなどアクセス集中の際に、適宜サーバー能力を強化し、あまりアクセスのない時間帯はサーバー費用を節約するために能力を低下させるような動的な管理も必要となります。 そのうえでサーバーとクライアントの通信の最適化も必要となり、データベースや、ネットワークエンジニアにはたくさんの課題があります。 こういった一般消費者向けの、動的なサーバ管理を必要とするオンラインサービスはあまり沢山ない状態で、このソーシャルゲームの隆盛は多くの経験あるエンジニアを育てているのではないかと考えます。 ゲームの価値 コンピュータゲームは生まれた時から、コンピュータの実用とは正反対の形で存在し、娯楽のために提供されるものです。 かつてファミコンが世界中でブームになった際も、賛否の意見はあったはずです。 特に電子媒体にお金を支払う、ということ自体に抵抗があった時代です。物としての玩具ではなく、プログラムとデータに支払われるお金です。 現在はこのような抵抗はほぼなくなってきてはいますが、ゲームのユーザーも拡散してしまい、1パッケージとしてのゲームの売り上げが低下しています。 そんなかで、ゲームメーカーとして利益率の高い製品を販売する必要の中で生まれてきたもの、それがソーシャルゲームでしょう。 それを選択するかどうかは、ユーザー次第で、それはいつの時代も変わらないことです。

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スマートフォンで遊んでますか?

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スマートフォンで遊んでますか?

 スマートフォンを手に入れて、スケジュール、カメラ、天気予報、地図、さまざまな標準のアプリが生活の役に立っています。  スマートフォンを手に入れてから、普段持ち歩くものを一つ二つ減らすことができたり、様々な実用面でのプラスがあると思います。  それ以外にもスマートフォンは様々な楽しい用途にもアプリを追加すれば対応できます。SNSやゲームなどです。  コンピュータがゲームのために使われる歴史はかなり古いものがあり、コンピュータとともにゲームは一緒に育ってきたと言っても過言ではありません。 ごく初期のコンピュータゲーム  スペースウォー!というコンピュータゲームがマサチューセッツ工科大学で作成されたのは1960年代のことです。当時数億円する大型コンピュータPDP-1上で動作するコンピュータゲームで、グラフィックスを利用した今でいう据え置き型のゲームのようなものです。  このころのコンピュータゲームは、ただ遊ぶためではなく、コンピュータでできることの可能性を切り開くことでもありました。  しかしやはりゲームが人を惹きつけるからこそ、当時の技術を駆使したゲーム作成が可能となり、またこのゲームの開発に携わった人は、その後のコンピュータ科学やエンジニアとしてコンピュータの世界を牽引してきました。 エンジニアを育てたゲームたち  スタートレックは1970年代に同名のSFテレビドラマをテーマにしたコンピュータゲームです。そのテーマとも相まって、多くの人がこのゲームを遊びたいと思い、これをきっかけにBASIC言語を学び、ゲームを自分が使うことのできるコンピュータに移植しました。かつて別の規格のパソコンに互換性のあるものを作るときに移植と呼びました。  ローグはUNIXのプラットフォームで動作する、ロールプレイングゲームで、現在でも遊ばれているトルネコの大冒険などをはじめとする、ローグライクゲームのオリジナルとなりました。OSに備え付けでコンピュータとともに出荷されるぐらいに普及し、このゲームから多くの学生やエンジニアがUNIXとC言語を学び、普及させるきっかけになりました。 ゲームとモチベーション  コンピュータの普及とゲームとの関係は切っても切れないものです。  これはやはり新しいものに対しての触れるきっかけ、モチベーションを維持する為に必要なことだからでしょう。  Windowsも普及当時、マインスイーパーとソリティアは欠かせないものだったと筆者は考えます。これはエンジニアを育てたものではありませんが、Windowsの操作、特にマウスでの左右のクリック、精密な操作や、ドラッグアンドドロップの概念をわかりやすく普及させるのには最適のゲームであったと感じます。  スマートフォンでも、その操作を覚えるためにはまずはゲーム、というのも悪くありません。無駄に使っているように見えて実は伝統的なコンピュータの入り口なのです。

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モバイル生活の注意点と対策

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モバイル生活の注意点と対策

 この度、生活の場を移すにあたり、光回線の工事が行われるまで二週間の期間が必要でした。  その間の仕事については、スマートフォンのテザリングなどで通信量からも十分やりとりできるだろうと考えていましたが、何点かの落とし穴がありました。  一週間以上、モバイルルーターやテザリングなどで仕事などを行う場合にわかった注意点を書いてみたいと思います。 制限について  パケット通信にはほとんどのキャリアでは上限が設定されています。月間の上限や、直近三日間の上限など条件はあらかじめ確認しておくことが必要です。  この上限を超えてしまうと、あらかじめ設定された制限期間内通信が制限され、小さな画像でもダウンロードするまでに時間がかかります。  動的なWEBページなどでは操作が可能になるまでかなりの時間がかかってしまいます。  むやみに動画などを見ているとこの通信制限に簡単に引っかかってしまいます。 自動アップデートは切っておく  OSや、スマートフォン、アプリの自動アップデートは、全て事前に済ませておき、テザリングなどでの環境では、自動アップデート、自動ダウンロードは切っておきましょう。  ここで数百MB以上のパケットを意識せずに使ってしまうと、一気に通信制限に引っかかってしまう恐れもあります。  もちろんアップデートはセキュリティなどで重要なことではあります。 フォルダ同期アプリケーションは止めておく  DropboxやGoogleDriveアプリ、BOXなどのファイル同期アプリケーションはできるだけ同期を止めておいたほうがいいでしょう。同期されていないデータがあれば、気づかずに同期を始めてしまいます。  またこういったアプリは、再起動時には一時停止状態から、同期状態に変更して起動してきますので、PCの再起動には注意が必要です。  これらサービスはWEBブラウザによる操作も可能ですので、アップロードやファイルの取得はブラウザから行うことで最低限の通信量に抑えられます。 クラウドバックアップなども切っておく  iPhoneのiCloudバックアップなどはWi-Fiに接続された状態で電源ケーブルを接続していれば、自然とバックアップが始まります。  この間にアプリ内で編集されたデータや写真などはすべてアップロードされますので、撮影枚数などによってはかなりのパケットを使ってしまいます。  もちろんデータを失うのは最も避けたいところですので、その辺りの切り分けは判断しなければなりません。  パソコンにつないでバックアップができるなどの場合は、そちらを選択するべきでしょう。 対策:フリーWi-Fiスポットなどを利用する  フリーのWi-Fiスポットなどを利用するのは、多少のリスクがある方法ですが、わかりやすい対策です。  フリーWi-Fiスポットでは、httpsなどのSSL通信のみ行うようにすれば、よほどフリーWi-Fiスポット運営者に悪意がない場合は問題ないと考えていいでしょう。  アップデートやバックアップ、クラウドとの同期はほぼ100%SSL通信を利用しています。  場所によっては公的なものや、企業が運営するものなどがありますので、接続に問題なさそうであればこれを使うのも良いかと思います。  やはりクレジットカード番号や、パスワードなどセキュリティーに気を使う情報を扱うのであれば、利用しないことをお勧めします。 対策:Wi-FiテザリングよりもBluetoothテザリングを使う  スマートフォンによってはBluetoothテザリングを利用できるものもあります。  BluetoothテザリングはWi-Fiテザリングよりも低速なので、Webブラウズや、Webアプリの操作は少し時間がかかりますが、通信量を抑えておくことができます。 Wi-Fiテザリングであれば、SSIDとパスワードを覚えているPC、スマートフォン、タブレットは自動でつなぎに行ってしまいますが、Bluetoothテザリングであれば、これを回避できます。 対策:モバイルルータを事前にレンタルする  旅行者や出張用にモバイルルータのレンタルする業者があります。  これを利用するのも一つの方法です、1日¥400~でレンタルできますので、Webで調べてみてください。  そちらである程度カバーすることで、スマートフォンなどの通信制限を回避することができます。  ただレンタルモバイルルーターにも通信制限がある場合が多いので、事前の確認が必要です。 Wi-Maxなどのレンタルであれば、無制限など、レンタルするものによって制限が違いますので、エリア内などうかなど下調べをしていく必要があります。

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魔法ではないコンピュータ

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魔法ではないコンピュータ

 最近世の中で最も出荷されているコンピュータは、スマートフォンやタブレットです。  アップルが魔法のようなデバイス、という言葉をキャッチコピーにしていましたが、パソコンとほぼ同じことのできる、パソコンではないもの、というイメージをお持ちの方もいらっしゃると思います。  子供がタブレットなどでゲームやユーチューブを見ているかぎり、これがコンピュータというものだという認識もないのかもしれません。  しかしこれらもれっきとしたコンピュータで、様々なDaemonやプロセス、デバイスドライバが読み込まれ、実行されています。 教育用コンピュータとしてのRapsberry Pi  ワンボードで一式のコンピュータとして動作するRaspberry Piを子供向け教育用途に利用する、というお話は耳にします。  Raspberry Piは公式に提供されているOSはLinuxで、起動時に様々なDaemonやデバイスの認識、ネットワークの設定などが、文字でずらっと表示れされます。  セットアップしてすぐはCUI、キーボードと文字だけで操作する状態です。  ユーザーとパスワードを聞かれ、ログインします。  ネットワークに接続し、OS内部のパッケージをアップデートします。  そしてstartxとキーボードで入力して、ようやくマウスを利用したWindowsのようなOSとして操作することができます。  それでもWindowsよりはよほど貧弱な見た目と機能です。  普段使っている、パソコン、スマートフォン、タブレットが見えないところでこのようなプロセスを経て実行されていることを理解してもらうことが、教育用途として用いられる一つの理由です。 とっつきにくさの隠蔽  ここまでのプロセスを経てコンピュータが起動しているということを、LinuxなどのテキストベースのOSに触れていないと知らないことなのかもしれません。  Windowsのマークが表示されている間に、Windowsが何をしているかというと、様々なサービスを実行し、機器構成を調べて認識し、ドライバをインストールしたり、といったことを行っています。  ただ、それをユーザーに提示すれば、難しい機械として嫌われます。  その辺りのプロセスが隠蔽され尽くしたのがスマートフォンやタブレットでしょう。  Windowsも3.1やそれ以前のバージョンでは、もっと隠蔽しきれていない部分があり、グラフィック表示の向こう側が見え隠れするものでした。  それがWindows95以降どんどんと洗練され、魔法のような機器に近づこうとしています。  見せ方や操作性の工夫をしていても、その向こう側では、パッケージをインターネットから探し、インストールスクリプトを実行するなど、コンピュータのあり方は旧来から変わってはいません。それはスマートフォンやタブレットでも同じことです。   魔法のようであることの良い点、悪い点  良い点としてはもちろん、ユーザーの裾野が広がって誰もが高度なコンピュータを目的に応じて、より気軽に使えるようになることです。  例えば、コンピュータを音楽制作に使いたい方に、まずコンピュータのコマンドから覚える必要がある、ではよほど根気のある人しか使わないでしょう。  タブレットなどであれば、音楽制作用のアプリをアプリストアからダウンロードするだけですぐに使えるようになります。これはとても重要なことです。  悪い点、と言っていいのかはわかりませんが、これだけコンピュータの環境が整備されると、今後コンピュータのエンジニアを目指す方がよりハードウェアに近い部分に興味関心を持たなくなってしまうのではないかということです。  タブレットなどもタッチパネルや様々なセンサーなどと統合したOSを搭載していますので、ハードウェアに近い部分のエンジニアの技術が欠かせません。  OSの上で動作するソフトウェアにしか関心がなくなってしまうと、新しいエンジニアもコンピュータの機械の部分への理解が薄くなり、なぜこのようなことができないのか、どのようにすればできるようになるのか、ということが見えなくなってしまう恐れがあります。  

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YosemiteとAppleの生き残り戦術

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YosemiteとAppleの生き残り戦術

iPhoneはiOSを搭載した唯一のスマートフォンですが、おおきなスマートフォンのくくりの中で、特異な存在か、といえば、大半の方にとってたくさんの選択肢のうちの一つです。 Appleには他スマートフォンメーカーに比べると、ブランド力があるという点では一歩飛び抜けています。 元々Appleはパーソナルコンピューターのパイオニアとして持っていたカリスマ性や、ブランド力を一度失いかけ、スティーブ・ジョブズ氏復帰後の時代にそれを再び取り戻した経緯があります。 しかし近年iPhoneも退屈になったという声が聞かれる中で、このブランド力をどうやって維持していくのかが、今回のMac OSの最新バージョンYosemiteに現れていると考えています。 iPhoneの端末としてのMac iPhoneを様々な機器のハブにする戦略の中で、MacもiPhoneを通信のホストとして見立てた場合、端末としての機能が大幅に拡張されました。 これはかなり驚くべき事で、コンピュータにおけるホストと端末は、ホスト側の性能が大きいことが基本でした。 当然iPhoneは現在のパソコンと比べれば小さい規模のコンピュータです。ただ3G、LTE、VoLTE、GPS、Bluetooth4.0、Wi-Fiなど通信の機能をコンパクトサイズでリッチに持っています。 iPhoneに着信した通話、メッセージをMacで受けることができる。iPhoneのインターネット共有をMacからONにする。Macの作業をiPhoneで移動中に続け、移動が終われば再びMacでの作業に戻れる。 iOS8とYosemiteでこのような機能が追加されました。Yosemiteとしては受ける部分だけを作ればよいので比較的安定感がありますが、iOS8はホストになる側ですので、かなり大きな改修となった跡がいくつも見受けられます。 Macintoshが登場した時から通信機能は重視されており、かつてはケーブルの届く範囲、Wi-Fiの届く範囲から、現在世界中に広がる3GやLTEを使えば、どこからでもネットワークごしのサーバーを利用できます。 通信SIMを搭載できるノートパソコンなどは今までも多くありましたが、普及度として低いのはやはり用途が限定されるためでしょう。別に電話も持たねばなりません。 筆者のようにMacとiPhoneを合わせて利用していると、最大限に恩恵を受けるアップデートであることは確かです。 ただこのiPhoneとMacの融合が、現在圧倒的に多いMacを持たないiPhoneユーザーにとって必要でないことも確かでしょう。 iPhoneの付加価値と競争力 ハードウェア面で見れば、液晶ディスプレイの精細度、プロセッサメモリ搭載量、BluetoothやNFCなどの通信機能、AndroidとiPhoneの差はほとんどないと言っていいでしょう。 iOSはソフトウェアで拡張できそうなことは、なんでも実装していっています。健康管理のHealthKit、家電管理のHomekit、Mac OSから引き継いだCore AudioでDTMにも対応など、使い始めればiOSとiPhoneに囲い込まれてしまう独自機能をいくつも持っていますし、サードパーティーにも新たな商品展開ができる下地を作っています。 今回のYosemiteもBluetoothを使ったiPhoneの機能拡張の一つになります。 AppleWatchはAppleのiPhoneの付加価値を強化する戦略のようです。まだリリースまで時間があり、どれだけの効果を示すのかは今の所わかりません。 もうすでにスマートフォンは文房具のようにありふれたもの、コモディティであるとAppleは認識していると考えます。そもそもそうなることはリリース時から想定されていたでしょう。 IBMは現在のPC/ATというパソコンの規格を定めながらも、パソコン事業からは撤退しました。IBMはコンピュータ界の巨人でブランド力としては十分なものがあり、汎用機やサーバーとセットでパソコンを販売する相乗効果もありながらも、利益率の低いパソコン事業を売却しました。 利益率を下げてのシェア争いになれば、このような未来が見えます。土壇場まで追い詰められているわけではない今の状況から、いかにスマートフォンだけでないコンピュータ企業Appleとしてのブランドを強くし、広げていけるかという試行は続けられていくでしょう。

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iPhone 6とiPhone 6 Plusはなぜ大きいか

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iPhone 6とiPhone 6 Plusはなぜ大きいか

iPhone 6とiPhone 6 Plusの2サイズは、現在までのiPhoneの中でも最も大きいモデルです。 サイズが大きくなると、画面の表示領域が大きくなるのはユーザーの使用感に関わる部分です。 今回iPhoneへiOS8を搭載することが、このサイズ変更の最も大きい要因であると考えます。 大きさ=バッテリー容量 サイズが大きくなると、設計の上でより大きなバッテリのための場所を確保できます。 近年のスマートフォンは機能が拡張されても、無線やプロセッサのチップが乗った基盤はむしろ小さく改良されるぐらいで、大きくなることはありません。 その分、どれだけ多くバッテリをのせることができるか。バッテリをたくさんのせることができれば、携帯としての待機時間、使用時間を伸ばせるのはもちろんとして、プロセッサをより高速に動作させることができます。 iPadとiPhoneは全く同じプロセッサをのせていたとしても、iPadはiPhoneに比べれば莫大なサイズのバッテリーを搭載していますので、プロセッサを最大限のパワーで動作させることができます。 パソコンに詳しい方であればわかるかもしれませんが、動作クロックをあげることができるのです。 この動作クロックは動的に変更させて消費エネルギーを変化させることができます。 iPhoneのような小さな機器はいかに動作クロックを上げている時間を短くできるかというところが重要になります。 スマートフォンとしての能力向上の意味 iPhoneは今ままでもAppleの開発するアプリ、開発者の開発するアプリ、これらを軸として、持ち運べるコンピュータとして認知を広げていきました。 今回のiOS8では、開発者向けに大幅な機能向上を行っています。 サードパーティーのIMEや、アプリ間の連携、ゲーム用の新しいフレームワーク、HealthKitやHomeKitなど外部機器とのより複雑な連携。 これら一つ一つは、iOSがそもそも持っていた隠し機能を開発者に向けて公開したものではなく、安全な形で使えるように新たに作り上げたものでしょう。 iOSの基幹部分の大きな改修が必要であったただろうことが、iOSのアップデートの容量と、必要空き容量に現れています。 iOS6からiOS7のような見た目の変更の際は、大きな内部改修を伴わないことが多いです。ですからiOS8になってからの不具合は今までより多く目にすることが多く感じます。 これらiOSの開発者機能の追加は、ユーザーにとっても開発者にとっても魅力的なもので、iOSアプリでの可能性を大きく広げます。 しかしながらそれだけの機能が利用できるようになると、よりパソコン寄りなアプリも作り出されることになります。 パソコン寄りなアプリは、どうしてもiPhoneの能力を最大限使うことを必要とするでしょう。そうすればプロセッサはより長い時間クロックを上げた状態で動作しなければならなく、またバックグラウンドでの動作も行うかもしれません。 そのために、バッテリ容量の増加はさけられないことです。 Appleはあくまでスマートフォンでできることをあえて制限し、携帯電話としての利用性を高めてきました。 これからはより持ち運べるコンピュータとしての側面を押し出していきたいということでしょう。 Androidへの追従か? ここまで機能追加したことは、Androidの機能の追従である、という意見はおおむね正しく、間違っていません。 Androidはかなり早期から、スマートフォンはパソコンであることを前面に押し出していました。ですからスクリーンサイズを大きくし、プロセッサをより早く、メモリをより多く、というパソコンの路線をそのまま継承しています。機能のリッチさが、他のメーカー製品との差異になります Androidはハードだけでなく、OS部分もカスタマイズが各メーカーでも可能で、より大きなバッテリを持っていても利用可能時間はまちまちですし、高速なプロセッサや大きなメモリを搭載している機種に適応したアプリを作れば、他のAndroid機種の利用者は同じ体験を得ることができません。 これもとてもパソコンらしい部分です、と同時に開発者にとっては悩ましい部分で、ターゲットの環境が分散していると、どれにでも対応するものを作るのはとても難しいです。 結局最低ラインの機器でも動作することが条件になってしまいます。例えるとセレロンではまったく動作しないソフトというのは、ゲーム以外ではなかなかリリースできないようなものです。 Appleの考え方 問題を複雑にしないことがAppleの現在の考え方の中心になっています。 AppleはハードとOSを同時に提供できる立場から、これらの断片化をコントロールすることができました。 またAppleはハードで利益を上げることを忘れることはありませんので、過剰スペックで利幅を圧縮することはないでしょう。 高性能な部品を安定的に安価で仕入れができるようになると、自社の機器に採用します。思想としては革新的であったとしても、iPhoneが個別のスペックをみれば最先端を走っていたことは今までもありません。 パソコンやスマートフォン、タブレットをすべてひっくるめ、個人利用のコンピュータがどのような形に落ち着くかについてAppleはおそらくビジョンを持っていることでしょう。コンピュータはもっとシンプルになるというのが、ジョブズCEO時代からの思想です。 ただ今はまだそのビジョンを実現させるのは様々な意味で早すぎ、土台が整うまでは徐々に物事を進めていくしかないということです。

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クラウド、使えるか使えないか

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クラウド、使えるか使えないか

パソコンをビジネスの現場で使う事は、ごくありふれた事になりました。 コンピュータは銀行や政府機関、大企業の業務システムとして1960年代から既に利用されていましたが、一般企業のオフィスで見かけるようになったのは1990年代の後半からです。 パソコンは80年代から一般家庭向けにも存在しましたが、当時は仕事にはつかえない、とほとんどの方が判断したため、オフィスで頻繁に見かける事はありませんでした。 この区切りはどこにあったのでしょうか。 そしてクラウドが使える、という区切りはどこにあるのでしょうか。 仕事につかえるパソコンとは パソコンが仕事につかえるようになった流れの中で、32ビットのパソコンが登場は、大きな節目となりました。 インテルが80386という32bitのプロセッサをリリースし、それを搭載したIBMのパソコンPS/2が現在まで続くWindows搭載パソコンの源流となりました。 いまでもキーボードなどのPS/2端子といった言葉に名残があり、日本ではDOS/Vなどと呼ばれた事もあります。 それまでの業務コンピュータと、16bit以前のパソコンの間には、価格も大きな差がありましたが、性能的にも大きな差があり、大きなデータが扱えない、高速な処理ができないなど、様々な壁がありました。 16bit以前のパソコンであれば、ワープロもライン出力のプリンタを使うもので、現在のようにグラフィックスや写真を文書内で取り扱う事もできませんでした。 伝票などを打ち出す用途などには利用できましたが、あまり多くの用途には対応できないもので、それを数十から数百万円かけて購入するのであれば、手書きの方がよい、という判断も妥当な時代です。 32bitの時代になり、IBMのPS/2がスタンダードな規格として普及し始めて数年後、1995年に32bitのWindows95がリリースされ、ワープロ、表計算など能力が向上しパソコンはビジネス向けの機器として受け入れられるようになりました。 この流れの中で少なくとも2000年前後にパソコンは使える、として多くの企業が導入し始めました。 クラウドの歴史を追う このように歴史を追えば、使えない時代からなにか技術的な節目があって、使える時代に変化する流れをたどる事ができます。 クラウドのようなネットワーク越しにコンピュータを利用する考え方は、例えば1995年にOracleが提唱した500ドルパソコンというものがありました。 500ドルパソコンはネットワークからアプリケーションやデータを利用する形にすれば、パソコンとは違ってハードディスクなどの記憶装置を組み込まず、安価にコンピュータを導入することができるだろう、という考え方でした。 しかし当時ネットワークの通信速度が遅かった事や、パソコンが急激にシェアを増やした為にパソコン自体が安くなってしまったので、500ドルパソコンは実現しませんでした。 ネットワーク通信速度が遅かった事に加え、サーバーに多くの機能を割り振ってしまうと、サーバーが故障してだれも利用できなってしまうことも考えねばなりません。そのためネットワークにすべて預けない、リスクをのせる必要がありました。 結果ブラウザ依存や、追加プログラムのインストール、プラグインなど使い勝手を追求すればするほど、パソコン側に多くのものを必要とするような流れがありました。 仕事に使えるクラウドとは 従来のサーバーからクラウドのもっとも大きな変化は、障害にとても強いという事です。 それまでのサーバーであれば物理的な故障は必ず想定しなければなりませんが、クラウドのサーバーは仮想化によって、システムの停止の影響は最小限に抑える事ができるようになっています。 前述の500ドルパソコンは実現する事はなかったと書きましたが、タブレットという形で、現在多く普及しています。 タブレット自体はパソコンほど高性能ではありませんし、記憶容量も少ないですが、主にネットワーク越しにクラウドのデータやサービスを使う事によって必要なものを共有して利用する事ができます。 現在はLTEやWi-Fiなど高速な無線ネットワークや、インターネット接続が光ファイバーで高速化されていること、またサーバーの耐障害性が向上する事で、このような仕組みが現実化するようになりました。 そして電源ケーブルから解放されたコンピュータはスマートフォン、タブレットなどの形で外出先や望む場所からコンピュータを利用できる事を可能とするようになりました。 スマートフォン、タブレットを効果的に使うにはクラウドが必要ですし、クラウドはスマートフォン、タブレットの普及に応じてシェアを伸ばすという、お互いを必要とする関係があります。 この流れができている事、スマートフォン登場からちょうど7年、それを大きな節目として、クラウドは使えるという判断を行う理由です。

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Amazonのもう一つの顔

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Amazonのもう一つの顔

Amazonは日本でも利用者が多く、おそらく楽天とともに最初に名前の挙がるオンラインショッピングサイトでしょう。 注文時間により、即日、ほとんどの商品が遅くても翌々日までに配送されるAmazonはその購入のしやすさ、サイトの使いやすさ、おすすめ商品の的確さから、その人気もうなずけるものがあります。 Amazonは、現在クラウドのサービス提供企業として、かなり大きな存在感を持っています。 Googleが検索と広告の配信を本業として、クラウドの基盤を成長させたように、Amazonはオンラインショッピングを本業として、その裏側であるクラウドの基盤を成長させてきました。 Amazonのクラウドの利点 Amazonのクラウドの大きな利点は、世界各地に拠点がある事、またサービスの展開が幅広いという事です。 Amazonは注文の処理や、検索などを1ミリ秒でも短縮するための努力を続けていますし、また数十分でも停止すれば大きな損失を出してしまうので、高速性、高信頼性、安全性についてAmazonのショッピングという最高の事例を持っています。 サーバーだけでなく、ファイル保存のみなど、プランが充実しているので、小規模で安価なクラウドプラットフォームからスタートし、サーバの能力がより必要な際は、大きい能力を持つプランに移行する事ができるなど、スケールアップも行いやすいといった点も強みになっていますです。 さまざまな課題と利用目的に応じた利用が可能です。 Amazonクラウドの利用者 Amazonのクラウドサービスは、スマートフォンなどでメジャーなサービス、FoursquareやHootsuiteのような世界中でユーザー数の非常に大きいサービスを運営しています。 国内企業でも大手がWEBサービスや基幹系業務に利用している実績があります。 http://aws.amazon.com/jp/solutions/case-studies-jp/ スマートフォンのクライアントサーバー型アプリのサーバー提供者としても、まず最初に検討される一候補になります。 Amazonのイメージ戦略 Amazonはクラウド企業としてのイメージを表に押し出す事を積極的に行っていません。 あくまで消費者の目線とすれば、オンラインの書店、一般消費者向け小売業のイメージを持ち続けてもらう事を大事にしている様です。 一方で開発者向けにはカンファレンス、セミナー、勉強会等を積極的に行い、Amazonのクラウド戦略の認知を広げています。 国内でもクラウドのビジネス利用が広まれば、IT企業Amazonの存在感は大きく増す事になります。 コンピュータとクラウドのこれから クラウドはこれから、個々のコンピュータの処理能力を、ネットワーク越しに負担する役割をになうことになるでしょう。 スマートフォンなどは処理をクラウドに渡す事で、より効率よく電力を節約し、コンパクトでシンプルな形になるでしょう。 Google、Microsoft、Appleなど、ハード事業の展開を行う大手企業は、独自のクラウド基盤を持っています。 AmazonもKindleというハードを独自で開発しています。 現在はブックリーダーという認識のKindleですが、ある日、Amazonのクラウドをバックに備えたコンピュータとして大きく売り出される時が来るかもしれません。

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iPhoneとイノベーション

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iPhoneとイノベーション

iPhoneなどApple製品を語るときに、合わせて語られることの多いのがイノベーションです。 iPhoneやiPadの新製品がいかに新しい技術で、新しい価値観をもたらししてくれるか、ということが注目される部分でもあります。 新しいiPhoneの発売に合わせて、これについて考えてみたいと思います。 Appleの特別さ Appleは筆者が見る限り、ハードウェアを販売するメーカーです。自社で工場は持ってはいませんが、自社で設計したハードを販売し、その利益で成り立っている企業です。 とはいえ、近年のAppleは過去のMacintoshなどのラインナップに比べれば、低価格路線の製品を発売しています。 現在Appleが発売している製品で、まったく他社が技術的に追従できない先進性を持っている、という製品はありません。 Retinaディスプレイ、高解像度なカメラ、指紋認証、これらはAppleが初めて世の中に出したというわけではありません。 iPhoneなどの発表会でセンセーショナルに発表される幾多の機能とそれを支える製造技術は、ほとんどの場合確立していて、他社の製品によって、実際に消費者に提供されているものばかりです。 ただ、この個々のパーツについて、Appleほど効率的に、安価に仕入れ、大量にさばくことができるメーカーは数少ない、ということがAppleの特別さです。 また個々の部品をばらばらの形で提供するのではなく、これら新しいパーツについて、シンプルでわかりやすいソフトウェアを提供しているので、従来からある技術でも、まったく新しい技術に見えます。 Appleはハードウェアに関しては、技術を切り開いていく、というよりは、適切な時期に、適切なハードをうまくプロデュースする力が優れているといえます。 Appleの競争相手 AndroidとiPhoneは比較されることが多く、どちらが使いやすいかという話題に事欠きません。 AndroidのソフトウェアはGoogleが提供し、機器については家電メーカーなどが製造販売しています。 Googleは、Googleをより使ってもらい、Googleのサービスの中にユーザーをとどめておくことが、最大の利益を生みます。 Googleは自社のサービスの中で、ユーザーの傾向に合わせた、最適な広告を出せる広告プロバイダとしてのあり方を最も重要視しています。 Androidはオープンソースで提供されています。ソフトとしてのAndroidそのものや、スマートフォンに対するライセンスなどでGoogleは収益化を目指しておらず、Googleを利用するユーザーからの収益がその目的です。 Samsungは現在スマートフォン全盛の携帯電話市場で、最も大きなシェアを占めることができているのは、Appleと同じく、効率よく安価にパーツを仕入れ、大量にさばくことで、大量生産のメリットをうけるメーカーだからです。 この点においてはAppleとSamsungは世界で二大メーカーと言えるでしょう。 Samsungは実際に工場も所有し、半導体や液晶なども自社で生産することができます。 他社と比較する際に、ソフトウェアの差で判断をつけにくいAndroidの市場で、より高機能で安価な、というユーザーのニーズを満たしつつ、利益を追求することは非常に難しいことです。 Samsungのように売れば売るほど利益が出るところまで事業を軌道に乗せることは、簡単にできることではなく、Samsungの成功は驚くべきものです。 総販売台数の少ない中で、他社と差をつけるために利益を減らしてでも高機能化を目指すことは事業を疲弊させるので、国内の家電メーカーは撤退の道を選ぶことも少なくありません。 保守的なApple Appleといえば、新機軸のためには既存のユーザーと機器を容赦なく切り捨てる、というイメージが筆者にはありました。 それはMac OS 9までのOSであり、PowerPC搭載機であり、過去の製品で、何度も大幅な路線変更に伴って、それまでと互換性を持たない新機種を発表して、ユーザーに買い替えを迫るものでした。 iOS機器においては、そのサイクルは比較的穏やか、と言えます。 それはAppleにとって、まだ大きな変革を求める時期でなく、着実にiOSのユーザーを増やして行く段階にあるからでしょう。 これについてAppleはかつてないほど保守的であるといえます。 そして比較対象であるAndroidのほうが、革新的であるとさえいってもいいでしょう。 Androidは自由です。画面のサイズや、プロセッサ、グラフィック能力、メモリ搭載量、さまざまなものを選ぶことができます。 OSのバージョンや、メーカーの出荷状態によっても、多様な状態です。 iPhoneはiPhone3Gで利用できていたアプリが、iPhone5sでも引き続き同じ操作感覚で利用できます。 Appleがハードもソフトも一元的に管理をしているからです。 これはアプリ開発者がiPhoneを選ぶ最大のアドバンテージです。検証するべきパターンが、Androidに比べて、はるかに少なくなります。 Androidの自由さがユーザーを引き付ける代わりに、開発者を突き放しています。Androidで開発をするときは、コストを回収するために大きなプロジェクトで、ユーザーを多く望めるものでなければ元を取れなくなっています。 これをGoogleはAndroidの断片化と呼んで危惧していますが、これをコントロールすることは、Samsung以外のメーカーの排除につながるといってもよい状況です。 求められるイノベーション iPhoneが発表されると、ユーザーの求めていたイノベーションはなく、マイナーチェンジに過ぎなかった、とマスコミによって報道されることが増えてきています。 とくにスティーブ・ジョブズ氏の死去以来、Appleは力を失った、とする意見を補強する意味で、このような論説を行う報道も多くみられます。 iPhoneの機器としてのバランスを崩せば、より計算能力が高く、より高解像度、よりスクリーンサイズの大きなiPhoneを開発することは容易です。 それはトレードオフで、バッテリ持ち時間を短くすれば能力を増強できますし、バッテリを補うためにはバッテリを大量に内蔵するために大画面化してタブレットに近づける、その代わりに携帯性は減少する。何かを増やせば、代わりの何かが減ることになります。 その道をあえて選ばないのは、スマートフォンを買い切りの携帯電話ではなく、アプリのプラットフォームとして育てていくことをAppleは目指しているか らでしょう。 AppleとしてはiPhoneが売れれば、それだけで十分な利益が得られるような原価の設定をしています。 シェアを拡大するためには、より安価で低機能なiPhoneをばらまくというのも一つの考えです。 これについてAppleは、コントロールされたアプリのプラットフォームという路線を維持することが、Androidとの差別化にもなり、利益率を維持しつつ普及を進めることができると考えているようです。 Androidをソリューションとして組み込むことを考えると、次年度も同一、あるいは同一に近いスペックの機械を調達できるかどうかはグレーです。機械の構成が変わるたびに、アプリの作り変えを考える必要があるとすれば、機械自体が安くとも割高になります。 iPhoneは今まで保守的なバージョンアップを続けてきているので、次年度以降も、ほぼ同一の機器を調達することができる可能性は高そうです。 iPhone5sとともにiPhone4が併売される、RetinaディスプレイのiPadとiPad2が併売される理由もこの辺にあるのではないかと考えています。 Appleが新製品の発表会で今示したいものは、新鮮なサプライズというよりも、着実な進歩です。 多くのソフトウェア開発者が、システムの力を、ビジネスやコンシューマの世界に、もっと普及させることができれば、ハードとソフトウェアが一体となった、新しいコンピュータの使い方を提示できるはずです。 BtoBの分野でもBtoCの分野でも、iPhoneが新しい利便性を提示できれば、それが多くの人にとってのイノベーションとなるでしょう。   そう考えれば、今後Appleに求められるのは、iPhoneがこれからどのように開発を続けられていくかというロードマップになるのかもしれません。 そうなると、あのプレゼンテーションによるサプライズは少なくなってしまうので、旧来のAppleファンとしてはさみしくなる部分がないわけではありません。

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SSL証明書でスマートフォンとWebサーバー連携

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SSL証明書でスマートフォンとWebサーバー連携

Webサーバとブラウザ間の通信の暗号化のためにSSLという仕組みが長らく使われています。 これをスマートフォンとWebサーバ間の連携に使われることも多くなってきましたので、まとめてみます。 公的なSSL証明書 SSL証明書は、公的認証の証明書を利用することが、当たり前のようになってきました。 自局認証のSSL証明書を利用するサーバは、ブラウザでも証明書の信頼性のない危険なサイトと表示され、表示されないようになってきています。 公的認証を受けたSSL証明書は、国際的な信頼を受けた機関が発行するものです。 現在ブラウザが接続しているサーバが、アクセスしたいサーバであることを確実にします。 公的認証を受けていない、自局認証あるいはSSL証明書がないサーバに接続している場合、接続先ドメイン名が正しく入力されていても、宛先のサーバをすり替えられていないこと確認する方法が他にありません。 公的認証を受けていない場合、この確実性を第三者が保証してくれないので、SSLでの暗号化通信が行われている場合でも、ドメイン名によるアクセスは確実性がないといえますから、ブラウザは警告を出してこれを表示しないようにしています。 SSLの表示のない、あるいは警告のでるサイトに対して個人情報やクレジットカード番号などを入力すると、知らず知らずのうちに第三者に送信している可能性があるので、危険とされています。 SSL証明書とスマートフォン スマートフォンのアプリでWebサーバと連携するものが、どんどんと増えてきています。 現在カレンダーや、アドレス帳、ToDo管理、ファイル同期など、ブラウザでなくとも、Webサーバを介して行っているサービスがかなり普及しています。 これらはほとんどの場合、サーバのSSL証明書が公的認証を得たものでないと接続を拒否します。 とくにスマートフォンの場合、公衆無線LANなどを利用する機会も多くなりますので、通信の暗号化は必須となりますし、通信する内容が個人的なものであれば、接続先も確実である必要があります。 接続先が確実でないと、ログイン用のIDとパスワードを他のサーバに送信してしまいかねませんので、パスワードだけの認証では不十分と言えます これを独自の手法でなく、安価で確実に行うために、SSL通信が用いられています。 ここでSSL証明書が自局認証である場合は、設定できないようになっていることがほとんどです。とくに公衆無線LANなどを利用する場合は、この確実性が保障されていることが重要になります。 GoogleやiCloudに頼らなくとも、SSL証明書を設定できたサーバを利用すれば、自社専用のネットワークストレージやカレンダー、アドレス帳連携サーバなどを構築することができます。 またアプリとWebサーバの連携をする場合も、SSL証明書は必要となりますので、公的認証のSSL証明書はスマートフォン時代には欠かせないものと言えます。 安価なSSL証明書であっても、多くの場合信頼のおける機関の証明書になりますので、通信の暗号化と確実性の機能については損なわれる可能性は低いです。