お知らせ

システムおじさんのひとり言(Vol.4)

今が旬のKTです。

さて、今回は「わがまま汎用機(後編)」です。

汎用機のサポートが大変なのは

端末1台追加も再起動、プログラムのインストールも再起動と再起動だらけです。

途中で失敗すると退避しているデータを再度戻して同じことを繰り返します。

お分かりでしょうか、平日にはできませんしスケジュールも考えておかないと

休みを使って結局もとに戻すことになってしまいます。

<実際にありましたが、虚しい出来事です>

まだ、戻せればいいのですが戻せない状態での

トラブルが発生したときはホントに大変です。

私と先輩でディスク交換に行ったときの話です。

そもそも、なぜディスク交換をするのかと言うと

自社製品が高く安い他社製品を使うことになったためです。

移行方法は限られ、一旦全ディスクをつなぎ

データを新ディスクに移行し、現行ディスクをはずす。

簡単なようですが、ここに大きな落とし穴が待ってました。

当初作業は順調に進んで、現行ディスクを外しました。

さあ、システムを起動。

OS上がってきました。

これであとは動作確認のみ。

あれっ、コンソールの文字がいつものように流せません???

止まっています。

えっ、なぜ???

理由は、お客様のJOB制御が独特でシステムのファイルを使用しており

システムを入れ替えた結果、初期では作成されないファイルがありますよとエラーを出していました。

こうなると、どうしようもなくなりました。

本体とディスクが幽体離脱した状態です。

どうくっつける。

現行に戻す。いやっ、もう現行ディスクはトラックの中。

テープから戻す。あっ、元に戻しても新ディスクを認識できない。

かなり困ってましたが、先輩が

「コンソールからJOBを投入すれば何とかなるのでは」

ということでJCLをノートに作成し

一字一句間違いなしに入力することになりました。

間違えた。初めから。

また間違えた。

結局、10回程度間違えて何とかJOBを投入できました。

私一人であれば、多分大事になっていたのではないかと思います。

先輩も半ば諦めでやってみただけで勝算はなかったようです。

ほんとうまく言ってよかったです。

多分、JOB投入がうまく行っていなければ

もしかしたら、元に戻らないことも考えられゾッとしました。

損失がいくらだったのか???

こんな汎用機と十数年付き合ってきましたが

時代の流れもあり、お別れの時を迎えました。

ということで、次回は汎用機3部作の最終回「さよなら汎用機」でお会いしましょう。