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Googleの新しいサイトの重みづけ

YomiSearchとSEO

YomiSearchという、だれでも自由に設置できる検索サイト構築スクリプトがあります。

これはGoogleのように収集型の検索エンジンではなく、カテゴリごとに手動で登録するディレクトリ型、と呼ばれるものです。

もともとはYahoo!もこのディレクトリ型を採用していましたので、それを自分で作ることができる有用なツールです。

これを利用したSEO(検索エンジン最適化)が語られてきました。

いくつものYomiSerchからリンクが張られるほどに、サイトが強くなって、検索結果の上位に出やすいといった方法論に利用されるようになり、これらのリンクを一つでも増やすために、たとえばSEO業者と呼ばれる方が依頼されて、いくつものYomiSearchに登録したりということが行われていました。

それが最近、価値がなくなったのではないか、とよく言われるようになりました。

とくにPenginなど、Googleアップデートのたびに、YomiSearchからのリンクは効果があるのか、ないのか、といった、体感に基づく議論が聞かれます。

これについてGoogleの近年の方向性から考えてみたいと思います。

Googleは個別対応を行わない

Googleは果てしないイタチごっこに陥る個別の対応をまずしない、と考えるとわかりやすいと思います。

単純にYomiSearchに対応する、といった内容のことは、簡単なベイジアンフィルタの学習を使えばできてしまいます。

ベイジアンフィルタは、GMailのSPAMメール学習にも使われている技術で、パターンを解析して分類し、学習する仕組みです。

個別に対応したければ、ごく簡単な条件で検索の結果から取り除く、あるいはペナルティリンクとして分類してしまうことができるでしょう。

しかし、Googleは、一括して、利用されることのないリンクを、無価値にするための方法を探っています。これがGoogleアップデートの本質です。

ですから、アップデートで検索結果が落ちる原因にならなかったとしても、それは許可されたり、Googleに認められたのではなく、そのアルゴリズムが拾えなかっただけと考えるのが一番簡単です。

Googleは参照されないリンクを無価値とする判断材料を増やしていく段階なので、最終的に人に利用されないリンクはすべて無価値にしてしまうことがGoogleの考えるゴールであると考えるべきです。

Googleの新しい価値の重みづけ

Googleは明らかにテキストの形態素解析を行って、さらにそれが自然であるかどうかをサイトの重みとして利用しています。

形態素解析とは、文章を名詞、助詞、動詞などに分解するもので、たとえばMecabという形態素解析エンジンに本記事の最初の一行を与えた場合、以下のように解析されます。

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このような形態素解析と学習を行って、そのサイトのテキストが自然なものであるか、人工的なものであるかを判断しています。

これは形態素解析を使った、ワードサラダという検索エンジンスパムが横行したことに対応するためです。

ワードサラダは、与えられた文章を形態素解析してつなげ、人間にはまったく意味不明でも、Googleにとって意味のある文章を生成する、迷惑行為の一つです。

ワードサラダを定期的に追加していけば、更新頻度が高く内容の濃い良いサイトとみられ、そこからの発リンクに意味を持たせることができました。

これを排除するためには、ある程度の長さをもったテキスト内で、名詞などの相関関係が十分に保たれているもの、という判断をするしかありません。

内容の濃い、薄いを内容から判断するのです。。

このことが最終的にGoogleがサイト内のテキストを読むようになる結果につながりました。

形態素解析だけでは取り除けない部分については、リンクの重みづけも必要ですし、実際のユーザーの流れなども参考にしなければ、まだまだ完全なものにはなりません。

しかしいえることは、毎日膨大な数の学習を行っているので、ほとんど人間が見て判断したものと区別がつかなくなってくるだろうということです。

検索エンジンからユーザー最適化へ

今いえることは、客観的に見て無価値と思われるSEO対策を、一切やめてしまうことです。

検索エンジンのアップデートのたびに心配するような内容のSEOは最終的にGoogleにフィルタされてしまいます。

いまは上位にないサイトでも、検索を行うユーザーにとって有益なWebサイトであれば、徐々に順位が上がることが約束されていると考えてもいいでしょう。

自然流入や、自然な発リンクが生まれるコンテンツ作成を心がけることが、サイト全体の強みになります。

運やカン、そのほか裏技的要素を含まない対策こそが、今後力を入れるべきSEOといえます。