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Googleが開発したChromeOSを搭載した廉価版ノートパソコン、Chromebookが法人だけでなく一般向けに発売開始されました。
Chromebookの特徴としては、起動が非常に早いこと、Windows搭載パソコンにくらべて安価なこと、軽量で長時間バッテリーが持続すること、などが挙げられます。
ChromebookはGoogleアカウントでログインすることと、オンランで使用することが最低限の条件になっています。
またWindowsに比較してChromeOSはいろいろと制限がありますので、その違いを意識して利用する必要があります。
価格帯、性能、制限など様々なことを考えるとChomebookは様々な競合があります。
一つはWindows搭載ノートパソコン、ひとつはiPadやAndroidタブレットです。
Windowsノートパソコンはこの三つの中では、ほぼオールマイティで、Chromebookやタブレットにできて、ノートパソコンにできないものはありません。ただOffice、携帯性、バッテリ持続時間などをすべて満たすには、それなりの費用がかかります。
Chromebookは安価なノートパソコンとして使うことができるものです。制約が多いですが、制約内で使うのであれば十分なノートパソコンとして作業性を持ちます。
タブレットは携帯性、デザイン性、バッテリ持続時間などがこの中ではトップになりますが、その分作業性は最低限のものになります。
Chromebookではオンライン利用が前提で、そもそもChromeブラウザを基として作られていますので、パソコンのChormeブラウザで実現できていることはすべて実現できます。
この分野ではタブレットの方が携帯性などで優れていることと、マルチタッチパネルでの操作に慣れてしまうと、トラックパッドを利用した従来のノート型を選ぶ理由は減少するかもしれません。
この辺りについては、すでにスマートフォン含め、どんな機器でもできることなので、特段にChromebookが強い、弱いということは見当たりません。
ChromebookにはFlashプレイヤーが組み込まれていますので、タブレット機器でFlashに強いものは少なく、Flashで動作するゲームや、Webアプリケーションについてはタブレットよりも強い部分になります。
Chromebookはあくまでオンラインでの利用が前提になっていますので、オフラインのアプリ利用はかなりの制限を受けます。
タブレットのアプリも、サーバー依存しないものであればオフラインで使用できますので、Chromebookよりは自由度は高いと言えるかもしれません。
Windowsは従来型のオフラインのアプリが充実しており、とくにOfficeのような強力なソフトがファイルとともに内蔵の大容量ハードディスクから利用できるのは未だ強力な部分です。ネットワーク環境の利用不可、という条件ではWindowsノートパソコンより有利なものはおそらくないでしょう。
キーボードによる入力ができることは、やはりタブレットに比較すればビジネス用途として大きなアドバンテージです。
タブレットにBluetoothキーボードなどで入力手段を強化する方法もありますが、その利用頻度が高いのであれば、フルピッチのキーボードを持つChromebookに利があります。
出力、とくに印刷という面に関しては、Chromebookはタブレットとほぼ同等で不得意分野、と考えて間違いありません。USB型のプリンタを接続することはできません。Wi-Fi接続のプリンタにも直接の接続は不可能です。
Chromebookに対応したプリンタドライバが時間が経てば登場する、ということもおそらくありません。
おおよそほとんどのプリンタについてドライバが用意されているWindowsパソコンとは比べることはできません。
Chromebookはクラウドの端末機器ですので、思想としてはペーパーレスを目指すものになります。
一部対応のプリンタにWi-Fiで接続できるタブレットの方が印刷面では有利といえます。
ファイル共有という点について、タブレットとChromebookはほぼ同等です。なんらかのオンラインストレージを利用した共有が必須です。
Google DriveというサービスがGoogleアカウントを持つユーザーには提供されていますが、これを利用し限定した相手にファイルを共有する場合は、共有相手もGoogleアカウントの保有が必須です。
同じネットワークに接続してもWindowsファイル共有を使うことができないのは、Chromebookとタブレットに共通の特徴でしょう。
ChromebookはUSBメモリやハードディスクは接続できますので、それを介したパソコンとのファイルのやり取りは可能です。
Chromebookの能力を最大限発揮するためには、普段使うWindowsパソコンや、MacなどでChromeとGoogleアカウントを利用していて、出かける時にChromebookを持って行くという形になりそうです。
そうすれば、Googleドキュメントやスプレッドシートなどのファイルの続きをシームレスに編集することができますし、パソコンでインストールしたChromeで動作するアプリも使用可能、ほぼ閲覧専用に近いタブレットなどに比べれば、作業性は非常に高くなります。
それまで手書きのメモ帳に書いていた内容などもGoogleドキュメントに素早く入力し、必要な人にはGoogle Drive内のアドレスをメールで伝達すれば、情報共有ができます。
省電力なChromebookはバッテリも長持ちしますので、電源ケーブルなども持たず、スマートフォンなどでのテザリングの環境さえ持ち運べばそれで十分、普段のパソコンの出先利用ができます。
出先までプリンタを持って行って印刷するということはあまりないケースでしょうから、プリンタの問題も発生しません。
印刷や他のOfficeなどとの連携は、帰社・帰宅後に普段のパソコンから行えば出先での作業の後工程として行えそうです。
自宅用にタブレット一台で十分間に合っている、という方には、Chromebook一台でも置き換えはできるかもしれませんが、置き場所のとらなさ、軽さなどではChromebookに優位性はあまり感じられません。
あくまで持ち出し用途のサブノートパソコンとしてChromebookをつかえば、コストパフォーマンスでWindowsパソコンより優位になりえます。