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Bootcamp領域をVMwareで仮想化する

bootcamp

この記事ではMacBookAirの記憶容量を、Boot Campから解放してみます。

2010年に発売されたモデルのMacBook Airはかなりのヒット商品となりました。

11インチのモデルなどは持ち運びのコンパクトさなどから、モバイルに最適なノートパソコンとして多くの方が選ばれ、今のMacBook Airの普及の基礎となっています。

この持ち運びの良さから、Macのみならず、利用シーンに合わせてWindowsをBoot Campをつかってインストールする方も、多くいらっしゃったと思います。

Boot CampはMacの内蔵ハードドライブやフラッシュドライブの領域を分割し、Mac OSとWindows、二つのOSが選択式で起動できる仕組みです。

当時のMacBook Airはメモリ搭載量が2GB~4GBと仮想マシンを実行するには少なく、ストレージも64GBか128GBで、Boot Campでパーティション分割するとしても、Mac側の空き容量も、Windows側の空き容量も、すぐに少なくなってしまいます。

いろいろとインストールしたWindows領域を再構築することなく使い続けたい場合、新しいMacのBoot Camp領域に移す、あるいは仮想化して利用するなど、いろいろと方法はあります。

新しいBoot Camp領域に移動させるにはWinCloneを利用した方法がWebで多く見られます。

このBoot Camp上のWindows環境を他のMacやPCで仮想化することを試みてみました。

無事仮想化できれば、Boot CampアシスタントからWindows領域を削除し、OS Xのためにすべての領域を利用することができます。

利用するWindowsは仮想環境などでの利用をライセンスで認められていることを、記事では前提にして進めていきます。

Macでのインポート

Boot Camp領域のWindows環境を、WindowsPCの仮想マシンに移行する場合、必要な容量のUSBハードドライブなどをexFATでフォーマットしておきます。

これはMacのディスクユーティリティーで行うことができます。exFATであれば、大きいファイルをWindowsでもMacでも利用できるので、双方で読み書きするのに便利です。

Boot Camp領域のあるMacに、VMwareFusionをインストールします。

http://www.vmware.com/jp/products/desktop_virtualization/fusion/overview.html

VMwareFusionの30日試用版でもこれからの作業は行えますが、MacでVMwareを利用し続けるのであれば、製品版を購入することをお勧めします。

実際に移行できるかを試用版で試してみるとよいでしょう。

import

ファイルメニューからインポートを選択し、Boot Camp領域を選んで、「Boot Campのボリュームの内容をインポートし、それをVMware仮想マシンで使用します。」を選択します。

これはBoot Camp領域を仮想マシンとしてそのまま利用するのではなく、Boot Camp領域のWindowsを別の領域に、仮想マシン形式で保存しなおします。

Boot Campからのイメージの移行のためにこれを利用します。

import2

この仮想マシンにわかりやすい名前を付け、外付けのHDDを保存先に選び、インポートを行います。

importing

インポートにはBoot Camp領域のサイズによって、時間がかかります。数十ギガバイトでしたら、USB経由ですので、それなりに時間がかかるので、気長に待ちます。

インポートが終われば、仮想マシン名.vmwarevmというファイルが作られています。

Macでの仮想マシンの実行

あたらしいMacでは、まずVMwareFusionをインストールします。http://www.vmware.com/jp/products/desktop_virtualization/fusion/overview.html

インストールすると、仮想マシンフォルダが書類の中にできるので、この仮想マシンファイルを仮想マシンフォルダにコピーします。

USBハードドライブからも実行できますが、毎回時間が余計にかかりますので、ローカルに保存しておくことをお勧めします。

open

この仮想マシンファイルをダブルクリックし、VMwareFusionを起動します。

opend

仮想マシンが無事起動すれば、見慣れたWindwosの起動画面が表示されるはずです。

VMWARETOOL

この仮想マシンにVMware Toolsを忘れずインストールすると、ネットワークやサウンドなどのドライバが導入され、この仮想マシンを滞りなく
利用することができます。

無事、必要なアプリケーションの動作を確認したら、Windowsを再アクティベートすることを忘れずに行いましょう。

仮想マシンファイルは、かなり大きく、TimeMachineバックアップ領域を大量に使ってしまいますので、過去記事

MacでSparseBundleImageを利用した仮想マシンバックアップ

もご参考にしていただけるかもしれません。

Windowsでの仮想マシンの実行

非商用であれば、VMwarePlayerを利用することができます。これは無料で利用できる仮想マシン実行環境です。

VMwarePlayerは簡易版で、起動中の仮想マシンのスナップショットをとって、復元するなどの機能が省略されています。

http://www.vmware.com/jp/products/desktop_virtualization/player/overview.html

商用であれば、VMWareWorkstationを購入して利用してください。

http://www.vmware.com/jp/products/desktop_virtualization/workstation/overview.html

vmware1

VMwareのインストーラーの指示に従って、インストールを進めていきます。

vmware3

インストールが終わると、Macでは一つのファイルに見えていた、仮想マシンファイルがフォルダとして見えます。

この場合も、USBドライブからローカルのHDDドライブにフォルダごとコピーしておくことをお勧めします。

vmware5

VMWareプレイヤーから仮想マシンをこのように開くと、

vmware6

画面のようにライブラリの中にセットされます。ここから仮想マシンの再生をクリックします。

vmware8

見慣れたWindowsのスタートアップが起動すれば、あとはVMwareToolsをインストールするだけです。

必要なアプリケーションの動作を確認したら、Windowsを再アクティベートします。