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小売業としては時価総額世界一となったAmazonですが、書籍の販売を中心にしていた頃から最も重要視してきたことがあります。
それは顧客が購入を決定するまでの時間をどれだけ短くするのか、という部分です。
物を売る一番の方法は買わない理由をなくし、迷わなくすることです。
その時必要と感じたものを購入するのを迷う必要がない場合、購入に至ります。
WEB技術的な面で言えば、欲しいものを検索して結果が表示されるまでの時間をミリ秒単位で小さくしようとしています。
WEBサーバーの性能だけでなく、データベースへの問い合わせについても短時間で行われるようにチューニングされ、画面が表示されるのが遅くて離脱する可能性を減らしています。
無数にあるECサイトの中の一つとして、選択される理由を作るための施策でもあります。
送料についても、現在は全ての商品がそうではありませんが、一時期全品無料となっていたのは、送料のことを調べるために意思決定が遅れて揺らぐためです。
返品についてもごく簡単な仕組みを作りました。必要事項をフォームに書いて返送用ラベルを貼り付け、返送フォームから集荷日を選ぶこともできます。
これも商品を購入する際に返品などで厄介な問題が起こるかもしれない、電話口で問い合わせなければならないという心理的な抵抗を省くのには十分なことです。
Amazon物流倉庫から距離が短ければ、最短でその日のうちに到着するということも、購入に至るまでの意思決定を早めています。
一度店舗にまで見に行ってなければ購入しよう、という選択肢を取るより、Amazonで当日配達の方を選ぶ人の割合は増えます。
パソコンならワンクリックでカートに入れ、その後2クリックで注文確定、スマートフォン版であれば指紋認証などで即決購入できます。
迷う時間を無くすという手法は合理的ですが、いかにもアメリカ的なビジネスの発想でもあります。
様々なAmazonの生み出す技術の大きな目的はそこに集中していると感じます。