Windowsのリプレースの難しさと今後の動向
Windowsがライセンス体系などの難しさや高額さからLinuxなどのシステムに移行しようという試みが一時期ブームとまではいきませんでしたが、自治体などで実行されたことがありました。
その体制を維持できるところもあれば、維持せずWindowsに回帰したというところも多くあります。
何が難しかったのでしょうか。
Linuxであれば、オープンソースでライセンス契約に伴う費用などがゼロまでに削減することも可能で、整備が進んだ無償のオープンソースOfficeスイートでMS Officeを置き換えることができるという考え方です。
オープンソースでフリーソフトとして公開されているものは、費用は無償ですがサポートについては自助努力あるいは導入企業からのサポートを受けることになります。
操作性や利用できるアプリやハードウェアの制限から、Windowsからの移行と定着には大きなコストが発生しがちです。
導入企業にサポートを依頼する場合は件数が増え、大きなコストになります。
最大のボトルネックが、官公どちらでも通用しているファイルのほとんどがMS Officeを前提にされているところでしょう。
Excel帳票や書式が入り組んだWordドキュメントなどがMS Office以外では正常にひらけないことは非常にネックです。
これについて帳票スタイルをシンプルにすることや、ペーパーレス化も同時にできなければ、Windowsのリプレースの最大の障害になります。
Windowsリプレースが取りざたされた時期は、ペーパーレス化のためのツールやオフィススイートの代替品が少なかったことも少なからず普及に至らなかった原因と考えます。
現在はクラウド基盤を利用したG SuiteやKintone、Salesforceなどのブラウザで動作するアプリが充実して来ています。
Chromebookなど安価なノートパソコンでクラウド基盤を利用したWindowsリプレースも今後は選択肢として浮上してくることになると考えています。